「ジムで鍛えた大きく魅力的なお尻を見てほしい」不知火舞、2B、ベヨネッタらゲームヒロインに扮したレイヤーに聞いたコスプレの“こだわり”

2024.3.11
(左から)Melさん、かえるちゃんさん、僕のプリンさん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


2023年最後の大型コスプレイベントでもあった『コミックマーケット103』で、新旧の人気ゲームのヒロインに扮したコスプレイヤーたちに、“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。

コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”

コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも、参加する上での醍醐味のひとつ。2024年も全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。

そうしたイベントに興味はあるものの、まだ参加したことがないという方に向けて、本稿では2023年下半期に行われた大型コスプレイベントをプレイバック! 取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。

ここでピックアップするのは、世界最大規模の同人誌即売会であり、2日間(2023年12月30日・31日)で27万人が来場した『コミックマーケット103』に参加していたコスプレイヤー。

彼女たちの衣装を見てみると、やはりコスプレ界隈でもスマートフォンゲームの人気は高いようで、『勝利の女神:NIKKE』や『崩壊:スターレイル』、『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』などのヒロイン(に扮したコスプレイヤー)が続々と集結。その一方で、『ザ・キング・オブ・ファイターズ』の不知火舞や、『デッド オア アライブ』のマリー・ローズなど、長年にわたり多くのゲームファンから支持されているキャラクターに扮する参加者も多く、それぞれに撮影のための長蛇の列ができていた。

「強くて美人な不知火舞ちゃんは憧れの存在で、少しでも近づけるようにポージングなどを研究してきました。こだわりポイントは、シルエットとヘアスタイルの再現です。露出度が高い衣装なので、インナーが見えないように工夫して、きれいなシルエットになるように制作しました。ウィッグではなく、地毛で髪型を再現するのは初めての挑戦で、この日のために人生で初めて前髪を伸ばし、美容室で舞ちゃんの髪色を見せて同じカラーにしてもらいました」(『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズ、不知火舞/僕のプリンさん)

『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズ 不知火舞/僕のプリンさん
『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズ 不知火舞/僕のプリンさん

「口元や目元のメイクにこだわることで、2B(ヨルハ二号B型)らしい顔立ちを表現してみました。今回は口角に影を入れていますが、三次元で下向きに入れると、ちょっと意地悪な雰囲気に見えてしまうんです。なので、いったん口角の延長線上に下向きに影を描いたあと、そこから少し上向きになるように影を伸ばすことで、ただの無表情ではない、2Bらしい口元を再現しました。それともう1点、私は唇がけっこう厚めなんですけど、コンシーラーを使うことで、2Bの薄い唇も再現しています」(『ニーア リィンカーネーション』ヨルハ二号B型/Melさん)

『ニーア リィンカーネーション』ヨルハ二号B型/Melさん
『ニーア リィンカーネーション』ヨルハ二号B型/Melさん

「マリー・ローズちゃんはスウェーデン出身のキャラクターということで、それに近い容姿になるよう、鼻や輪郭にはシェーディングを施して立体感を出してみました。それと、目元が切れ長になるようにアイラインも意識しました」(『デッド オア アライブ』シリーズ マリ―・ローズ/七海なのかさん)

『デッド オア アライブ』シリーズ マリ―・ローズ/七海なのかさん
『デッド オア アライブ』シリーズ マリ―・ローズ/七海なのかさん

「全身タイツの衣装なので、スタイルがきれいに見えるようにジムに通って鍛えてきました。その上で、お尻をより大きく魅力的に見せたいと思い、パッドを入れてボリュームアップを図ったところがこだわりポイントです。それと、ウィッグと武器の造形にもこだわっていて、特徴的な髪型もかなりいい感じに再現できたんじゃないかなと思っています」(『ベヨネッタ』ベヨネッタ/かえるちゃんさん)

『ベヨネッタ』ベヨネッタ/かえるちゃんさん
『ベヨネッタ』ベヨネッタ/かえるちゃんさん

「衣装は身体のラインにフィットするように仕上げたかったので、全部自作で用意しました。キャラクターの性格をイメージして、素材にレザーを使っているのがポイントです。小道具のトランシーバーは、イラストで描かれているものとそっくりなものをネットで見つけることができて、発見したときはすごくテンション上がりました!」(『アズールレーン』ガングート/美南ナミさん)

『アズールレーン』ガングート/美南ナミさん
『アズールレーン』ガングート/美南ナミさん

QJWebでは2024年も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、リポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。

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ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..

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