キングオブコント王者ジャルジャル「ネタは即興で作る」常軌を逸したコントへの情熱を聞く

芸人雑誌

編集・文=佐々木 笑田島太陽


『キングオブコント2020』でチャンピオンとなったジャルジャル。第1回大会から13年連続の出場であり、4回目の決勝進出で悲願の初優勝。福徳の感極まった表情につられ、涙腺が緩んだ視聴者も多かったはず。

ジャルジャルは8年前にほかの芸人に先駆けてYouTubeチャンネルを開設しており、今ではネタを毎日更新。その数はすでに1500本以上に達し、常軌を逸した「ネタへの意欲」でも知られている。優勝は、長年にわたり地道にコントを量産しつづけた努力の賜物だ。

コンビで表紙を飾った『芸人雑誌』(9月25日発売/太田出版)では、ふたりがロングインタビューで「コントの作り方」を明かしている。

『芸人雑誌』表紙のジャルジャル福徳
『芸人雑誌』表紙のジャルジャル福徳

ふたりきりで「誰かが入ってきたら追い出す」

福徳 「僕らはほんまラッキーなことで、言い方悪いかもしれないっすけど、(ネタを作るのは)楽です。全然苦ではない」

後藤 「むしろそれが楽しいんで。だからそんだけ数ができるんやと思います」

――考えること自体が楽しい。

後藤 そうですね。そっからちゃんとしたネタに仕上げていくのは大変やったりするんですけど、アイディア出しまくるだけだったら楽しいしかないですね。

『芸人雑誌 volume1』より

コントができるまでの過程も独特。ふたりきりでテレビを観ながら雑談をしていると、それが自然とコントの形になっていく。しかもバラエティ番組ではなく、ニュースやドキュメンタリーが多い。テレビに映る「変な人」が笑いのヒントになるそうだ。

――(ネタは)なんとなくふたりでしゃべりながら出来あがっていく?

福徳 そうですね。出し合うって感覚でもないですけど。ほんとにふたりで……。

後藤 作り合う。

福徳 「どうしようかー」とも言わな いですし。

――雑談みたいな感じですか?

後藤 即興コントですね。どっちかが仕掛けてそれに乗っかって、またどっちが仕掛けて……を繰り返すみたいな。

――クリエイティブだ……。

後藤 たまたまそういう作り方になっただけです(笑)。

福徳 でもほんとふたりだけですね。誰かが入ってきたら追い出します。

『芸人雑誌 volume1』より

インタビューでは「ふたりで」「ふたりとも」というワードが繰り返される。

「どっちか一方が強烈に引っ張っていくコンビではない」「ふたりでおんなじ場所でおんなじことずーっとやってるタイプ」「“おもろい”という感覚は共通してる」とも語られる。

長い時間を共に過ごすことで「笑いの感覚」が共有されていること、そして「楽しんでネタを作れること」。これがふたりの強さなのだろう。ジャルジャルのコントで誰よりも笑っているのは、本人たちなのかもしれない。

9月13日には福徳秀介が結婚を発表し、11月にはデビュー小説の発売も決定しており公私共に絶好調。夢を果たしたジャルジャルは、これからどんなコントを見せてくれるのだろうか。

発売中の『芸人雑誌 volume1』では、「YouTube=Standard」と題しYouTubeでの活動が注目されるお笑い芸人を特集。表紙は圧倒的な芸人魂を魅せるジャルジャル。ふたりへのロングインタビューはもちろん、人気シリーズとなっている『チャラ男番長』『関東出身のツッコミ下手な奴』『ハート・キョーコ』などのネタの誕生秘話も語られている。

ほかにも、ラランドや『ジュニア小籔フット』、かまいたち、天竺鼠・川原、宮下草薙・宮下などのチャンネルも徹底網羅。見取り図、三四郎・相田、ダイアンなども登場する。

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佐々木 笑

(ささき・えみ)1996年生まれ。宝島社ムック局編集部のち、フリーランスの編集者・ライター。笑と書いてエミ読みます。本名通りお笑い大好き人間に育ちました。『フワちゃん完全攻略本』『#麒麟川島のタグ大喜利』『KOUGU維新 公式本で、イザ参ラン!』(すべて宝島社)など。アイコンは川島さんに描いていただ..

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