霜降り明星せいやとキンタロー。ふたりが見せた底知れないポテンシャル(水曜日のダウンタウン)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『水曜日のダウンタウン』(6月7日放送)

「第2回“まだ誰もやってない”モノマネ王座決定戦」。本当に猛者ばかりで本格モノマネ特番のような座組。その中に霜降り明星せいやが入っているのもスゴい。戦前、松本が「せいやでないことは間違いない」と予想するも、「せいや、器用ですよ。一回見たものを忘れない」とフジモンが反論したとおり、組み合わせやモノマネのお題の妙もあり、ホリや神奈月を破り決勝進出。一番楽しみな存在だったのでうれしい。底知れないポテンシャルを見せてくれた。

女性ブロックではキンタロー。が1回戦では渋谷凪咲を、2回戦ではあのの特徴を見事に捉え、モノマネ(特に渋谷は今後レパートリーに入りそう)。もちろんキンタロー。らしく笑わせることも忘れない。強かった。

個人的に腹を抱えて笑ったのは松村邦洋のともしげ。「この人は何を見たんだろう?」と伊集院が言うように原型のほとんどない誇張モノマネのような仕上がり。剛腕過ぎる。

決勝の審査でみはるだけが夫・シャチホコに票を入れてるのもおもしろかった。せいや「真ん中シャチホコさん、オモロいっすて!(笑)」。

『刺さルール!』(6月6日放送)

小学5年の林間学校で先生にブチギレされた話や小6の遠足で調子に乗り過ぎて怒られた話などをすごろく形式で紹介していく、せいやの「怒られすご録」。

母親が強い家庭で父親に怒られたことないという、せいや。1回だけ中3のときに父親に怒られたそうだが、そのとき、父は怒り慣れてないためか、せいやに無言でローキックをしてきたというのがおもしろかった。一方、母親には、20歳のとき、初めて実家に彼女を連れてきたときに怒られたという。妹たちも住んでいるのに、彼女と一緒にお風呂に入ったというせいや。きょうだいも多いため時間短縮のつもりだったそうだが、母親は「うち、ラブホちゃうぞ!」と激怒。父親は何をしていたと問われたせいや「オトンはただただベランダ見てました(笑)」。

せいやのすべてのエピソードトークが鉄板でスゴいし、この対照的な両親のことはもっと知りたいなと思った。

そんななかで、サイコロを振ったチームの誰かが芸能界で怒られたエピソードを話すコマに爆笑問題チームが止まると、加賀まりこに爆笑問題が失礼な態度を取り、怒られた話をし出す田中。マジ話のため「あんまり俺はこれを話したくはない」と困惑しながらも誤解を生まないよう補足していく太田「なんでこの話を選ぶのか。こういうところだと思うんだよ、こいつ(笑)」。

『ランジャタイのがんばれ地上波!』(6月6日放送)

3週にわたった「顔-1グランプリ」で圧倒的ポテンシャルを見せつづけたキンタロー。。当然のようにグランプリに。彼女が強過ぎたため「キンタロー。vs全員」で「キンタロー。で笑うな!」が急遽開催されることに。が、4人を秒殺。「バケモンですよ。お笑いモンスター」。

『バカせまい史』で特集され『水曜日』のモノマネでも強さを発揮し、この「顔-1」で圧勝。彼女はずっとおもしろいけど、再びそれが注目されるフェイズに入ってきた感じがする。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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