凌介の自宅はセキュリティ0地帯
篤斗(小林優仁)の病室で、バタコ(香里奈)と菱田朋子(桜井ユキ)の大乱闘が勃発。
バタコがアサシンだったのは明かされていたが、朋子もそうだったとは。凌介のまわりにはアサシン何人いるのか。超人的な身体能力を持つふたりがすごい殺陣で大対決を繰り広げる。でも、病院なので、見つかりそうになったらそろって退散である。
超人的アサシンといえば、『あなたの番です』の真犯人だ。あれは、ひどかった。真犯人が動機もなく超人的な能力でなんでもできるアサシンだったという無茶で幕切れ。今回は、それ級のなんでもアリのキャラクターを中盤で鉢合わせさせて、映画『貞子vs伽椰子』ばりの対決を繰り出した。
凌介(西島秀俊)の自宅から、血のついた包丁が見つかる。林(深水元基)を殺害するときに使われた包丁だ。血液も林のものと一致、欠けた刃先も林の体内で発見されたものと一致して、凶器だと断定される。
凶器の包丁を凌介の自宅に置いた者が、真犯人もしくはそれに近い人物であるだろうから、これも大ヒントになるべき要素なのだが、残念ながら凌介の家は、野外並みのオープンさだ。
SNSでは、凌介宅に来ていた人物の中で、「一星(佐野勇斗)がひとりでいたタイミングがあるから、一星が怪しいぞ」と盛り上がっていたが、それ以前に、菱田明子は合鍵を持っていて出入り自由で、実際にたびたび侵入していて、なんだかんだ言いながら凌介もそれを受け入れている。
考えてみれば、真帆や家族を誘拐した真犯人は、真帆たちが持っているだろう鍵を奪い持っているだろうから、凌介の自宅はセキュリティ0地帯なのだ。
DNA鑑定の通知書もセキュリティ0案件
家宅捜索され、DNA鑑定書の通知も押収される。刑事の阿久津(渋川清彦)が、凌介と篤斗が父子ではないという鑑定結果を話すと、凌介は驚き、落ち込む。凌介は、DNAの鑑定結果を見てなかったのだ。
朋子から封の開いた鑑定通知書を渡されたにも関わらず、結果を見てない。謎を解き、家族を取り戻す重要な書類なのに、「なぜ」見てないのか理由は説明されない。
ただ、このDNA鑑定の通知書もセキュリティ0案件なので、「父子であるかどうか」の確定としてはあまり意味をなさない。
めちゃくちゃ怪しくて怪し過ぎるから真犯人じゃないだろうでおなじみの菱田朋子が封を開いた(!)状態で渡しているのだ。すり替え放題である。
凌介はなんで抗議しないのか。それどころか、その後も、オープンな自宅で封の開いた通知書を放置して見ていないのは、いくらなんでも何かあるだろろう。
そもそも真犯人は、凌介を追い詰めるために行動しているのだから、通知を入れ替えるのなんて、今までの大胆な行動を考えればお茶の子さいさいだ。
白い車は、宗教団体「かがやきの世界」が関係している
亀田運輸のコールセンターに、失踪当日の目撃情報が入る。その情報からNシステムに映っている白い車の助手席に乗せられた篤斗も見つかる。
映像は、篤斗の顔ははっきり映っているが、肝心の誘拐したであろう人物の顔は隠れていて見えない。これまた『真犯人フラグ』あるあるだ。防犯カメラの映像は、篤斗の顔ははっきり映るが、肝心の誘拐犯は顔がちゃんと映らない! 篤斗は、防犯カメラがキャッチしやすい顔なのか。
目撃情報では、ランドセルしか持っていなかったと語られる。これで山田コーチ(柿澤勇人)の証言「篤斗くんはサッカーボールを持って教室を出た」がさらに怪しくなってきた(といっても、もともと怪しいことは百も承知なので蛇足だ)。
そして、警察は、Nシステムの映像に映っている白い車は、宗教団体「かがやきの世界」が関係していることを突き止める。
本木陽香が注射器で血を抜く!
そして、『真犯人フラグ』おなじみのラスト5分衝撃展開の2連続。
ひとつめは、凌介倒れる!
吹き矢で凌介を狙っていたバタコが、病院で凌介に接触。危機感0の凌介は、ほとんど見知らぬバタコから渡されたお茶を飲んでしまい、意識を失って倒れてしまう。前話でフグをさばいていたので、フグの毒テトロドトキシンを入れていたのだろうか。
もうひとつは、光莉(原菜乃華)の大ピンチ。
光莉は監禁されている。そこにいるのは本木陽香(生駒里奈)だ。本木陽香が、光莉の口をガムテープでふさぐと、注射器で血を抜くのだった!
本木陽香が何をしようとしているのか、さまざまな説が出てきている。
一番、魅力的なのは「実は本木は味方説」だろう。
「吸血鬼女の目的は?」と予告で煽られている本木が、このまま単純に誘拐犯でした─ではおもしろくない。ここは強引にでも「味方だったのか─!」と反転してこその盛り上がりだろう。
光莉は、本木の顔を見て「あんた誰?」と言う。つまり直接誘拐した人物ではなく、誘拐犯から光莉を奪還したがゆえに、いま初めて対面したという可能性が高い。
じゃあ、血を抜いたのはなぜか。これは、奪還した組織から守るために、光莉が死んだと見せかけるための策略ではないか。光莉から抜いた血を証拠として残し、光莉が死んだと思わせたいのだ。
さすがに、味方なら、そのあたりの事情を説明して血を抜くだろうと思うのだが、本木陽香も尋常ならざる人なので突飛な行動でもなんでもアリだ。
今季ドラマから『あなたの番です』的おすすめ3作
さて、次回は、予告編によると「毒を飲まされた凌介の運命は!?」「刑事、カルト教団に乗り込む」「篤斗、バタコの正体を告白」あたりの展開が熱そうだ。もはや、合理的な伏線回収などは諦めたので、ガンガン無茶な展開で盛り上げてほしい。
おっと、本格的にスタートした今季ドラマからも『あなたの番です』的な要素のあるドラマを3作、紹介する。
『あなたの番です』の脚本家・福原充則が、脚本を手がけた『逃亡医F』(日本テレビ)は、冤罪の医者が真犯人を暴くロードムービーというオーソドックスな設定に、エキセントリックなキャラを登場させて盛り上げた。「泣かないでよ、泣いたらすするからね」と部下の顔をなめる佐々木世志郎(安田顕)で、ひえ──と悲鳴を上げた人も多いはずだ。
金曜ナイトドラマ『愛しい嘘~優しい闇~』(テレビ朝日)は、同窓会でタイムカプセルを掘り出すと「みんな 忘れないよ 中野幸」と書かれた紙を見つけるが、誰も中野幸の顔を思い出せないという発端から、連続殺人が起きるミステリー。
木曜ドラマ『となりのチカラ』(テレビ朝日)は、主演:松本潤×脚本:遊川和彦。マンションに引っ越してきた主人公・中越チカラが、近隣の住民たちについついちょっかいを出してしまう性格。近隣の住民たちのさまざまな問題を暴き、解決していくって展開になりそう。カフェからマンションが見える『裏窓』的な構図も登場し、『あなたの番です』的な住民の問題の連鎖も起こりそうだ。
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