見取り図の漫才の「ウケが倍変わった」テンダラー浜本の助言(てれびのスキマ)

見取り図

文=てれびのスキマ 編集=高橋千里
トップ画像=見取り図インタビューより


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『見取り図じゃん』

前回好評だった「俺が伝えたい以前、以後!!」をハナコ秋山、かが屋・加賀、ザ・マミィ林田という東京のコント師たちを迎えて「コントの歴史がちょっと動いた」ターニングポイントを語る。

加賀は「コンビでのコント師が増えたのは『キングオブコント』のバナナマン以前、以後」だと主張。それまでのテレビコントは、ある程度売れた芸人が大人数(ユニット)でやるものというイメージだったのではないかと。

バナナマンが身近なものを題材にやったことで「コンビでもコントがおもしろいと広まった気がするんです」「切り口ではなく普通のふたりが話しておもしろいというものをコントに持ち込んだ」などと矢継ぎ早に語る加賀に、盛山「止まらんな! 句読点がほぼないんですけど! もうちょっと俺らで噛み砕かせてよ!(笑)」。

林田はそれに関連して、「東京03の派手な事件が起きないコント以前、以後」で、同様に日常コントをやる芸人が増えたと主張。林田「(養成所で)みんなとりあえずトリオになって、スーツ着て、会社のテーブルみたいなセット作って、そこで3分間しゃべってネタが終わるみたいな、つまんない03さんがたくさん生まれた(笑)」。

東京と大阪のコントの違いの話から、大阪的なアホアホコントを東京でやっている5GAPの話題へ。するとすかさず、加賀が「5GAPさんのネタをカバーする以前、以後」でかが屋が変わったと語る。

番組企画(おそらく『ぴったり にちようチャップリン』)でホワイト赤マンを演じた際、全身タイツで変顔で出てくるのが嘘みたいに楽しくて「5GAPさんの見てる景色がだんだんわかってきた」と。

それ以降、『キングオブコント』のネタでも変顔を取り入れたのだそう。しっかり融合させているのがスゴい。ハナコ秋山も5GAPをカバーしたことがある(こちらはきっと『ゴッドタン』のこと)というのもおもしろかった。

漫才とコントの違いの話題から、秋山が目線をどうすればいいかがわからないと言えば、加賀も距離が遠いと言われたと明かす。盛山はそれを受け、体の向きも大事だと語る。

若いころはどうしてもお客さんを見ずふたりで向き合い、ベテランになるほど背中合わせのようなかたちでそれぞれがお客に向けてしゃべっているようになる。

テンダラー浜本に「盛山、足の角度を20度くらい外に向けてみたら?」と助言され、同じ内容のネタで試すと、なんと「ウケが倍変わった」という。

めちゃくちゃコアで深い話。盛山「ちょっとお笑いオタクの話過ぎません?(笑)」。

『追跡!異名ジャーナル』

「久留米のピカソ」など全国の「異名」のついた一般人を追跡する番組。

千葉の「裸足のスピードさん」は、年中海パン一丁で、よくスーパーにアイスを買いに来るという情報。それをもとに捜索すると発見。直撃すると「どうしようってんですか?」と取材拒否。

その後も連日同じところに出没する彼に再び直撃。名前を聞くも「答えるわけないでしょ」と拒否。しかし、粘って質問をつづけていくうちに、食べているアイスの味は「すもも」と判明するなど、次第に打ち解けていく。

そうして、海パンに裸足というファッションの理由が少しずつ明かされていくのだ。

いわゆる“変人”と言われる人たちをちょっと小馬鹿にした目線で取り上げるのではなく、丁寧に寄り添っているのがいい。MCの加藤浩次「なんかいろんな感情になったなあ」。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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