『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』(東京書籍):PR

『キングダム』ファンも必見。前代未聞!全400ページの歴史書『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』

2022.4.20

圧倒的なビジュアルで探る中国史書『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』(東京書籍)が、2022年3月9日に発売された。大正大学助教・コラムニストのヨシムラヒロム氏が、本書の魅力を解説する。

「チャイナアドバイス」が脳内再生される本

最近、TikTokを観るようになった。

スワイプをすれば、一瞬で次の動画へ飛ばせる。1本の動画に対しての滞在時間は非常に短い。

飽きっぽい視聴者の目を留めるためには、動画の魅力と共にBGMのセレクトが肝心。どうやら人の手を止めるBGMには傾向があるらしく、その特性を持つ曲がTikTokでバズっている。

中でも、学生時代に愛聴した相対性理論の隠れた名曲「チャイナアドバイス」がリバイバルしていることに驚いた。

先日QJWeb編集部から書籍『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』が届いた。「書評をお願いします」とは言われていたが、本のデカさに圧倒された。「これを読んで書くのは大変だぞ……」とビビりつつ、本をペラペラめくっていると、脳内で曲が流れ始めた。

そんなやつ やめちゃいな チャイナ
チャイナ・アドバイス
もうわたしの虜になっちゃいなよ
チャイナ・アドバイス

TikTokで聴きまくった「チャイナアドバイス」ではないか! 今になってこそ言えるが、『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』から、まず「チャイナアドバイス」を連想した自分を褒めたい。

ビジュアル大図鑑 中国の歴史
『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』

この本をひと言で表すならば、まさに「中国からの助言」。本に内包される中国のとてつもない文明をガッチリ学ぶことで、読者はひと回り大きな人間へと成長できる。

厚さ3cm、全400ページという圧倒的ボリューム感

『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』の“はじめに”には、「5000年前に中国を治めたとされる伝説上の帝王から清朝最後の皇帝溥儀(ふぎ)に至るまで、中国の壮大な歴史を美麗な図版でたどる」と記述されていた。

5000年の歴史を文章で書き出すだけで大著になり得る、本著はそこに図版も加わる。よって本のサイズは縦29cm、横24cm、厚さ3cmといった大きさに。重量もある、間違いなくティーカップトイプードルよりは重たい。“ビジュアル大図鑑”に恥じない、重厚な一冊に仕上がっている。

ビジュアル大図鑑 中国の歴史
iPhone 7とのサイズ比較。縦横共にけっこう幅がある

充実した内容を生み出すため、前代未聞の編集方法をとっている点も興味深い。偏りがない中国史を描き出すため、イギリスのDK社と中国大百科全書出版社の共同で作られたらしい。ファッション業界ではシュプリーム×ルイ・ヴィトンのようなコラボは多々あるが、出版界でのコラボは聞いたことがない。そういった意味でもレアな一冊である。

分厚い全400ページの本を見て、ラーメン二郎的な“初心者お断り”を感じる方もいるはず。僕もそのひとりだった。中国の歴史に疎いので、12.9インチ iPad Proを5個重ねたほどの本著のサイズ感に面食らってしまった。

ビジュアル大図鑑 中国の歴史
ものすごい重厚感。全400ページに、超大国・中国の知られざる歴史が刻まれている

“お取り寄せグルメの文化バージョン”も味わえる

しかし本をパラパラとめくり、考えを改めた。ほぼ全ページに大きな図版があり、各ページのレイアウトやデザインも異なることから飽きがこない。掲載されるジャンルも宗教、哲学、戦争、芸術と幅広い。読み進めていくと「中国とは?」といった大きな質問の答えが、ぼんやりと浮かんでくる。俯瞰的に中国を捉えることができる。

個人的には、青銅器、工芸品、陶器、黄金の宝物と、権力者への献上品として生み出された芸術品が掲載されるページにときめいた。夢中で細かな彫刻を目で追っていると、ついつい時間を忘れてしまう。

ビジュアル大図鑑 中国の歴史
『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』

「あ、これ、東京国立博物館に似たようなのあったな」と博物館に行った気分も自宅で味わえる。コロナ禍で流行ったお取り寄せグルメの文化バージョンといった感じだろうか。

また大人だけでなく子供にもおすすめできる。文字は読めなくとも、超絶技巧で作られた芸術作品に心惹かれる子供は多いはず。知人や上司の子供へのプレゼントにも喜ばれるかと……。ヘタなオモチャをあげるより、『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』をあげたほうが子供の親からの評価は上がる、絶対。

