平均の約100倍の“アレルギー数値”を叩き出し、0歳から30歳まで異常なほどのアレルギー反応と闘いつづけてきたピン芸人・ちびシャトル。今回は「アレルギーによる30年の通院生活」を振り返る。
※本記事は、ちびシャトルさん個人の経験・感想であり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談してください
目次
アトピー・アレルギーで病院に通いつづけた30年間
どうも、トゥインクル・コーポレーション所属のピン芸人、ちびシャトルです。
今回は約30年間、未だに切っても切れない関係性、アレルギーと通院について。
今までに僕が通ってきた病院のことや、そしてそこで起こったさまざまな出来事について書いていきたいと思います!
まず始めに、アレルギーとはまったく関係のない話ですが、僕が8年前、出演するライブに向かう途中ひとりで自転車で転んで、左鎖骨を粉砕骨折し、全身麻酔手術終わりたての写真をどうぞ。
いや〜〜これは本当に大変でしたね〜💦💦
ちなみに“粉砕骨折”とは、骨が折れて散らばってしまっているため、かき集めて固めないと治らない状態の骨折らしいです◎◎
皮膚科に行っても、アレルギーは改善されなかった
本題に入ります💢💢💢
もう0歳くらいから、アトピーの症状などは常に起こりまくっていたので、子供ながらに意味もよくわからない状態で、病院にいる風景をたくさん覚えていますね〜。
僕は医学の知識もまったくないので、アレルギーの当事者として体感したこと、経験して感じたことなどを好き勝手に書かせてもらいます。
なので、参考にするものでもないかもしれないです。“僕の場合は”という感じだと思っておいてください◎
始めに言ってしまいますと、僕は「病院選びがすべてだ! それですべてが決まる!」などとは思っていません。自力7割・病院3割くらいで体調管理している感覚で今も過ごしています。
アレルギー・アトピーの症状をコントロールするためには
・自力での体調管理
・病院から処方される薬
このふたつがしっかりと必要不可欠です。
子供のころからずっとずっと、引っ越しをしたその土地その土地でも、長崎、愛知、大阪、東京と、何軒も何軒もたくさんの病院に通ってきました。
そこでわかってきたことは……
顔にできた湿疹や、全身のかゆみ、全身の湿疹、かき傷などを一時的に抑えるための薬は皮膚科で処方してもらえるんですが、
・なぜ湿疹ができるのか?
・なぜ全身がこんなにかゆいのか?
などの原因を確実に理解して教えてくれる皮膚科は存在しなかったです。
皮膚科の先生「どうされましたか?」
僕「手や顔、背中、全身に湿疹ができました」
皮膚科の先生「そしたらこのお薬出しておきますね」
僕「ありがとうございます。なんでこういう症状が起きてしまうんでしょうか?」
皮膚科の先生「疲れが溜まってるんでしょうね。しっかり睡眠を取って、ビタミンなどの栄養もしっかり摂取してください」
僕「わかりました」
家に帰って薬を塗って、症状は一時的に治まる。
また数日後症状が出る。
また皮膚科に行く。また薬をもらう。
これを何回も何回も何回も何回も繰り返す。
皮膚科って、アトピーの原因とかって教えてくれなくないですか????????????
まあ未だに医学的にもアトピーのはっきりとした原因がわかっていないからだとは思うんですが!!
※「アトピー」:ギリシャ語で「わけのわからない、奇妙な」の意
名前の意味怖過ぎるやろ💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢
“アレルギーの異常数値”だけを教えてくれた大学病院
もうひとつ。以前この「限界アレルギー激闘記」第1回で書いていた、アレルギー数値が平均の約100倍だったことがわかったときのことなんですが
とある大学病院の血液検査でその数値の結果を知らされたとき、当時12歳の僕は
「うわ〜〜、こんな数値が出たということはここからすごい治療が始まるのか……」
と思ったんですが、マジで本当に何も始まらなかったです!
本当に! マジで! なんにも! 普通のまた全身かゆいだけの生活でした! どゆこと!?
