プレーンチューハイの受け皿の大きさ
さてここからは、僕が晩酌時に最も好んで飲んでいるプレーンチューハイ。つまり、甲類焼酎を炭酸水で割っただけの、ほぼ無味の酒にフルーツを加えていってみよう。元が無味なんだからうまいには決まってるだろうけど、僕が一番リアルに試したいゾーンでもある。
7杯目「キウイ×プレーンチューハイ」
市販の缶チューハイで「キウイ味」のものを見つけるとつい買ってしまうほど、この果実のフレーバーが好きだ。ただ、キウイそのものを買って食べるということは今までほとんどなかった。



これ、市販のキウイ味チューハイのようなどことなくケミカルな感じがなく、甘さ控えめで、ものすごくいい! 欲を言えばキウイの果汁は、もっと贅沢に入っていてもいいかもしれない。

8杯目「ライム×プレーンチューハイ」
次は、酒に添える定番というイメージのあるライム。


ひと口目、かなりの酸味を感じるけど、慣れるとゴクゴクいける。手元のメモには「フルーツ摂取を繰り返して体が喜んでいる!」とあるけど、同時に酒の摂取も繰り返しているので、事実かどうかは定かでない。
9杯目「みかん×プレーンチューハイ」



みかんチューハイは、さっきのライムやレモンサワーなどと違って、どこかほっとするような穏やかな味。甘みもあって香りもしっかりしていてかなり好き。何より安いし、これからは日常的に飲んでいこう。
10杯目「スウィーティー×プレーンチューハイ」
緑色のグレープフルーツといった見た目のスウィーティー。これ、僕の子供時代にはまだ一般的ではなかったと思う。ある時期から急に日本でメジャーになり、初めて食べたときは、苦くなくて香りの華やかなグレープフルーツって感じで衝撃を受けた記憶がある。


11杯目「イチゴ×プレーンチューハイ」
いいかげん飲み過ぎて酔っぱらい、この日はイチゴチューハイを飲むのを忘れてしまって、翌日に作って飲んだ。

最初からわかり切っていたことだけど、チューハイにはどんな果物を入れてもうまいね。ときめき味。
はい。今回試したフルーツ×酒の組み合わせは以上。すべてが間違いなくおいしかったし、特にビールや日本酒とのマッチングにはまだまだ可能性が眠っていそうで、夢がある。これからは、日常的にフルーツを買う男になりそうです。私。
あ、ちなみに、この実験の数日後にこんなものが家に届いた。

確かこれ、商品をあれこれ検討して、お気に入りにブックマークしておいたやつだったはず。酔っぱらってるか寝ぼけたときにうっかり購入しちゃったかな……。
とはいえ、こっちはこっちでパーツが少なく、気軽に柑橘類を搾るのにすごく便利。だから別にいいんだ。急に自宅に絞り機が2個増えたくらいのことは。
パリッコさんのコラム連載は毎月1回更新予定
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パリッコ『天国酒場』
本体1600円(税別)/184頁/四六判
ISBN 978-4-760151-48-6
発売日:2020年9月24日/発行:柏書房
「普段、何気なく過ごしていると見落としてしまう。だけど一歩入り口を入れば、そこには天国のような空間が広がっていて、夢心地に酔うことができる」――すなわち、川のほとりのパラダイス、江戸から続く老舗茶屋、山上の回転喫茶、動物園前の売店食堂、地下街の迷宮店、線路際に佇むおでん屋台などなど、「日常の隣にある非日常空間」を持つ酒のレガシー的名店、それが「天国酒場」だ。
普通の店では体験できない “絶景”をつまみに楽しむ酒の魅力を、気鋭の酒場ライターが語り尽くす、酒&食紀行極楽エッセイ。著者自ら現地に足を運んで撮影した写真を満載、読むだけでほろ酔い気分と夢見心地の旅気分が満喫できる一冊!関連リンク
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