『あっぱれさんま大先生』人生を感じさせる同窓会SP。ボケ一切なしの手紙に、山崎裕太「愛情あったんですよ、昔は(笑)」

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『あっぱれさんま大先生2023同窓会スペシャル 』(7月1日放送)

山崎裕太の呼びかけで27年ぶりに卒業生が集結。集まったのは内山、佳奈子、福長、みお、あゆみ、えり、市役所、ブランド、菜穂美、あやか、むし。みんなどこか面影を残したままアラフォーになっているが、かわいらしかった「むし」がいい感じにシュッとした大人の男性になっているのが時間を感じさせた。

感動的な場面でも「泣くな! 泣いたら笑いにならんやろ」とさんまは常に厳しかったなど、懐かしい映像を観ながら当時のエピソードが語られていく。

そんななかで、卒業したときにさんまから全員に、直筆の手紙が贈られたという意外な話も。「覚えてない」「俺がそんなじゃまくさいことするわけないやないか」と否定するさんまだが、むしが実際に持参した手紙を見て「俺の字や」と驚いていた。それに対して、裕太「愛情あったんですよ、昔は(笑)」。

その手紙の内容は「むしくんへ。おつかれさま、そしてありがとう。帽子ありがとう。いつまでも大切にします。最初『あっぱれ』のとき、家に帰りたいと言ったときの素直で正直なむしくんでいつまでもいてください。お父さん、お母さんの言うことをよく聞いてもっと大きくなってください。電話してね。03-……」と、少なくとも読まれた部分はボケ一切なしのもので意外だった。

さんまから「人生笑ったもん勝ちの大切さ」を学んだと語る佳奈子が、過酷だったらしいこれまでのことを明るく振り返っていたり、なんだか“人生”を感じる同窓会だった。

『ガキの使い』(7月2日放送)

「海外オーディション番組エントリー映像撮影会!」と題して、とにかく明るい安村らにつづく次なる海外に通用しそうなネタを撮影して、各国のオーディション番組に送る企画に、松本「なんでそれを『ガキ』でやんねん(笑)」。

事前に『ガキ』メンバーとチャド・マレーンにネタ見せをして、アドバイスをもらった上で外国人の観客を前に英語でネタを披露する。そこで交わされたチャドのコメントが興味深かった。

遠藤の「ホホホイ」に対しては、「リズム芸は海外ではあんまり見ないから入口はいいと思う。(ハイテンション芸は)向こうは✕✕✕やってめっちゃハイテンションの人もおるから(笑)」と、なるほどと思う指摘。

インポッシブルの「2mのカブトムシと戦う」ネタに対しては、「カブトムシは伝わらない」と意外な指摘。実際、ネタを観た外国人は「何と戦っているのかまったくわからない」と首をかしげていた。

一方、「ネタでは言うことない」とチャドも絶賛したバンビーノの「ダンソン」は、意外にもいまいちウケない。もしかしたら、動物が捕らえられるのが残酷に映ったのだろうか。唯一、最初大笑いしていた人も「何回も同じことをやるのはもったいない」という感想。

そんな中でやはり強かったのは風船太郎。事前のネタ見せでもメンバーから間違いないという反応だったとおり、外国人も「一番おもしろかった。心から笑えた」と大ウケ。『あらびき団』から世界へ行ってほしい。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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