ユニコーン企業輩出数は世界6位!?『スタートアップ:夢の扉』に見る韓国スタートアップの現在

2021.5.21


韓国スタートアップ業界の今

ところで、ドラマではあまり触れられていなかったが、韓国のスタートアップ業界はいまどのような状況なのだろうか。

資金力もコネも経験もない、ダルミのような若者が起業の道を歩んでいくには、サンドボックスのような支援の仕組みが欠かせないだろう。そうした環境作りを、韓国では国が率先して取り組んできている。

サンドボックスのロケ地になったノドゥル島(筆者撮影)

韓国政府は2020年、歴代最大規模のスタートアップ支援関連予算を計上した(※2)。地方自治体と大企業が協業してスタートアップを支援する体制も整えられつつある。ソウル市は「世界のスタートアップ都市トップ5入り」を掲げ、大規模な投資を発表した(※3)。

過去6年間で、企業価値が1000億ウォン(約95億円)のスタートアップ企業の数は6.3倍以上に増加(※4)。ユニコーン企業排出数では世界6位(※5)、米ブルームバーグ社のイノベーション指標では堂々の世界1位(※6)にランキングしている。

ドラマの中でダルミたちが話し合いなどをしていたロケ地(筆者撮影)

「ここ数年間で、スタートアップ業界をめぐるエコシステムが急激に発展しているのを実感しています。今の韓国にはサンドボックスがたくさん存在し、起業家へのサポート体制が整ってきています」

そう話してくれたのは、ソウルに拠点を置くスタートアップ「underdogs.」で働くアン・ジヘさん。underdogs.には起業経験のあるメンバーたちが集まり、経験の浅い起業家たちに実践的なトレーニングを提供している。これまでにサポートした起業家の数は、9000人近くにものぼるという。

ソウルのスタートアップで働くアン・ジヘ氏

※2:『ジェトロ』「加速する韓国のスタートアップ支援」参照
※3:『SUNRYSE.MAG』「ソウルがアジアで最も熱いスタートアップの拠点になりつつある3つの理由」参照
※4:『The Korea Economic Daily』「高企業価値のスタートアップが急増」参照
※5:『エンタメ コリア』「韓国はユニコーン企業数6位…日本は?」参照
※6:『Bloomberg』「韓国がドイツから首位奪回、米国は10位圏外-21年イノベーション指数」参照

当事者が見る『スタートアップ:夢の扉』


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森川裕美

(もりかわ・ゆみ)ライター、通訳案内士(英語)。韓国ソウル在住。キャリアとライフヒストリーを聴くインタビュー記事を中心に執筆。本と韓国への愛をもっと書いていきたい。中華文化圏への興味拡大から、20年ぶりに中国語学習を再開。

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