異常な数値が測定されたら何か始まってくださ〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!!💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢
ものすごい治療とかが始まってくださ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!!💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢
めちゃめちゃ毎日かゆかったで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す!!!!!!!!💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢
その大学病院への通院も促されなかったし、てかあれ以来一回も行ってないし、こうやって数値を下げてくださいとかそんな指導も何もなかったですね〜〜💦💦
とても怖い数値だけ教えてくれてありがとう!!!!!!!!
「アレルギー科」でようやく明るい兆しが見えた
実際、それから月日がかなり経って、東京のアレルギー専門のお医者さんに診てもらったときにやっと、このアレルギー数値を下げる方法は今のところひとつしかなくて、薬を飲むことで確実ではないけれども数値が下がる可能性があります……と言われました。
無理ゲーやないか💢💢💢💢💢💢💢💢💢
※無理ゲー:ゲームの難易度が高く、クリアするのが到底難しいこと ←知ってるわ!
方法ひとつしかない上に、その薬飲んでも確実ではなく、一応下がる可能性が少しだけあるよっていう
それ無理ゲーやないか💢💢💢💢💢💢💢💢💢
僕は一時期そのお薬をもらって飲んでいたんですが、そのお薬を処方してくれる病院というのが、アレルギー界隈ですごく有名なお医者さんのところだったものでして
その病院は朝9時に開くというのに、朝6時ごろからシャッターの閉まった病院の前に長蛇の列を作って並ばないとその日に診察が受けられないところでした……(慣れてる人は折りたたみ式のキャンプ椅子持参してたよ!)(読書とかノート広げて作業とか、並びながら外でいろんなことしてる人らがいたよ!)
僕は、毎回朝6時から並ぶのがしんど過ぎて……そしてその薬を飲んでも数値が下がるのは確実でもないし、その上、数値が下がる可能性も低い、ならいいや……と諦めてしまいました……。
まあ、なので、僕は病院による特別な治療法で症状が治まっていったわけでは特にありません。
アレルギー・アトピーの症状が出る細かい原因を、病院での検査にプラスして自分でも調べて、やっと“症状が出ないように生活する方法”を見つけました。
なので、自力7割・病院3割という感じで、病院側が全部悪い!とか、この病院のおかげで全部よくなった!とかはないと僕は思っています。
アレルギーで困っている方は当たり前だと思うのですが、アトピーで困っているけどまだ皮膚科にしか行ったことがない方は、アレルギー専門の病院に一度行ってみてください!
前述したとおり、僕は皮膚科ではあまり原因がわかったことがなく(症状を抑えるお薬はいつもいただいてます! ありがとう!)、アレルギー科でアレルギーの検査をして、やっと原因がわかり始めました。
アレルギー科の先生に「検査でアレルギーという結果が出なくても、食べたり、触れたりして症状が出たら、それはもうアレルギーだから気をつけてください」と言われたのをきっかけに、自分自身でも何にアレルギー反応を起こすのかを調べるようになりました。
アレルギーの血液検査では、項目を増やせば増やすほど金額もかさむので、やみくもに項目を選ぶよりも、基本的にアレルギーになる可能性の高い項目(小麦、大豆、ハウスダスト、花粉など)だけをまず調べて、あとは生活する中で怪しいと思うものを自分で見つけていくという感じでした。
これは、僕が6年前に基本的なアレルギーの血液検査をしてもらったときの検査結果です。
僕が勝手に“アレルギー数値”と言っている「IgE数値」(一般成人男性の平均値は170前後)はこのとき→8400
たけえ〜〜〜
(6段階中)
・ハウスダスト→5
・ダニ→5
・スギ→4
・ヒノキ→4
・マラセチア(皮膚に常在してる菌)→5
・大豆→4
・カビ→4
成績表みたい! うれしい!
といった感じで、自分の身体が何にアレルギー反応を起こすのか、どのくらい危険なのかをわかりやすく教えてもらうことができます! ありがたい!
