あのとトム・ブラウンみちおの“狂気”の5分間「負けたほうは命を神様に捧げるんだよ」(まやまやぽん!)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『まやまやぽん!』(7月17日放送)

まやまや(あの)とぽんくん(みちお)と一緒にマヤやアステカ、テオティワカンについて学ぶ、謎のNHKの5分番組。ぽんくん「早くテレビの前に集まらないと、長袖のパジャマ、引きちぎって半袖にしちゃうぞ!」まやまや「しちゃうぞ!」。

ふたりは腰だけで行うマヤの球技「ピツ」で遊ぶ。興じる姿は父娘、あるいは姪と叔父のようでほっこり微笑ましいのだけど、「ただしガチ勝負だからね。負けたら……ダメだからね」と言ったり、なんだかそこはかとなく不穏で怖い。なんだかんだ勝利したまやまやは、遊び終わってそのまま帰ろうとするぽんに「ちょっと忘れちゃダメだよ」と制す。「これはお互いの命を賭けた勝負だよ。負けたほうは命を神様に捧げるんだよ」。

そこに挿入される、戦いに負け捕虜になり生贄になる戦士の像=チャクモールさんの絵描き歌。怖い。次のカットでは、まやまやだけになり、チャクモールのお供え物を置く場所に心臓が捧げられている……。これを朝ドラ再放送直前に放送するという狂気!

クイック・ジャパン160
あのが表紙を飾った『クイック・ジャパン』vol.160

『ランジャタイのがんばれ地上波!』(7月11日放送)

「真夏のブチギレ王」3週目。「100万円にブチギレろ!」では「手に入ると思ってお前めがけて行ってんのに一回も俺のところに来たことねぇ!」とキレる高野のように手に入らない大金としてブチギレているのに対し、最後に挑戦した小峠は「大したことねぇなぁ!」と第一声。「いつも勝手に舞い込んでくるよ! 銀行に!」「薄い! 薄い! 薄い! 薄いよー!!」と大爆発。終わって息も絶え絶えになって席に戻り「厚いでしょ」と言われるも、小峠「薄いと思える日が来るよ」とポツリ。カッコよくておもしろい。「小峠さんの集大成でしたね」と国崎が感想を述べると小峠「出すか、ここで集大成!」。

第3バトルは「鏡の自分にブチギレろ!」。ふたり目で急に指名された小峠は、本来は鏡の自分に向かって悪態をつくところ、いきなり「悪くないねぇ!」と叫ぶ。ほかのメンバーから一斉にツッコまれながら挑戦を終えると、「もう一回やらせてくれ」と小峠。「俺の作戦としてみんなが自虐を言ってくるじゃない? たぶん俺が最後に来るからみんなと違う方向で行こうと思って」とぶっちゃけ、「2番目とは思わなかった」と笑う。では、最後にと提案されるも、それだとその間に考えていると思われると、「芸人シップ」を見せすぐに再挑戦。すると「クソハゲメタル坊主コラ!」など凄まじい悪態。小峠「今日が俺の集大成だよ(笑)」。

笑ってない瞬間がないくらい終始笑いどころだった。凄まじい。

いよいよ今夜完結編!

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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