まるで、透明人間の視線を体験するかのようだ。 すなわち、そこに──たしかにいるのに演出家もカメラクルーの気配も感じさせないドキュメンタリーのスタイル。しかも無機的ではなく、ほんのりとした肌触りもじんわりと。 フレデリック・ワイズマン。現在91歳。この偉大な作家が製作・監督・編集・録音を手掛けた『ボストン市庁舎』。ランニングタイムが4時間半と聞けば、たじろいでも仕方ない。けれども果てしなく「透明人間の視線」を体験できるのだ! そして観ながらあなたはきっと、世界と自分との関係性をしこたま考えること
|
|
まるで、透明人間の視線を体験するかのようだ。 すなわち、そこに──たしかにいるのに演出家もカメラクルーの気配も感じさせないドキュメンタリーのスタイル。しかも無機的ではなく、ほんのりとした肌触りもじんわりと。 フレデリック・ワイズマン。現在91歳。この偉大な作家が製作・監督・編集・録音を手掛けた『ボストン市庁舎』。ランニングタイムが4時間半と聞けば、たじろいでも仕方ない。けれども果てしなく「透明人間の視線」を体験できるのだ! そして観ながらあなたはきっと、世界と自分との関係性をしこたま考えること
|
|
(とどろき・ゆきお)1963年東京都生まれ。映画評論家。近著(編著・執筆協力)に、『好き勝手 夏木陽介 スタアの時代』(講談社)、『伝説の映画美術監督たち×種田陽平』(スペースシャワーブックス)、『寅さん語録』(ぴあ)、『冒険監督 塚本晋也』(ぱる出版)など。読む映画館 todorokiyukio...
ページを表示できません。
このサイトは、最新のブラウザでご覧ください。