一番変わったのは藤井じゃないか
特に藤井遼くん、かっこよかった!
藤井は、最初はめちゃくちゃイヤなヤツだった。
健太が大切にしている虫の入った箱を蹴り飛ばし「生きているだけで迷惑なんだよ」など大暴言を吐いた。
その藤井が、健太に謝罪し、東大専科に入り、どんどんいいヤツに成長していく(ツンデレっぷりもかわいい)。
最終話では、受験会場でイヤなやつふたりに絡まれていた健太を助けに入る! しかも桜木の「(試験当日は)自分のことだけ考えろ」という教えを破って!
そのため利き手を痛めてしまう。
しかも、藤井は、健太を助けたせいで落ちたとは言わないのだ。
桜木に「自分のことだけ考えろ」と言ったじゃないかと問われて藤井は答えるのだ。
手のケガのせいじゃないんだ、と。今までの自分だったら健太を助けるなんてことはしなかった。だが、あの日は、それができた。
「そういう自分になれたことがうれしくてうれしくて。そのあとの試験も、興奮しちゃって。でも後悔してねぇからな」
藤井は東大に落ちたが、確実に成長した。『ドラゴン桜』で一番変わったのは藤井じゃないか。
ラップの天野、おにぎり岩崎、ちゃっかり早瀬、大うっかり瀬戸!
天野は、合格発表の掲示に自分の受験番号を見つけて思わず生英語ラップを披露し、周囲の受験生から拍手喝采を浴びる。
対立していた岩崎の父親は、受験当日、でっかいおにぎりを握ってくれた。
早瀬は落ちたが、ちゃっかり青学に合格していた。ここも素晴らしくて「東大を目指す」のがすべてではなくほかの道もちゃんと示した。自分で調べ、自分で選び取る力量を身につけたことが早瀬の成長だろう。
原健太、小杉麻里も合格。
ふたり組のイヤなやつに絡まれた健太と小杉を助けるのは小橋と岩井!
合格してなかったと言う瀬戸は、掲示の場所を間違えて見ていたという大うっかり。実は受かっていた!
受かった5人はもちろんだが、落ちたふたりもちゃんと成長し、自分自身で人生を切り開く覚悟を見せたのはかっこよかった。