“出しどころ”にはこだわらない
アメリカのベストセラー著述家、マルコム・グラッドウェルが著書のなかで提唱した「1万時間の法則」というものがあります。「どんな分野でも、1万時間取り組めばだれでもその分野の“エキスパート”になれる」というもので、フロリダ州立大学のアンダース・エリクソン教授がベルリン芸術大学で行った、バイオリニストの実力と練習時間の長さの関係を分析した研究がもとになっているそうです。
この「1万時間の法則」を、堀江貴文さんが自著『多動力』のなかで、「一つのことに1万時間取り組めば誰でも『100人に1人』の人材になれるし、その軸足を変えて別の分野でまた1万時間取り組めば、『100人に1人』×『100人に1人』の掛算で『1万人に1人』の人材になれる」とアップデートしている。
その考え方にならうと、僕は高校生の頃に修行のように見続けた「お笑い」と「テレビ」があったことが大きかった。最近はそこに「YouTube」が加わって、その3ジャンルの交差点に立てていることが、自分の武器だと思っています。
「3つの肩書をもてばあなたの価値は1万倍になる」というのも、『多動力』からの受け売りです。
放送作家には、テレビ一筋でやり続けている人や、最近は逆にYouTube作家専業に切り替えている人など、職人的な人が少なくありません。でも、僕は最終的な“出しどころ”にこだわりはありません。いろんな場所にちょこちょこ顔を出しているから、様々な方向から情報を得ることができるし、そこでしかできない体験がある。それがまた次の展開につながっているような気がします。
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『YouTube放送作家 お笑い第7世代の仕掛け術』
著者:白武ときお
出版社:扶桑社
価格:1,540円(税込)
【収録内容】
地上波番組の放送作家として、またYouTubeの放送作家として媒体を越境しながら働く白武氏が、YouTubeとテレビの最前線の現状を分析。メディア論にとどまらず、エンタメ業界で必要とされるスキルや、白武氏が実践しているライフハックなども紹介。実践に基づいたカルチャー&ビジネス書となっている。
第1章:YouTube 革命(YouTube年表収録)
第2章:お笑い第7世代の仕掛け術(かが屋×白武 座談会収録)
第3章:テレビは時代遅れか?という議論には意味がない
第4章:コロナ禍のエンタメ事情
第5章:裏方人生
第6章:第7世代的仕事論関連リンク
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