自衛隊芸人・やす子が狂おしいほど愛する音楽3選「くるりの『ロックンロール』を流しながら仕事に向かう」

2023.3.24
自衛隊芸人・やす子が狂おしいほど愛する音楽3選「くるりの『ロックンロール』を流しながら仕事に向かう」

文=やす子


2019年8月にピン芸人としてデビューし、元自衛官であることを生かしたネタを武器にライブシーンで活動する現役予備自衛官芸人・やす子の人生において一番の薬──それは“音楽”。

最近では公式YouTubeチャンネル「やす子の生存報告記」でも自作の曲を発表し、SNSなどで大きな話題を呼んだ彼女が出会い衝撃を受けたアーティストとは……。

※この記事は『クイック・ジャパン』vol.165(2023年2月28日より順次発売)掲載のコラムを転載したものです。


自ら作り手になってみて思ったこと

私が16歳まで過ごした実家は、起きてから寝るまで365日、CDプレイヤーから音楽が流れる家庭でした。その影響か、24歳の今朝も起きてすぐFEBB AS YOUNG MASONのアルバム『THE SEASON』を流し、ロケ先の移動時間にくるりの「ロックンロール」を流しながら、これをスマホに書きつつ仕事へ向かっています。

音楽かけっぱなし人生を送っている私の音楽に対する狂おしいほどの愛、自ら作り手になってみて思ったことを少し書きます。普段はモールス信号を使っているので、不慣れな文章をお許しください。

実家では邦ロック、洋楽、J-POP、地方のローカルバンド、温泉旅館の営業で生活してる方々のCD等、さまざまなアーティストの曲が流れていました。そんな私が出会った、耳栓を忘れて射撃をしてしまったときのような衝撃を受けたアーティストを紹介します。

自衛隊芸人・やす子の音楽コラム「Medicine,一番はミュージック」
普段の音楽制作のときに使用しているデスク

やす子が衝撃を受けた3組のアーティストたち

1組目はくるりさんです。出会いは小学3年生のとき、BOOKOFFで流れていた「リバー」。ゆったりとしたリズムと耳に残る声がとても気持ちよく、隣にいた母親に「これ、誰の曲?」と聞いたのを覚えています。それからすぐ、BOOKOFFにCDを買いに行き、くるりの『アンテナ』をキズあり歌詞カードなし250円で購入しました。帰宅してはCDプレイヤーのスイッチを押し『アンテナ』を流していました。

2組目はRIP SLYMEさん。中学生のとき、山口県の野外フェス『WILD BUNCH FEST.』でRIP SLYMEの「RIDE ON」を生で観て、とてもカッコよかったのを覚えています。リズムや韻が心地よく、私にとって初めてのヒップホップとの出会いだったのですが、自然と頭を振り、夢中で手を上げていました。同時期にフェスのおかげで邦ロックにもハマり、10-FEETさん、RADWIMPSさんもよく聴いていました。

3組目はFla$hBackSさん。高校生のとき、YouTubeでFla$hBackSの「Fla$hBackS」を観て、めちゃくちゃ喰らいました。ギラギラしてて渋くてカッコよくて、夢中になりました。田舎だったので、BOOKOFFやショッピングモールにCDがなくて、すごくムシャクシャしていたのを覚えています。


音楽は一番の薬です

このコラムのタイトルは、Fla$hBackSの「Sour Picture」のリリックを引用しています。私にとって音楽は一番の薬です。どんな心境のときでも好きな曲をひとつかけると気分が良くなり、楽しいときにかけるとより楽しくなります。高校生のときはクリープハイプさんや凛として時雨さん、きのこ帝国さんをよく聴いていました。以上の3組が衝撃を受けたアーティストでした。このほかにも書ききれないくらいの数のアーティストのみなさまに救われてきたので、またどこかで書きたいです。

楽曲制作の発端は昨年、YouTubeでラッパーのC.O.S.A.さんの作業環境を映したVlogを見て無性にビートメイクがしたくなり、MASCHINE Mk3を購入しました。

自作の曲は現在4曲ほどあり、作詞からトラックメイクまで、完全に自主制作で行っています。感情がずっしりしたときにその気持ちをスマホに打ち込み、リリックを書いています。歌もDTMも完全にひとり暮らしの家で行っています。トラックメイクをする時間は、芸人として生きる私にとっての癒やしの時間になっています。ただの若手芸人の下手くそな曲ですが4曲のSNS総再生回数は1200万回を超え、反響も大きく、音楽の力のすごさを実感しました。今後は誰かにとってのMedicineになるような曲を作れるよう、のびのびと楽しみたいです。

やす子公式YouTubeチャンネル「やす子の生存報告記」 曲を作ってみた!

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