『ヴィンチェンツォ』6話 カサノの悲しい過去が見えてきた…コミカルとシリアスが常に表裏一体の魅力

2021.5.22
Netflixオリジナルシリーズ『ヴィンチェンツォ』独占配信中

文=大山くまお 編集=アライユキコ 


『愛の不時着』超えを噂される大人気ドラマ『ヴィンチェンツォ』を韓ドラ大好きライター・大山くまおが各話を解説する土曜日。クムガ・プラザの住人大活躍の6話の興奮をもう一度!

【関連】『ヴィンチェンツォ』1話から徹底解説スタート『愛の不時着』以来の「沼」に首まで浸かれ、エ・ミーオ!


クムガ・プラザの謎のダンサーの正体とは?

最近、知り合いがどんどん沼にハマっていて、やっぱり流行っているんだと改めて感じる韓国ドラマ『ヴィンチェンツォ』。「検索したらこの連載記事が出てきた!」という声も聞いたりするので、しっかりガイドしていきたいと思います。今週は第6話(以下、ネタバレがあります)。

イタリアからやってきたマフィアの顧問弁護士(コンシリエーリ)、ヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)。切れ者の弁護士、ホン・チャヨン(チョン・ヨビン)とバディになり、悪辣な大企業バベルグループと戦う。

バベルグループの中でも「致命的にひどい倫理観を持つ」のがバベル化学だった。バベル化学は毒性の強い化学物質で研究者たちを次々と死に追いやっていた。ヴィンチェンツォとチャヨンは被害者救済のために法廷に立つのだが……。

裁判所で謎の抗議パフォーマンスを繰り広げるのは、ヴィンチェンツォも入居する雑居ビル、クムガ・プラザの人々。ダンススタジオのレリー院長(キム・ソルジン)の赤いペンキを使ったダンスはデタラメなようで、上空から見ると「命」と描かれていてハッとする。コミカルさとシリアスさが常に表裏一体になっているのが『ヴィンチェンツォ』の魅力である。

演じるキム・ソルジンは本職の現代舞踊家で、第2話ではクムガ・プラザの人たちにゾンビ映画の振り付けをしていたが、実際にNetflixで配信中のホラードラマ『Sweet Home ─俺と世界の絶望─』ではゾンビの動きの振り付けを行っている。

カサノファミリー1本!

しかし、いくらヴィンチェンツォとチャヨンが切れ者同士とはいえ、法廷でまともに戦うには準備が足りない。つまり、時間稼ぎが必要だ。

まずはチャヨンが仮病で倒れる。しかし、これでは法廷は延期にはならない。次に法廷の電源を落としてしまう。だが、それでもまだ延期にならない。バベルグループの寄生虫、ウサン法律事務所と通じている判事は、なんとしても裁判を終わらせようとしていた。

最後の妨害工作は、なんとスズメバチ! ヒントになっていたのはクムガ・プラザの質屋の店主、イ社長(ヤン・ギョンウォン)が持ってきたスズメバチ酒。パニックになった傍聴人は慌てて法廷から脱出する。BGMが懐かしのアメリカテレビドラマ『グリーン・ホーネット』の主題歌風になっているのが芸コマ(ホーネット=スズメバチ)。それでも職務を果たそうとする判事だったが、事前にハチミツ入りの液体をたっぷり顔に塗られていたせいでスズメバチの餌食に。あえなく法廷は1週間延期となる。まずはカサノファミリーが1本取ったかたち。

“ズンバを踊るヘビ”ことウサン法律事務所のエース弁護士、チェ・ミョンヒ(キム・ヨジン)はチャヨンに抗議するが、チャヨンは取り合わない。そりゃそうだ。ウサンとバベルは彼女の父親の仇なのだから。ヴィンチェンツォは穏やかにこう語る。

「あるマフィア一族の家訓は、“最も痛いのは不意打ちの拳だ”」。

『愛の不時着』でおなじみヤン・ギョンウォン(前列左)ら“カサノファミリー”/Netflixオリジナルシリーズ『ヴィンチェンツォ』独占配信中
『愛の不時着』でおなじみヤン・ギョンウォン(前列左)ら“カサノファミリー”/Netflixオリジナルシリーズ『ヴィンチェンツォ』独占配信中

ヴィンチェンツォの悲しい過去が少し明らかに


この記事の画像(全23枚)


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

大山くまお

Written by

大山くまお

1972年生まれ。名古屋出身、中日ドラゴンズファン。『エキレビ!』などでドラマレビューを執筆する。

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森⽥美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太