ビジュアル大図鑑 中国の歴史
『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』

効率化した現在ではあり得ない、装飾性に富んだ武器類が彩るページも気に入った。花に囲まれた陽陰が彫刻された火薬袋、虎の顔が編み込まれた盾、黄金の模様を施した装飾性の高い鞘が印象に残っている。

人を殺めるための機能性を追い求め、その真逆である人を生かす芸術性も込める。相反するふたつの要素が絶妙なバランスで成り立っている武器を見て、まだまだ牧歌的な時代だと感じてしまった。

『キングダム』ファンにはたまらないエピソードも

マンガ『キングダム』で描かれる春秋戦国時代末期における戦国七雄の戦争についても、当然記述される。

マンガで読んでいるせいか、始皇帝の墓で見つかった儀式用の甲冑にも反応してしまう。2000年以上前に実在した始皇帝を『キングダム』のキャラクター・嬴政(えいせい)として認識しているため、変な親しみがある。

本文の間に適宜挿入されるミニコラムもよく、そこで3度の暗殺未遂を生き延びた始皇帝が不老不死の探求に取り憑かれていたことを知る。

再び『キングダム』の話になって申し訳ないが、マンガで描かれる冷静な嬴政からは想像できない狂った晩年だ。始皇帝の墓である兵馬俑を作るエピソードは、いつかマンガでも登場するはず。だんだんと暴君に変貌していく嬴政が今から楽しみで仕方ない。

ビジュアル大図鑑 中国の歴史
『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』

マンガ関連でいえば、『三国志』について語られる章もある。また、中国とアヘンの深いつながりも解説されているので、マンガ『満州アヘンスクワッド』の前日譚としても楽しむことができる。

サブカル好きこそ『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』を読むべき理由

今回書評を書くためにすべてのページに目を通したわけだが、読後『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』は、我々のようなサブカル連中こそ読むべき本だと確信した。

本棚にマンガ『AKIRA』(超名作!)よりも分厚い本がない、『花束みたいな恋をした』の麦くんのような『ボクたちはみんな大人になれなかった』(いや、麦くんは大人になったか……)我々が、読了すべき大作である。

第一に超大国・中国の歴史が網羅されており、単純に勉強になる。次に自戒を込めて書くが、いい歳なんだからサブだけではなく、そろそろど真ん中のカルチャーも知っておくべきだ。

要するに『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』は、僕らに対するチャイナアドバイスなんだと思う。

『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』

編集:DK社
日本語版監修:佐川英治、岸本美緒
発行:東京書籍
定価:6,930円(税込)
初版年月日:2022年3月9日

ビジュアル表現の得意なイギリスの名門出版社であるDK社と、百科事典の分野では世界的権威である中国大百科全書出版社とが、数年の歳月をかけた協業により、中国の壮大な歴史を、重要な出来事、政治勢力、権力者を通していきいきと描き出す。

東京書籍の本


この記事の画像(全11枚)



  • 【『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』×QJWeb プレゼント】フォロー&リツイートキャンペーン

    キャンペーンの応募期間、参加方法は以下をご覧ください。

    【応募期間】
    2022年5月6日(金)まで
    ーーーーーーーーーーー
    【ステップ1】
    ツイッターから『QJWeb クイック・ジャパン ウェブ』公式アカウント「@qj_web」をフォローしてください。
      ▼
    【ステップ2】
    『クイック・ジャパン ウェブ QJWeb』公式アカウントがキャンペーン告知をした以下の投稿を、応募期間中にリツイートしてください。

    ※必ずご自身のアカウントを“公開”にした状態でリツイートしてください。アカウントが非公開(鍵アカウント)の場合はご応募の対象になりませんのでご注意ください。
    ※「いいね」はご応募の対象になりませんのでご注意ください。
      ▼
    【応募完了!】
    締め切り後当選された方には、『QJWeb クイック・ジャパン ウェブ』公式アカウント「@qj_web」からDMにて、ご連絡差し上げます。フォローを外さず、DMを開放してお待ちください。
    当選の発表は、こちらのDMをもって代えさせていただきます。
    ※当落についてのお問い合わせは受けかねますので、ご了承ください。
    ※いただいた個人情報は、本プレゼントキャンペーン以外の目的には使用しません。


この記事が掲載されているカテゴリ

ヨシムラヒロム

Written by

ヨシムラヒロム

武蔵野美術大学卒。イラストレーターでコラムニスト、そして大正大学助教。著書に『美大生図鑑』(飛鳥新社)など。

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森⽥美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太