EBiDANのカラーと変遷――『EBiDAN THE LIVE』演出・振付の黒須洋嗣に聞く

2020.6.15

文=坂井彩花


1年に一度、EBiDANが一同に介して行われる『EBiDAN THE LIVE』。このライブの全員でのパフォーマンスの演出・振付を行っているのが、郷ひろみや安室奈美恵などの振付の経験もある黒須洋嗣である。EBiDANとはどのような集団なのかを聞いた。

※本記事は、2020年4月25日に発売された『クイック・ジャパン』vol.149掲載のインタビュー記事を転載したものです。

磨かれていくからおもしろい

──「EBiDAN」という集団は、どのように映っていますか。

黒須 だんだん進化していってますよね。EBiDANの皆さんにお会いするのは、年に1回の『EBiDAN THE LIVE』くらいなんですけど、毎回違う景色を見せてくれる。最初のころは手探りだったので、寄せ集めのオムニバス感があったんですよ。それが今ではひとつのつながりを感じさせるようになりました。先輩後輩で持ちつ持たれつみたいな。先輩は後輩にかっこいい姿を見せるためにがんばるし、後輩は先輩の背中を見て「がんばろう」って触発されてる。そういったポジティブなエネルギーが流れてるように思います。

──お互いに高め合ってる印象があると。

黒須 EBiDANの子は基本的に素直なので、その影響も大きいのかもしれないです。匠海(DISH//)とか、あんなに売れているのに知り合ったころとまったく変わらない。もっと鼻高々していても、おかしくないのにっていつも思います(笑)。根本的に人がいいんでしょうね。昔から付き合いがあるのは超特急とDISH//なんですけど、どっちもいい意味で全然変わらないですよ。いいヤツなまま、成長していったな……って。超特急はパフォーマンスがしっかりしてきて不安な要素がないし、DISH//は踊らないなかでの魅せ方ができてきてる。最近すごくよくなってきていて、本当に頼もしくなりました。

──若手のころの超特急とDISH//について、印象に残ってることってありますか。

黒須 池袋のライブハウスでやったツーマンライブ(2012年)かな。2グループともある程度売れてきたときだったんですけど、本当にお客さんは少なくて。それでも、両グループともに一生懸命な、いいパフォーマンスをしてたんです。その姿に「この2組は切磋琢磨しながら、進んでいくんだろうな」って強く感じました。いざ『EBiDAN THE LIVE』が始まったら、ライブの核となるようなグループに成長していたし。本当にうれしかったです。EBiDANの子たちは、年数が経つごとに磨かれていくからおもしろくて。最初のころはやらされてる感があったグループも、気づくと自分たちで仕切り出すんですよ。SUPER★DRAGONだと、ジャンがラップしてるときは目立たせよう、毅が歌ってるところは引き立てようとしていたり。

それぞれのグループの特徴

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