芸人並みの326のポテンシャル
興奮冷めやらぬなか、つづく企画は元19のメンバーでイラストレーターの326による「おもしろゲーム実況」。『勇者ああああ』でそのキャラクターが覚醒したと言っても過言ではない326だが、平子のAVの冒頭インタビュー並みの質問攻めにより、なぜかまったく関係ない19の解散秘話も飛び出すなどその化物ぶりはなおも健在。そんな326が挑戦するのは、『Fall Guys: Ultimate Knockout』。最大60人のプレイヤーがオンライン上でゴールを目指して障害物コースをひた走る実況プレイにはうってつけのゲームなのだが、止まらない326の暴走により5人のフラストレーションは爆発寸前。
最初こそ326のグダグダ過ぎるプレイに「マジめんどくせぇ!」「テメェ何やってんだよ!」「早く行けや!」「壁にぶつかるゲームじゃねぇんだよ!」「こっち見んな!」とボッコボコに殴りまくるも、プレッシャーに慣れたのか326が徐々にノッていき、いいプレイを見せると「いいよいいよ!」「めっちゃ見れるぞ!」「行ける行ける!」「まだまだまだまだ!」「マジでいい!」と応援モードに。結果こそ振るわなかったものの、謎の団結が生まれた友情企画となった。最初こそ326に懐疑的だったオズワルドも「本当に疑問なんですけど、なんであの人に芸人ぐらい求めるんですか?」「すごいよくやってますよ正直」と326のポテンシャルの高さを讃えた。
虚無感と謎の中毒性だけが残る地獄の番組
ラストは人気企画「ゲーマーの異常な愛情」のR-18版。ひとり目のプレゼンターはリップグリップの岩永圭吾。高学歴芸人としても知られる岩永だが、高学歴がゆえの反動か「学生時代はやることが勉強とオナニーしかなかった」「AV、エロ漫画、エロゲーを語るトークライブをやっている」と言い切るほどエロに精通しているという。自身の珍棒にもかなりの自信があるようで「ヘソに届くからヘソニーができる」とドヤっていたのだが、オズワルド伊藤俊介が実際に確認したところ「なるほど……緊張で小さくなってます」とのこと。この企画に対する覚悟が窺える。ほかにも「ゴルフ」「M-1」などランダムなワードをもらいそれに適したAVを紹介するという人知を超えた特技を披露。豊富な知識と望月あやかへの愛で出演者たちを唸らせた。つづく本題でも「エロゲーだからこそできた真のゲーマーへの挑戦状」と題しエロゲー界でも屈指の超大作『ランス10』を紹介した。
ふたり目のプレゼンターは登場するたび視聴者をざわつかせていた芸人界でも指折りのエロゲーオタク、元やさしい雨の松崎克俊。登場から「地上波を離れた今だからこそできるプレゼン」と豪語し圧倒的な熱量で滾る松崎。つづけざまに「ファイナルアクメセレクト」という謎の単語を発し、「あとでプレゼンに登場する」と伏線をも張り巡らせる策士ぶりを見せた。そんな松崎が紹介するソフトは「時代じゃなさ過ぎる」と平子を呆れさせた『牝教師4』。「幾度ものバージョンアップを経て辿り着いた濃厚な迸り」と言うようにシリーズごとにいい意味でも悪い意味でもユーザーを裏切りつづけるその姿勢は松崎曰く『MOTHER』『ドラクエ』。前述の「ファイナル~」も見事に回収し、「熱量だけ見れば東進のCMに差し込んでもバレない(伊藤)」と言わしめた。その勢いは留まることを知らず、つづけざまに『裏教師』『教育指導』という2本のゲームを紹介し圧巻のプレゼンを披露した。
番組は息をもつかせぬまま、あっという間にエンディング。終わってみると心に残ったワードが、ですよ。が放った「ヤリマン好きっす」というカミングアウトだった。「これに2000円を払った」という言い知れぬ虚無感と「また観たい」という謎の中毒性だけが残るまさに地獄の番組。だが、我々P1層はこれを求めていたのだ。生きる屍リビングデッドのように永遠に生き残ってほしい番組だと改めて願った。
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