『太田上田』のおもしろさと中毒性

2020.9.9

テレビとYouTubeのいいとこ取りのような番組

そしてこの番組の魅力をさらに高めているのが公式YouTubeチャンネルの中毒性。過去のトークの傑作選が随時公開されているのだが、動画1本につき3分から長くても6分という絶妙な長さで構成されており、一度観始めると冗談抜きで「止まらない」。

恐ろしいのが、ほかのYouTubeチャンネルであれば「限られた時間の中でいかに笑いどころ」を増やすかが勝負になってくるので、トークの隙間をある意味不自然なほどバッサリとカットしてテンポ感を生んでいるのだが、この『太田上田』に関しては1回の放送に対して編集をすることがほぼない。

たとえば会話の「間」。「トークの流れがひと通り終わり、次のトークに切り替わるときの微妙な間」「笑い疲れてなかなか次の話に行けないときの間」がそのまま流れることもある。この「自然さ」が、ほかのYouTubeチャンネルのスピード感に疲れた目と耳に癒やしをもたらしてくれる。このゆるさと自然さはテレビ番組にもかかわらず、とても「ラジオ的」で、作業しながらの流し見でもまったく苦にならない。

「ゆるさ」と「テンポ感」が絶妙なバランスで両立しているまさにテレビとYouTubeのいいとこ取りのような番組、それが『太田上田』なのだ。

動画1本の絶妙な長さと、ふたりのトークスキルと振り幅によってどんどん中毒性が増していき、気づいたころには全動画を観終わり、Huluにまで登録している。本当に恐ろしい番組。死ぬまでつづいてほしい。

この記事の画像(全1枚)



  • 『太田上田』

    毎週火曜日 深夜24:59〜放送中(中京テレビ)

    最新動画は『Locipo(ロキポ)』で見逃し配信
    過去の放送・未公開シーンはHuluで

    YouTube公式チャンネルでは過去5年分の名シーンを一挙配信中!


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

関連記事

爆笑問題はなぜ、オードリーやハライチなど芸人たちから愛されるのか

30年間のテレビバラエティ史 前編

バラエティの30年史から、2020年代の「テレビの笑い」を考える【前編】

いとうせいこう×上田晋也

いとうせいこう×上田晋也「不得意を怖がらない」から“おもしろさ”は生まれる

エバース

「ウケるからやるは『M-1』では失敗する」。3位だったエバースは2026年、自分の感覚を信じる【よしもと漫才劇場10周年企画】

豪快キャプテン×ダイタク

ダイタク×豪快キャプテン、認め合うお互いの漫才の魅力「簡単そうに笑いを取る」【よしもと漫才劇場10周年企画】

三遊間×ゼロカラン

三遊間×ゼロカラン、人気投票との向き合い方の正解は?「やっぱり有名にならなあかんな」【よしもと漫才劇場10周年企画】

Furui Rihoが『Letters』で綴った“最後の希望”「どんなにつらい日々であっても、愛は忘れたくない」

Furui Rihoが『Letters』で綴った“最後の希望”「どんなにつらい日々であっても、愛は忘れたくない」

EXILE NAOTOが語る、「勝負する身体」がステージと水面で魅せる“攻めの0.1秒”。大きな影響を与えるオーディエンスのパワーとは【『SG第40回グランプリ』特別企画】

4年目の今、重荷だった「王子様」を堂々と名乗れる。Last Princeが語る、プリンスを背負う勇気と楽しさ

甲斐田晴/ローレン・イロアス/3SKMの撮り下ろし表紙を公開! VTuberのトップランナーたちを徹底解剖【春のQJ×にじさんじ祭り!】

ニューヨーク『Quick Japan』vol.181

ニューヨーク、60ページ総力特集「普通は勝てない?」を考える。バックカバーにはSHUNTO×MANATO×RYUHEI(BE:FIRST)が登場【Quick Japan vol.182コンテンツ紹介】