『元彼の遺言状』9話 妙に浮いたキャスティング…犯人は成海璃子なんじゃない?
月9ドラマ『元彼の遺言状』(フジテレビ)。篠田敬太郎(大泉洋)の正体は、田中守だった! 舞台は6年前の事件の町へ。いよいよラストに突き進む『元彼の遺言状』を、ドラマウォッチャー北村ヂンが考察する(ネタバレを含みます)。
保釈中の容疑者が事件の現場を探る
1話からずっと引っ張ってきた、篠田敬太郎(大泉洋)の正体が明らかになった。
本当の名前は田中守。6年前、十ヶ浜強盗殺人事件に巻き込まれて容疑者となり、以降、名前を変えて逃亡しつづけてきたのだという。
弁護士・剣持麗子(綾瀬はるか)の元彼・森川栄治(生田斗真)とも逃亡中に知り合って、別荘の管理人としてかくまわれていたのだ。
前回、逮捕された篠田だったが、保釈が許され、麗子と共に殺人事件の現場となった十ヶ浜町へ。冤罪を晴らすための調査をはじめる。
保釈中の容疑者が事件の現場を探るって、証拠隠滅を疑われるアウトな行動のような気もするが、まあそこはドラマなのでいいか……。
怪しいのは……関係者全員!
これまで「殺人事件」であることくらいしかわかっていなかった十ヶ浜強盗殺人事件の全貌が明らかになってきた。
被害者は小笠原仁美(田山涼成)。
違法スレスレの高利貸で財を成し、故郷である港町へ戻ってきてからも住人たち相手に金貸しをやっていた。中には返済に困って町を追われたり、一家心中をした住人もいるらしい。
なおかつ、町にリゾートホテルを建てる計画を進めており、そのための大規模な立ち退きを行う予定だったんだとか。
地元で起こった殺人事件の容疑者が町をウロウロしていたら、思いっきり白い目で見られそうなものだが、住人たちは篠田をわりと平気で受け入れている。小笠原を殺してくれてホッとしている住人も多いのだろう。
篠田逮捕を受けての再捜査ということで、当時、殺人現場となったリストランテでのパーティーに参加していた住人たちが集めらたが、そのうち半数以上が小笠原から金を借りていた。
殺人事件の容疑者がようやく逮捕されたというのに、「私たちの中じゃ、あの事件はもう終わってるんです」と再捜査へも協力的ではなく……ズバリ、関係者全員が怪しい!
さらに追加の殺人事件が
ポイントとなりそうなのは、
・リストランテの営業時間中に上げられている旗
・外で寝ていた篠田にかけられていたストール
・事件後、篠田にかかってきた電話
篠田はパーティーの料理人として働いていたが、酒を振る舞われて酔っぱらってしまい、外に出て寝てしまった。
やがて目を覚まして店内に戻るがまた寝てしまい、再び目を覚ましたところ、パーティーは終わっており、小笠原が死んでいたのだという。
「旗」は通常、開店時間の朝11時に上げて、閉店時間の夜10時半に降ろしている。事件当日、篠田が外で目を覚ましたときには既に降ろされていたというが、その時点ではまだパーティーはつづいていた。つまり営業中。
誰かが意図的に早く旗を降ろしたと考えられる。
外で寝てしまった篠田にかけられた「ストール」だが、事件後、ストールをかけた(篠田が外で寝ているのを知っている)と証言した人物はいない。
誰かが、あえてその事実を隠しているのだろう。
そして死体を発見した篠田にかかってきた「電話」。この電話で「逃げろ。このままだとあんたが犯人にされるぞ」と言われて逃亡したことで、逆に篠田=犯人というイメージが確定してしまったのだ。
パーティーの参加者は数十人いたようだが、麗子の直感で、怪しい関係者はなぜか5人に絞られた。
事件の現場となったリストランテのオーナーシェフ・藤巻(遠山俊也)。そのスタッフ・滝沢美月(成海璃子)。
当時、篠田が滞在していた旅館の主人・亀田(勝矢)、その旅館に出入りしている酒店の店主・瀬戸(金井勇太)。
十ケ浜町唯一の診療所の院長・高瀬(東根作寿英)。
パーティーの主催者・小笠原と、臨時で雇った料理人・篠田だけを残し、藤巻と美月が店の鍵を閉めもしないで帰ってしまっているのは怪しい!
ついでに美月は、篠田にかかっていたストールは近隣に住むおばあちゃんのものだと証言しているが、そのおばあちゃんは認知症で記憶があてにならず、なおかつストールはどっちかというと美月のファッションに合いそうな独特の柄をしていた。
また、篠田にかかってきた電話では、バックで風見鶏の音が鳴っていたという。
その風見鶏があるのが高瀬の診療所。電話の主は高瀬か、彼をクルマで送った亀田という可能性が高い。
そして瀬戸は……具体的に怪しい要素はないのだが、麗子が電話の件で高瀬を問い詰めた際、なぜか意味ありげに瀬戸の顔がカットバックされていたので、コイツもなにか関わってるんだろう!?(なんだこの演出)
そうこうしているうちに、高瀬が遺体で発見された。連続殺人事件!?
高瀬も何らかの形で事件に関わっており、口止めのため、真犯人に殺されたと考えるのが自然だろうか。
最後でため込んだモヤモヤを晴らしてくれるのか!?
この5人のうち誰かが真犯人なのか。それとも5人が共謀しているのか!?
この中でも特に怪しいのが……滝沢美月!
唯一、下の名前まで設定されているし、キャストが成海璃子だし。事件に絡んでいないなんてことはないはず!
1~2話の森川家の事件では、関係者の誰が犯人でもおかしくないくらい豪華なキャストをズラッとそろえていたのに、なぜラストの大事件でキャストの知名度に差をつけてしまったのか……。
最後の最後にきて、本格的なミステリー感が出てきた本作だが、まだ安心はできない。思わせぶりな伏線が張られまくった揚げ句、それらを全部ぶっ飛ばしてエスパー推理で事件解決……というパターンもこのドラマならあり得るのだから!
結局、どうしてあんなクレイジーな遺言状を書いたのかよくわからないままの栄治の件も含め、全部のモヤモヤをスッキリと解決してくれるのか? それともモヤモヤしたままふんわり終わってしまうのか?
ついにラストへ!
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