コロナの影響で同人即売会が次々と中止になるなか、積極的に開催されているイベントがある。バーチャル空間での即売会だ。8月13日〜16日に行われる『ComicVket』『MusicVket』と、5回目を迎える『バーチャルマーケット』を中心に、VTuber文化を愛するライターたまごまごが、これからの即売会の形を探る。
目次
同人即売会の新しい形
音楽イベントや演劇などが生でやりづらいこの時期。アーティストたちは厳しい状況を打開すべく、インターネット配信の「無観客ライブ」を活発に行うようになった。ライブのコメントでは好意的な反応が多く、配信に対しお金を払って観る客は増えつづけている。忙しい人や遠方の人に好評のため、コロナが一段落してもリアルライブと並行して配信を行うと語るアーティストも出始めた。
現在コロナ問題で大打撃を受けている文化のひとつが、同人即売会だ。巨大同人イベント『コミックマーケット』や創作同人イベント『コミティア』などは、今年は中止に追いやられてしまった。長い目で見ても何か新しい策が必要なのではないか、というところで光が当たっているのがVR空間でのイベントだ。
「VR法人HIKKY」主催によるVR同人イベントは、クリエイターのみならず多数の企業からも注目を浴びている。リアルイベントでは再現できない、VR内即売会イベントならではの魅力が数多くあるので、紹介しながら今後のイベントの可能性を考えていきたい。
マンガを立ち読みし、オンラインですぐ買える『ComicVket』
8月13日から16日に行われる『ComicVket』は、マンガを中心としたバーチャル空間上の同人誌即売会だ。VR世界の中にまんまコミケのブースを持ち込んだような構造だ。
ブースに出品する本を並べ、目印としてポスターを貼ることができる。ずらりと横に並べられた机が島になり、イラストが所狭しと立ち並ぶ様子は、即売会参加者なら見慣れた光景だろう。出展者側の入稿は画像JPGかPDFで済む、超簡単設計になっている。
同人誌即売会といえば、たまたま出会った本を立ち読みして、買うか悩むこと自体が楽しみのひとつ。購買意欲をそそるこの重要な行動が、『ComicVket』でも体験できる。気に入った本はその場ですぐに購入できる(電子書籍もあれば、紙媒体もある)。
会場に参加する方法は3つ。ひとつめは「VRChat」。世界中から人が集まるVR空間で、VR機器か、PCのデスクトップ画面で入ることができる。VR機器をつけて入れば、人の集まる即売会会場の空気に没入できる。
ふたつめは「cluster」。VR機器、PCのほか、スマートフォンでも入ることができるので、気軽にひと通り体験したい人にオススメ。
3つめは「STYLY」。これもVR、PC、スマートフォンで入場できる。最大の特徴はARが使えること。スマートフォンを使用すれば、現実世界に即売会のブースを設置することができる。どうなるのかは上の動画をぜひ観てほしい。
即売会といえば人の多さ。混んでいる状態が醍醐味でもあり、疲れてしまうところでもある。これに関しては「VRChat」と「STYLY」であれば単独でゆっくり入ることが可能。たくさんいる賑やかな状態は「VRChat」のパブリックモードか、「cluster」で入ることでちゃんと味わえる。
その他、即売会なら欠かせない最後尾札なども準備されている(もちろんVRなので並ぶ必要はない)。今回は500サークル以上が参加しており、かなり賑やかなものになりそうだ。
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