昭和24(1949)年生まれは萩尾望都、大竹まこと…
終戦直後のベビーブームの最終年に当たる昭和24(1949)年生まれ。中でも、作家の村上春樹、ロックシンガーの矢沢永吉、作詞家の松本隆、漫画家の萩尾望都は特にカリスマ的な人気を誇る。萩尾や同い年の樹村みのりをはじめ、この前後の年に生まれた少女漫画家たちは「24年組」と総称された。漫画家ではほかにも諸星大二郎、一条ゆかり、聖悠紀がいる。作家では芦原すなお、北村薫、黒川博行、藤堂志津子、中村彰彦、菊地秀行も同年生まれ。
このほか今年72歳となるこの年生まれには、詩人の荒川洋治、井坂洋子、ノンフィクション作家の関川夏央、コラムニストの亀和田武、書誌学者・国文学者の林望、イラストレーターのたむらしげる、文芸評論家のスガ秀実(スガの漢字は糸へんに圭)、ロシア文学者で東京外国語大学の学長も務めた亀山郁夫、哲学者で元大阪大学総長の鷲田清一、写真家の橋口譲二、宮崎学、映画監督の崔洋一、原田眞人、高橋伴明、チェロ奏者の藤原真理、元オーボエ奏者・指揮者の宮本文昭、舞踏家で「山海塾」を主宰する天児牛大、劇作家で劇団「ブリキの自発団」を主宰した生田萬、日本銀行の元総裁の白川方明、ユニクロを展開するファーストリテイリング代表取締役会長兼社長の柳井正、政治家では甘利明、中村喜四郎、海江田万里、平野博文などがいる。プロ野球でも、「マサカリ投法」の村田兆治、「浪速の春団治」川藤幸三など個性派がそろう。
芸能界にもこの世代は目立つ。俳優では市村正親、伊武雅刀、風間杜夫、加藤健一、佐藤B作、火野正平、団時朗、宮下順子、松金よね子、音無美紀子などが挙げられる。風間の元劇団仲間である大竹まこと、斉木しげるも同い年(ふたりとシティボーイズを組むきたろうは1歳上)。ガッツ石松はプロボクサーから芸能界に転身、武田鉄矢はフォークグループ・海援隊から俳優に進出した。
お笑い芸人ではビートきよし、おぼん(不仲がすっかり周知されてしまった相方のこぼんは同学年だが前年生まれ)、中田カウス(相方の中田ボタンは1歳上)、間寛平、歌手も上田正樹、つのだ☆ひろ、長谷川きよし、南こうせつ、さとう宗幸、高橋真梨子(高は正しくははしごだか)、葛城ユキ、北原ミレイ、平山みき、堀内孝雄、松崎しげると数多い。照屋林賢はりんけんバンドを率い、沖縄を拠点に活動をつづける。このほか、子役出身の声優・俳優の池田秀一、名古屋でラジオパーソナリティとして人気を集めるつボイノリオ、テレビ番組プロデューサーでタレントのテリー伊藤、俳優で千葉県知事を12年にわたり務めてきた森田健作もこの年の生まれだ。
昭和48(1973)年生まれはイチロー、小林賢太郎…
昭和48年生まれは第2次ベビーブーム世代に当たる。今年48歳になる同年生まれから最大のスターを選ぶなら、やはりイチローになるだろう。一昨年、日米通算4367安打の偉業を達成して現役を引退した。プロ野球の元選手ではこのほか、平成でただひとり三冠王を獲得した松中信彦、小笠原道大、中村紀洋などが同い年。この年生まれのアスリートには柔道の篠原信一やサッカーの前園真聖のように引退後、タレントとして開花する人も目立つ。
引退といえば、昨年、片桐仁とのお笑いコンビ・ラーメンズのメンバーで劇作家の小林賢太郎が芸能界を引退して驚かせた。引退の理由のひとつに足の故障を挙げたのは、いかに彼がライブパフォーマンスに全力を注いできたかを窺わせる。他方、同年生まれの飯塚悟志、角田晃広らによる3人組・東京03は、ライブと共にテレビでも完成されたコントを披露し、円熟味さえ感じさせる(メンバーのうち豊本明長だけ2歳下)。お笑い界ではこのほか、バナナマンの設楽統、ブラックマヨネーズの吉田敬、スピードワゴンの小沢一敬、ロンドンブーツ1号2号の田村淳、阿佐ヶ谷姉妹の木村美穂、友近、青木さやか、吉本新喜劇の座長も務める小籔千豊などがこの年に生まれている。
