『ヴィンチェンツォ』3話「悪魔を追い出すのは悪魔だ」衝撃のラストに絶叫!ここから一気にヒートアップ

2021.5.1
Netflixオリジナルシリーズ『ヴィンチェンツォ』独占配信中

文=大山くまお 編集=アライユキコ 


毎週土曜新作配信中の『ヴィンチェンツォ』を韓ドラ大好きライター・大山くまおが各話を解説する土曜日。配信はついに最終章へ! その前に、序盤の衝撃回3話の復習です。

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いよいよ最終話配信!その前におさらい

『愛の不時着』以来と言われる韓国ドラマ『ヴィンチェンツォ』の盛り上がりがすごい。今週末に最終話が配信されるとあって、日本でもますます人気がヒートアップしている。

「最終回を早く観たい!」「でも終わってほしくない!」と『ヴィンチェンツォ』沼、35歳なのにお肌ツルッツルの主演俳優、ソン・ジュンギ沼の住人たちがタイムライン上で大変なことになっているが、きっと最終回を観終わったら第1話からループし始める人が爆発的に発生するはず。

沼生活のお供に、あるいは観始めたばかりの人のために、第1話から『ヴィンチェンツォ』を味わい尽くす本連載も3回目。第1話、第2話とコメディの色が強かったが、第3話からおもしろさは一気に加速する。誰かを『ヴィンチェンツォ』沼にいざなうときは、「とにかくいいから第3話か第4話まで観て」が合言葉だ。

特に第3話の衝撃的なエンディングは絶叫必至、息が止まる。果たして、どんな展開が待っているのか──(以下、第3話のネタバレがあります)。

人の命さえなんとも思わない“怪物”たち

金塊を守るため、私費を投じたイタリア式ワインパーティーでクムガ・プラザの取り壊しを阻止したイタリアン・マフィアの顧問弁護士、ヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)。タキシードでワイングラスを傾ける姿が必要以上にキマっている。駆けつけた敵対する弁護士、ホン・チャヨン(チョン・ヨビン)の耳元にセクシーな低音で「リラックス」と囁きかけるとゾクッとするチャヨン(と視聴者たち)。ああ、このあたりは平和でよかった……。

同時配信中のtvN DRAMA(韓国)【3話予告】

チャヨンが属するウサン法律事務所は、バベルグループのあらゆる問題を処理する精鋭集団である。通称、“マフィアの寄生虫”。特に甚大な健康被害を出しているバベル製薬の新薬「RDU-90」の開発に関する訴訟では、被害者側の人権派弁護士、ホン・ユチャン(『梨泰院クラス』で敵役の長家グループ会長を演じていたユ・ジェミョン)と争っていた。

新薬「RDU-90」の主成分は麻薬性成分だった。発売されれば、韓国内に大量の麻薬が流通するのと同じ。子供や学生が麻薬中毒になる可能性もある。研究員から聞いた臨床実験の内容は、意図的な殺人も同然の非人道的なものだった。

「捕まってもいいから全部燃やしてしまいたい」。

激昂するユチャン弁護士だったが、ヴィンチェンツォは冷静なまま。彼にとっては新薬の問題より金塊のほうが大事なのだ。その上で、ヴィンチェンツォはユチャンに事件の本質を指摘する。敵は企業グループ、政治家、弁護士らで構成される巨大な“悪のカルテル”。イタリアでマフィアの世界にどっぷり浸かっていたヴィンチェンツォは、いち早くそれを見抜いていた。

人の命さえなんとも思わない“怪物”に、たったひとりで立ち向かおうとするユチャンはあまりにも無力だ。ヴィンチェンツォは手を引くよう忠告するが、ユチャンは「拳が砕けても壁を破ってみせます」とファイティングポーズを崩さない。

しかし、バベル製薬は悪の本性を剥き出しにしつつあった。なんと、隔離していた新薬開発の研究員14名を口封じのために人為的な火災で皆殺しにしたのだ!

なお、チャヨンが参加するウサン法律事務所の飲み会で後輩の弁護士が披露するものまねは、大ヒット映画『タチャ イカサマ師』のセリフの一部。彼はこの後も突然、『パラサイト 半地下の家族』のものまねをぶっ込んできたりするので要チェック。

本性を表す“血も涙もない毒蛇”


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大山くまお

1972年生まれ。名古屋出身、中日ドラゴンズファン。『エキレビ!』などでドラマレビューを執筆する。

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