櫻坂46・大沼晶保、カカロニすがやがスラスラ答えたくりぃむ上田のマニアッククイズ(くりぃむナンタラ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『くりぃむナンタラ』(5月17日放送)

「高校時代、上田が野糞をしたことで知られる/熊本県にある橋といえば何橋?」という問題の途中(「/」の位置)で早押しボタンをすかさず押す櫻坂46・大沼晶保。が、これは「書き問題」。

そんな上田本人とそれに関するクイズ企画「ファンvs本人!!〜上田晋也編」。解答者は上田本人のほか、『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』を聴いて芸人を目指した、ラジオネーム「鼻」ことカカロニすがやと、上田を「神様」と崇める大沼。問題作成は常連ハガキ職人の復刻版ツバメという『くりぃむのオールナイト』リスナー垂涎の企画と座組。冒頭の1問目は彼らにとって「常識問題」。

「ロケで休憩中、近くに寝そべっていた野良猫にちょっかいを出したものの何も反応を示さなかった。その無口で頑なな姿勢に上田はなんと言ったでしょう?」。

この問題に上田のペンの動きが止まったのに対し、スラスラ書き始めるふたり。「上田さん好きですよ、このフレーズ」とすがや。上田が「お前が決めるな!」とツッコむが、構わず「類似ツッコミいくつかあるんで気をつけてください(笑)」。

ちなみにこの問題の正解は「九州男児か!」だが、すがやが挙げた「類似ツッコミ」は「沈黙沈黙ってスティーブン・セガールか!」「昭和の文豪か!」。

「上田が過去に3股していた女性3人の職業は?」という問題での、すがや「ひとりだけ諸説ある方がいる」、有田「公式のほうで」、上田「公式なんかねえ!」といったやりとり含め、最高にマニアックで最高にワクワクした回だった。それにしても上田、野糞し過ぎ!

『私のバカせまい史』(5月18日放送)

カンニング竹山がプレゼンするのは「いつからおかしくなった? 寝起きドッキリ50年史」。寝起きドッキリが誕生したのは1976年に始まった『スターどっきり(秘)報告』の初回放送。フジテレビアーカイブセンター(めちゃくちゃ行きたい!)で映像を確認すると、その最初のターゲットは郷ひろみ。そして女性初はなんと山口百恵だったという。そういえば以前、高田文夫が『ラジオビバリー昼ズ』で「どうやったら山口百恵のパンツを合法的に見られるか考えてできた」企画と言っていたなと思い出したら、ちゃんと番組でもそのコメントを紹介していた。当時の寝起きドッキリは、驚かすよりも優しく起こし、生活習慣をインタビューする、いわばアイドルのプロモーションビデオのよう。必ず歯磨きシーンがインサートするのも可笑しい。タイトルも「どっきり」ではなく「寝起き訪問」。まさにスターの寝起き姿を見せることに徹したもの。だから、ノックして部屋に入るともうすでに起きていることすらあった。

しかし、リポーター片岡鶴太郎の登場(1982年~)でその質を変えていく。そんな鶴太郎を「容疑者」扱いしているのがおもしろい。スターより目立つコスプレで登場し、起こす前に部屋の私物をあさり、添い寝でインタビューするなどリポーターが笑いを取るスタイルを確立。これにより70年代はターゲットの男女比が4:6だったが、80年代は女性が約93.5%となっていった。

さらに1987年、「寝起きバズーカ」の登場で寝起きそのものよりも「現象でどれだけおもしろくしていくか」に変容していった、と。やっぱりこういう企画の変遷モノはこの番組の真骨頂。

RGがプレゼンした「カラスの超進化史」はこれまでとは少し毛色の違う新機軸で興味深かったし、「フリップネタやないか!」とせいやにツッコまれる終盤の展開からRGらしいオチもよかった。バカリズム「RGさん、8回練習した、と。打ち合わせし過ぎたんじゃないか?(笑)」。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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