俳優でも大泉洋、堺雅人、浅野忠信、稲垣吾郎、反町隆史・松嶋菜々子夫妻、深津絵里、宮沢りえ、篠原涼子、十代目松本幸四郎と第一線で活躍する顔ぶれが並ぶ。大泉は昨年、コロナによる自粛明けにパルコ劇場のオープニングを飾った舞台『大地』(三谷幸喜作・演出)で堂々主演を務め、テレビでは紅白歌合戦の白組司会にも抜擢された。大河ドラマ『真田丸』で大泉と兄弟役だった堺は、7年ぶりに復活したドラマ『半沢直樹』(TBS)の熱演で話題を呼んだ。ちなみに彼の代表作のひとつである『リーガル・ハイ』(フジテレビ)の脚本家・古沢良太も同い年。
このほか、昭和48年生まれの著名人には、歌手の水森かおり、夏川りみ、PUFFYの大貫亜美、声優の丹下桜、金田朋子、かかずゆみ、TBSアナウンサーの安住紳一郎、小説家の湊かなえ、柴崎友香、劇作家・演出家で劇団「チェルフィッチュ」を主宰する岡田利規、ノンフィクション作家の上原善広、テニスの沢松奈生子、プロゴルファーの片山晋呉、福嶋晃子、アルピニストの野口健、音楽評論でも活躍するNONA REEVESのボーカル・西寺郷太などがいる。ジャーナリストの津田大介やライターの速水健朗は、WEB番組やラジオのパーソナリティーとしても発信をつづけている
昭和60(1985)年生まれは上戸彩、松山ケンイチ…
バブル前夜の昭和60年は、綾瀬はるか、松下奈緒、笹本玲奈、木南晴夏、蒼井優、上戸彩、貫地谷しほり、宮﨑あおい、満島ひかり、松山ケンイチ、松田翔太、三浦貴大、城田優、山下智久と俳優、特に女優の当たり年である。ちなみに宮﨑と満島は誕生日(11月30日)も同じ。蒼井はヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞の『スパイの妻』での好演が記憶に新しい。
このほか芸能人では、タレントの中川翔子、ギャル曽根、歌手・ドラマーで女優などでも活動するシシド・カフカ、シンガーソングライターの中村中、ロックバンド・神聖かまってちゃんのの子、mono、みさこ、関ジャニ∞の大倉忠義、声優の沢城みゆき、モデルの益若つばさ、西山茉希、道端アンジェリカ、フリーアナウンサーの加藤綾子、お笑いではANZEN漫才のみやぞんとあらぽん、パンサーの向井慧らがいる。元モーニング娘。の後藤真希も最近、再びテレビでよく観るようになった。カルチャー方面では、芥川賞作家の羽田圭介、劇作家・演出家の藤田貴大(「マームとジプシー」主宰)、山田佳奈(「ロ字ック」主宰)、社会学者でタレントとしても活躍する古市憲寿などが、今年36歳の年男・年女に当たる。
スポーツ界では、ゴルフの宮里藍、横峯さくら、卓球の平野早矢香、重量挙げの三宅宏実、スキージャンプの伊東大貴、女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」で世界の頂点に立った川澄奈穂美、宮間あや、フェンシングの太田雄貴、陸上の塚原直貴、フィギュアスケートの鈴木明子、シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング)の青木愛などが挙げられる(宮間あや以下はすでに現役を引退している)。さらに白鵬と鶴竜の両横綱も同年生まれ。昨年には3場所連続で休場したふたりに対し、横綱審議委員会が引退勧告の次に重い「注意」を決議した。初場所での奮起を期待したい。とりわけ東京五輪で土俵入りを見せると公言してきた白鵬のモチベーションが気になるところ。
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