「ストッキングの網目にも気を配り、カッコよく見せることを意識しました」『ポケモン』『モンハン』などのレイヤーに聞いたコスプレの“こだわり”

2026.4.27
(左から)白冥にあさん、杏野ゆりかさん、ねごとひつじさん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


世界最大規模のガレージキットの祭典であり、毎年夏冬に開催される『ワンダーフェスティバル』。その最新回『ワンダーフェスティバル2026[冬]』に参加していた、人気ゲームのヒロインに扮するコスプレイヤーたちにインタビューを実施。“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けする。

コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”

コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。昨今ではほぼ毎週末、全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。

そうしたイベントに興味はあるものの、まだ参加したことがない方に向けて、QJWebでは2026年冬に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”を併せて紹介する。

本稿でピックアップするのは、2026年2月8日に千葉・幕張メッセで開催された『ワンダーフェスティバル2026[冬](略称:ワンフェス)』に参加していた、人気ゲームのヒロインに扮するコスプレイヤーたち。

『ワンフェス』といえば、プロ・アマチュアを問わず、誰でもフィギュアや模型といった造形物を出展・販売できるイベントで、毎回異なるテーマの企画を打ち出しているところも好評を博しているが、このたびの『ワンフェス2026[冬]』では“ウルトラ怪獣ワンフェス”という催しを実施。

こちらは円谷プロダクションの『ウルトラマン』シリーズ60周年を記念した企画で、ホール内に設けられた特設ブースにて、ウルトラマンや怪獣たちの立体物を多数展示。さらにはウルトラヒーローショーや『ウルトラセブン』でモロボシ・ダンを演じた森次晃嗣によるトークショーなどさまざまなステージイベントも行われ、これらも盛り上がっていた。

一方、屋外に設けられたコスプレエリアをのぞいてみると、『Pokémon LEGENDS Z-A』をはじめ、『モンスターハンタークロス』や『ブラウンダスト2』など、新旧さまざまなゲーム作品のキャラクターたち(に扮したレイヤー)が勢ぞろい。2025年に10周年を迎えた『Fate/Grand Order』のサーヴァントや、ゲーム会社ニトロプラスのイメージキャラクター・すーぱーそに子など、個性豊かな顔ぶれが一堂に会し、写真撮影や交流を楽しんでいるさまが印象的だった。

「着用時にストッキングの網目がきれいに見えるよう、いろいろ試しました。撮影中に腕や足のベルトがズレてしまうとカッコ悪いので、落ちにくくなるように各装飾をゴムで制作したのも、今回のコスプレでこだわったポイントです」(すーぱーそに子/杏野ゆりかさん)

すーぱーそに子/杏野ゆりかさん
すーぱーそに子/杏野ゆりかさん

「ウィッグや衣装はすべてオーダーで作っていただきました。シルエットがキャラクターらしくなるように、パーカーやボトムのボリュームにもこだわっています」(『Pokémon LEGENDS Z-A』カナリィ/ねごとひつじさん)

『Pokémon LEGENDS Z-A』カナリィ/ねごとひつじさん
『Pokémon LEGENDS Z-A』カナリィ/ねごとひつじさん

「原作が10年前の作品のため、公式画像では細部がわかりづらく、資料探しから苦戦しました。複数の資料を照らし合わせながら、質感や色味、装飾バランスを丁寧に再現しています。こちらの衣装を着て、ステージでパフォーマンスもしたりするので、激しく動いても猫耳が落ちないよう、内部構造には工夫を凝らしました。カティちゃんは小柄な竜人族のキャラクターのため、全体のシルエットはやや大きめに制作。ダボっとしたかわいらしさを残しつつ、ウエストなど締める部分はしっかり絞り、メリハリのある美しいラインに仕上げました。さらに、画像加工においても原作リスペクトを徹底していて、竜人族の特徴である“指が4本”という設定を再現し、細部まで世界観を大切にしています」(『モンスターハンタークロス』ネコ嬢[カティ]/白冥にあさん)

『モンスターハンタークロス』ネコ嬢(カティ)/白冥にあさん
『モンスターハンタークロス』ネコ嬢(カティ)/白冥にあさん

「衣装制作をがんばりました。既製品をリメイクしたり、型紙から作成して作ったパーツもあります。そのなかでも特にがんばったのが背中の翼です。黄色い羽根が市販では売っていなかったため、黄色の押し入れ収納マットを羽根の形に切り出し、一枚一枚貼りつけました。初めて作ったこともあり、制作には数日かかりましたが、完成した翼の形を見て感動と達成感を覚えました。そのほかにも、腕や腰のパーツなどを作り、全部のパーツが完成したのはイベント前日の夜中でした。当日コスプレした自分の姿を見て、翼以外の部分もちゃんと形にできた達成感があり、とても満足しています。またこの日のために、知り合いに武器も作成していただきました。自分の好きなキャラクターをこうやってコスプレできたことがとてもうれしいです」(『ブラウンダスト2』神聖ユースティア/きなこもちさん)

『ブラウンダスト2』神聖ユースティア/きなこもちさん
『ブラウンダスト2』神聖ユースティア/きなこもちさん

「当日は雪が降ったり、せっかく用意した武器が破損したり、タトゥーシールがうまく貼れなかったり……トラブル続きでした。もっとクオリティを高めて再挑戦したいです!」(『Fate/Grand Order』リリス/蟹nyanさん)

『Fate/Grand Order』リリス/蟹nyanさん
『Fate/Grand Order』リリス/蟹nyanさん

「今回は衣装、ウィッグ、アクセサリー、そのほかにも手袋などの装飾品も含め、すべて自作で用意しました。髪飾りはレジンで制作して、グラデーションが表裏どちらも映えるように仕上げています。衣装は生地を4種類重ねてから着色して、裾にかけてグラデーションになるようにしているのがこだわりです。元のデザインの彩色が素晴らしい衣装なので、それらをうまくまとめられるよう、色使いには細心の注意を払って制作にあたりました」(『Fate/Grand Order』カーマ/サリエさん)

『Fate/Grand Order』カーマ/サリエさん
『Fate/Grand Order』カーマ/サリエさん

QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。

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ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..