あと、アレルギー科の先生からはこんな資料もいただきました。
僕は血液検査で「スギアレルギー」と結果が出たので、表にある「ナス科」に属しているトマトやジャガイモも、食べると口の中や喉がかゆくなったり、皮膚に反応が出たりしやすいです。
そういえば、メロンやスイカも素手で触るとかゆくなるし、口のまわりも少し腫れたりするな〜と思っていたので、同じ「ウリ科」のキュウリやズッキーニなども気をつけるようになりました。
変な角度から植物に詳しくなっていったよ◎◎ ぜひ参考にしてみてください!
こうして原因を一つひとつ知っていって、それに気をつける生活をうまくつづけることで、徐々に症状も出なくなったり、IgE数値も下がっていった気がします!
まずは症状を起こさない努力と、どうしても症状が出てしまったときにそれを抑えるためのお薬、これが大事かと思います。
仮に“とてもよく効く薬”や“よい治療法”が見つかったとしても、“原因”がわかっていないと症状を繰り返すので意味がないと感じてます!
早く! とにかく早く! “原因”を調べてください!
薬が多過ぎて…薬局で“太客”対応されたときのこと
お薬についても少しだけ……
アレルギー・アトピー症状がノンストップで出つづけていた時期に、皮膚科から処方されていたお薬の量はやはり尋常じゃなかったので↓↓↓↓
これらをすべて1カ月で使い切り、毎月もらいに行っていましたね。
処方箋薬局でも、ほかの方々は小窓からお薬を受け渡されているんですが、この大量の薬が小窓を通るわけもなく、僕のときだけは大きな袋にまとめてくれたあと、ドアを開けてこちらの待合室のほうまでわざわざ来てお薬を渡してくれる、太客(ふときゃく)対応してもらってました!! うれしい!!
自分に合う薬を見つけるのにもまた、けっこう時間はかかりましたね。
なぜあの写真のように、薬が大量になるのかというと……
・全身に塗る保湿剤(サラサラタイプ)
・全身に塗る保湿剤(粘度の高いタイプ)
・首から下の部位専用の、症状がひどいときに使う薬
・顔専用の、症状がひどいときに使う薬
・顔専用の、症状が落ち着いているときに使う薬
・目、耳専用の塗り薬
・目薬
・頭皮専用の塗り薬
・飲み薬
といった感じで、身体の部位や用途で薬を細かく使い分けないといけないからですね〜。
当たり前なんですが、身体専用の薬を顔に使ったりすると、ちゃんと荒れてしまいますからね。
薬を使って症状がひどくなった場合、使用用途などが間違っていないかもしっかり確認してみてください!
僕も実際に、お医者さんの説明をあんまり聞いてなかったときがあって(ちゃんと聞けや💢💢💢)身体専用のめちゃくちゃ強い薬を顔に塗ってしまい、症状がどんどんひどくなって、それを治したくてまた塗って、塗れば塗るほどひどくなったことがあります。
気をつけましょう!(泣)
これを読んでくれているアレルギー・アトピーでお困りの方に、少しでも何かためになれたらと思います!
症状への対処の仕方や、症状が起きる原因がわかってしまえば、気持ち的にもすごく楽になるので!
大変だとは思いますが、ぜひ調べたりしてみてください〜!
最後に、左鎖骨を粉砕骨折して入院したときに食べてた病院食の写真をお見せして、今回はおしまいとさせていただきます。
いや、「大豆アレルギーです」って報告したら、おかずがかなり削減されたし、薬の量キモ過ぎんだろ💢💢💢💢💢💢💢💢💢
最後まで読んでくださってありがとうございます!!
【連載】限界アレルギー激闘記【ゴーグル芸人ちびシャトル】
第1回:“アレルギー数値”平均の約100倍!12才男子が毎日苦しんだ限界アレルギー反応
第2回:「アレルギー発症時の顔を見られたくない」赤くただれ、えぐれ…それでも芸人を辞めない理由
第3回:重度のアレルギーで部活も制限…「しんどいかも」母に泣きながらこぼした本音
第4回:アレルギー通院歴30年…医者に言われた“無理ゲーすぎる”対処法
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『ちびシャトルの単独ライブはじまるよー!!YEAHーー!!!』
日程:2023年7月31日(月)19:00開場 19:30開演
会場:新宿 ハイジアV-1
料金:2,000円
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