爆笑問題にハマるきっかけとして最もふさわしかった『あちこちオードリー』

2022.1.12


太田光の嘘のなさ

そんな田中裕二とは正反対に太田光は芸人界で、最もピュアな人間なのではないかと思っている。自分の信じるお笑いに対して誰よりも真摯で妥協せず、ハッキリとコイツは好き、コイツは嫌いと陰でも本人の目の前でも言う、この嘘のなさが彼の魅力のひとつだと思う。

同じ曜日の同じ時間に裏でラジオ番組『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)を担当している星野源は、『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)でふたりが自身の結婚に触れてくれたことに感謝しつつ、太田光のことを「ほかの人にはない切なさを持ってる人」だと言っていたが、スベろうが炎上しようが30年ピエロでありつづけようとするその一挙手一投足には確かに「切なさ」が滲み出ているし、「へずまりゅう」や「おでんツンツン男」といった人間たちの愚行が世間で騒がれるたびに「あいつらは俺だ」と真正面から話す太田光はものすごくカッコ悪いが、同時に最高にカッコいいと思う。

先日放送された『テレビゲーム総選挙』(テレビ朝日)でも、1位になるソフトを出演者たちが予想しており皆『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』『ポケットモンスター』『スーパーマリオ』『ゼルダの伝説』などの誰もが知る超人気作品を挙げるなか、太田光だけは知る人ぞ知るシミュレーションRPG『タクティクスオウガ』と答えていた。本当に「らしい」と思った。そのブレなさこそ太田光。

そして、今回の放送で最も印象に残ったのが、番組ラストで若林が太田光に対して「もし自分が今の爆笑問題太田光じゃなかったらどうなってたかなこの歳でとか、怖くなるときありません?」という質問に対する答えだった。

太田「もう生きてないかもしれないね」
若林「そうですよね! 俺も思います、死んでるなって思いますよね」
太田「居場所がないもんだって」
若林「そうですよね!」

もうひとり、まったく同じ回答をした人間がいるという。それがCreepy NutsのDJ松永。全員売れてくれて、生きててくれてよかったと心から思った。


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かんそう

1989年生まれ。ブログ「kansou」でお笑い、音楽、ドラマなど様々な「感想」を書いている。