あいみょんの歌声と切なくシンクロする“感情の爆発”
そして、今回、あいみょんのニューアルバム収録曲である「朝陽」のコミカライズ作品「バカみたいでゴミみたいな」は、コラボレーションでありながら“純度100%”のにくまん子作品で素晴らしかった。
久しぶりの紙で読む新作は、4ページという少ないページ数にもかかわらず、それを感じさせない奥行きがあった。
“あいみょんのファンかな?”と思わせる重めのバングの主人公は、始発前の駅のホームで昨夜のことを思い出しながら、おにぎりを食べている。飲みに誘われるがまま終電を逃し、初めてお泊まりをした男の子の部屋で、違う女の下着がベランダに干されていることに気づき、彼が目を覚ます前に家を出てきたのだった……。
『TV Bros.』の対談であいみょんが言っていたように、「朝陽」の歌詞はにくまん子が描く“女の子の感情があふれ出して流す涙”がとても似合っている。最終ページの「大丈夫なんで 大人だしこんなん 平気なんで」と心の中で強がりながらも、あふれる涙を止められなくて「全部ぜんぶ嘘です、好きです超好きです」と感情を爆発させるシーンが、あいみょんのきれいな裏声が響く「ダメね こんな私ではダメね」という曲のワンフレーズをより切なく心に響かせることになった。
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