映画版の公開(12月24日)を待ちながら『ジャンプ』大好きライター・さわだが『呪術廻戦』(集英社『週刊少年ジャンプ』連載)の既刊を1巻ずつ振り返っていく企画。今回は16巻、終幕を迎える「渋谷事変」と乙骨憂太の登場を解説する(以下考察は、16巻までのネタバレを含みます)。
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0巻でも登場、極ノ番「うずまき」とは?
16巻では、作中最長編である「渋谷事変」が終幕を迎えた。
描かれた「その後」は、世界観を一変するほどのかなり思い切ったものだった。また、現時点(11月1日)でも明らかになっていない要点も多いので、しっかりと確認しながら振り返りたい。
前日譚となる0巻とのつながりが多く描かれた。偽夏油(にせげとう)が見せた「極ノ番」がそれだ。極ノ番とは、領域展開を除いた術式の奥義のようなもの。0巻で偽夏油は多くの呪霊をひとつにまとめてぶつける極ノ番「うずまき」を使用しており、16巻では「うずまき」の真価は「術式の抽出」と語っている。
今のところ抽出の意味は明かされていないが、おそらくは呪霊の持っていた術式を取り込むという意味合いだろう。偽夏油は真人を吸収する際に黒い球のような物に変化させており、うずまき使用の際にも似たような黒い球が生成されている。今後、偽夏油が使う術式は真人の「無為転変」を含め、誰かから盗んだものである可能性が高い。
偽夏油の正体が150年前に生きた「史上最悪の呪術師」加茂憲倫(かも・のりとし)でもあることが発覚した。とはいえ、「加茂憲倫でも」あるだけで、本体はさまざまな身体を乗っ取りつづけて生きながらえているものと考えられる。加茂憲倫といえば、呪霊と人間のハーフ「呪胎九相図」(じゅたいくそうず)を作り出したマッドサイエンティスト的な一面も持っている。

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