コスプレも超人気!『チェンソーマン』の「パワーちゃん」がかわいすぎる。過激でも愛される“ヨゴレヒロイン”の共通点とは

2022.11.10
チェンソーマン パワー

文=ちゃんめい 編集=高橋千里


10月にアニメの放送がスタートするやいなや、毎週放送日にはツイッターで必ずトレンド入りを果たすなど、大きな注目を集めている『チェンソーマン』。

己の欲望に忠実なデンジに、ミステリアスな美人・マキマ、そしてスラッとしたイケメンのアキなど、戦闘能力はもちろん美貌に長けた個性的なキャラが次々と加わり作品をいっそう盛り上げるが、その中でもひと際アツい視線が注がれているキャラクターがいる。それがパワーだ。

今回は、そんな彼女のヒロイン性と人々が魅了される理由に迫る。


人気投票1位!「パワー コスプレ」はTikTokの人気上昇中ワードにも

アニメ第2話「東京到着」から登場したパワー。頭に2本のツノを生やし、長い髪を無造作になびかせる彼女の正体は、悪魔が人間の死体に憑依することで生まれる“魔人”。また、もとは“血の悪魔”であったため、血が大好きなのはもちろん、戦闘の際は自身の血を武器にして戦う。

そんな彼女は、『週刊少年ジャンプ』連載中に行われた「『チェンソーマン』第1回キャラクター人気投票」では、主人公のデンジ、そして主要人物のマキマを抑えて堂々の1位を獲得。

原作でも高い人気を誇るキャラクターだったが、アニメ登場を機にTikTokでは「パワー コスプレ」のキーワードが「人気上昇中」に入る(※2022年11月3日時点)など、さらに人気にブーストがかかっている。

また、先日放送されたアニメ『チェンソーマン』第4話のエンディングでは、TOOBOE「錠剤」の音楽と共にキュートなダンスを披露し、ツイッターでは「#パワーダンス」のハッシュタグが盛り上がった。

『チェンソーマン』第4話ノンクレジットエンディング/CHAINSAW MAN #4 Ending

かわいさだけでは擁護できない“粗野っぷり”

このパワーの人気っぷりは、やはりキュートな顔立ちに抜群のスタイル……といったビジュアルのよさが理由のひとつに挙げられると思う。

しかし、一方で彼女の行動や性格といった内面を振り返ると「あれ? これ本当にかわいいのか?」と首を傾げてしまう。

『チェンソーマン』2巻/藤本タツキ/集英社

まず、彼女は自分のためなら平気で嘘をつく重度の虚言癖であるし、相手の強さによって態度を大きく変える。

さらに、早川家でデンジたちと一緒に暮らすようになってからは、トイレは流さない、風呂はたまにしか入らない……といった少年漫画のヒロインにあるまじき振る舞いを見せた。

なんというか、正直彼女は「かわいい」よりも「粗野」という言葉がよく似合う。


『銀魂』の神楽を彷彿とさせる“ヨゴレヒロイン枠”

見た目のかわいさだけでは擁護し切れないほどの強烈な性格が目立つパワー。そんな彼女を見ていると、かつて『週刊少年ジャンプ』で連載していたとある作品のヒロインをやんわりと思い出す。それが『銀魂』の神楽だ。

『銀魂』3巻/空知英秋/集英社

神楽もパワーと同じく、とてもかわいらしいビジュアルが特徴的。けれど、彼女はとんでもない毒舌である上に『ジャンプ』史上初めてゲロを吐いた“ゲロイン”の異名を持つ。

『銀魂』がギャグ要素強めの作品だったとはいえ、その強烈なキャラクターっぷりは連載終了後も多くの読者の心に刻まれていることだろう。

そんな神楽とパワー、彼女たちのようないわゆる“ヨゴレヒロイン”には共通点がある。それは、わずかだけれども確かな倫理観を持ち合わせている点だ。

“ギャップ萌え”こそが最大の魅力!

たとえば、神楽はその過激な振る舞いとは裏腹に義理人情に厚く、犬型宇宙生物・定春などの動物に愛情を注ぐ姿が多く見受けられる。

また、パワーも神楽と同様に猫のニャーコを愛でたり、人間嫌いを公言しながらもデンジやアキなど、心を許した人間にはヒトの伝統的倫理感ともいえる“仲間意識”を見せる。

ふいに垣間見られるこの倫理観によって何が生まれるのか。それは、すべてが“ギャップ萌え”に昇華されていくという現象だ。

どれだけ過激な振る舞いをしても実は仲間意識があるし、動物を慈しむ心を持ち合わせている……。少女漫画でいう、学園一の不良が子猫を拾ったり、弱い者を助けたりする瞬間を見て“トゥンク”してしまうのと似ている。

アニメで今後注目したい、パワーの内面の変化

原作ファンはご存じのとおり、アニメではこれからもっとパワーの破天荒な性格が明らかになっていくが、きっと嫌いになる人はいないであろう。それどころか、そんな彼女をさらに愛おしく感じてますます魅了されていくはずだ。

その愛おしさを生み出すのは、もともとわずかに備わっていたものにプラスし、デンジやアキと行動を共にするなかで育まれていくパワーの倫理観。

アニメでさらに輝くパワーのビジュアルはもちろんだが、彼女の内面の変化にもぜひ注目してみてほしい。


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高橋千里

(たかはし・ちさと)フリーランスの編集者・ライター。2015年に株式会社マイナビに中途入社し『マイナビウーマン』編集部に配属。2020年12月にマイナビを退社、2021年1月に独立。『QJWeb』『logirl』などのエンタメ・カルチャー系WEBメディア、『ローリエプレス』『マイナビウーマン』などの..

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