全員ピッタリ一言一句違わずに
──それでチャンネルを立ち上げた?
刺身 いや、そのときから集まるたびに「YouTubeやっちゃう?」みたいなことはノリで言ってたんですけど、誰も動かなかったですね。基本めんどくさがりなんで(笑)。で、先輩たちと飲んだり、散歩したりしてたら、急にコロナウイルスが流行った。僕らもリモート飲みとか大人しく過ごしてたんですけど、高円寺の街が本当に苦しんでる、大好きなお店が潰れちゃうってなったときに、全員同時に「本当にやろう。少しでも力になれるなら、やるしかない」って言い出したんです。
──え、全員同時に?
刺身 そう。全員ピッタリ一言一句違わずに、です。『高円寺チャンネル』が産声を上げた瞬間ですね。よーしやるぞーってなったんですけど、困ったことに僕たちにはパソコンがない。あっても編集なんかできるわけない。やべー、なんて無力なんだ……って頭抱えてたら、思い出したんですよ。僕の同期で編集ができる作家のなんぶを。すぐに高円寺実家住まいのなんぶの家に行きました。出てきたなんぶに坂井さんが、「なんぶ君やるよ、『高円寺チャンネル』スタート」って。そこから物語が始まりました。
なんぶ カッコよく言ってるけど、最初何言ってるかわからなかったです(笑)。で、よくよく話を聞いたら、僕も高円寺出身だし、力になりたいなと、協力することにしました。

──チャンネルメンバー以外にも高円寺に縁のある芸人さんって多いですよね。
刺身 さっきも話に出ましたけど、マヂラブ(マヂカルラブリー)の村上さんは芸歴も高円寺歴も上、もう“村神”っすね。飲みに行ったら別で飲んでた神が勝手にお会計してたとか、いきなり現れてテーブルにお金を置いて行ってくれたとかけっこうあります。でも、多めに置いていってくれるからだいたいお金が余っちゃう。だからレシートとお釣りを財布に入れて返すチャンスを窺ってるんだけど、会えないまま別の日に飲んでたらまた神が降臨なさって、新たな神のレシートとお釣りが僕の財布に……。今も“神金”のせいでお金いっぱい持ってるって錯覚しちゃってます(笑)。
ほかにも、高円寺在住の芸人さんはたくさんいて、しょっちゅう街で見かけます。僕ら勝手に『高円寺チャンネル』名乗ってますけど、本当はちゃんと話を通さないといけない先輩がたくさんいる。嶋佐さんともぐ兄のほかにも、実は『キングオブコント』決勝組に高円寺の芸人さんがいましたし、芸歴何十年の大先輩もいます。
──いろいろな先輩に奢ってもらっているようですが、逆に刺身さんが後輩に奢ることはないんですか?
刺身 そうなんですよ。一番の下っ端ぽく振る舞ってるけど、実はこう見えて僕8年目なんです(笑)。でもものすごいラッキーなことに、今メインで出ている劇場が芸歴8年目からしか出られない、だから後輩に基本会わない、奢るチャンスがないんですよ(笑)。目に入る芸人のすべてが先輩なんで、1年目の気持ちでやらせてもらってます。めちゃくちゃ劇場のゴミ出しとかやってます。
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