香取慎吾&中居正広、長年国民的アイドルとして生きてきたふたりならではの境地を語る

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『バズリズム』(8月18日放送)

ゲストは香取慎吾。スマホの中から謎の私生活を探るというトーク。タワーが好きで写真を撮ってしまうとか、昔はマスクをする芸能人が嫌だったが最近はマスクを着けてウォーキングしているとか、フラッとホテルへ食事に行き、そのまま泊まることがあるなど写真を見ながら語る。

そんな中で「忘れる才能」があると香取は言う。「忘れていかないといろんなことやっていけない」と。「(忘れて)なんか困ったことがあればネットで『香取慎吾』って検索すれば、全部僕のことはネットに書いてあるんで」という長年、国民的アイドルとして生きてきた人ならではの境遇にすごみと悲哀を感じた。自身は自らを「パーフェクトビジネスアイドル」と称する。プライベートでも、これをやったらファンが喜んでくれるんじゃないかと仕事のことばかりを考えてるという。香取「もうすごくいい人(笑)」。

これまで連絡先を教えないで生きてきたが、SNSのDMで連絡が来ることが少なくないそう。綾小路きみまろ、さだまさし、JPらから来ると。メンディーからは「食事でも」という誘いも来たが「食事とかはいかない人なんで」と丁寧にお断りの返事をしたというのが、まったくブレてないなと思った。

『まつもtoなかい』(8月20日放送)

ゲストは宇多田ヒカル。8歳の息子はおそらく松本も中居も知らないという話題で、中居が「松本さんの娘だって俺のこと知らなかった。俺、あのとき、スゴいショックだったんだからね」と思い出し「自分のことを知らない人と話したことがないっていう感覚がある」「(相手が)自分のことを知らないと思って接したことがない」「だから『あなたのこと知らないんですけど』って言われたときに、どうやって話せばいいかわからない」と、香取の言葉同様、長年国民的アイドルとして生きてきた人ならではの境遇を語り、すごみと悲哀を感じた。

藤圭子のアルバムを買って聴いて「めちゃくちゃカッコいい」と思ったという松本が、「(宇多田に)カバーアルバムを出してほしい」と提案すると「母親に演歌は歌っちゃダメと言われた」と宇多田。「こぶし」が逆だから、ととても興味深い話。

「日記は記述で詩(詞)は描写」という作詞論もおもしろかった。ディテールが本当かどうかは関係ない、と。例えば「7回目のベル」とあるが、実際には数なんて数えてない。けれど「ディテールがあるほうが伝えたい感情につながる」のだと。それに対し『すべらない話』と似ていると言う松本。

「会いたい人」を聞かれ、母の初婚相手である前川清を挙げる宇多田。これこそこの番組で観てみたい対談だなと思った。

あとAIが考えた松本と中居のコンビ名が「松中笑劇団」というのがしょうもなさ過ぎて笑ってしまった。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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