“地蔵”になったバイきんぐ小峠が、親子に幸福感あふれる「大恩返し」。小沢仁志はYouTubeで「顔BAN」(小峠地蔵旅)

「キングオブコント」優勝から10年のバイきんぐ。結婚、家族、中年男性としてのライフプラン

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『小峠地蔵旅』(5月1日放送)

ゴールデン特番。ディレクター役のだーりんず小田が深夜で放送した2回が「評判がよくて」と言うと「ウソつけよ」と小峠。

「1回目のオンエアの途中で編成部長から電話が来て『これゴールデンでやれ』って」と小田が明かすと、「テレ東、ぶっ壊れてるじゃねぇかよ」と小峠。小田「その編成部長、この4月で違う部署に異動させられました(笑)」。

しかし、その編成部長の英断は的中。前回同様のユルさと温かさが、いかにもテレ東のゴールデンらしかった。

『不夜城はなぜ回る』の「不夜城を飲み廻る」でもそうだが、街の人たちにも小峠はとにかく自然体。中でも、やはり子供への接し方は随一。基本「あんた」と呼び、子供相手にもまったく容赦しない。小峠が豪快に笑うから、こちらもつられて笑ってしまう。

バレエダンサーと一緒に踊ったり、最近ハマっているというサックスを吹いたり、犬におしっこをひっかけられたり、ずっと楽しい。ゲストの小沢仁志をサイドカーに乗せてバイクで走る姿も可笑しい。

小沢と仲のいい小峠は「YouTubeってAIに引っかかったらBANされるでしょ? 小沢さん、顔が怖過ぎてBANされた(笑)」と、小沢がまさかの「顔BAN」されたことを明かす(本当の原因は不明)。

最後は、今回出会った37組の中で特に印象的だった親子に「大恩返し」。この春からひとり暮らしを始めるという息子に手料理を振る舞い、そのレシピを伝授。終始、いい番組と呟きたくなる幸福なシーンがつづく。

前回、ロケ終わりにシャワーを浴びながら「改善点はあるか?」と聞かれ、小峠「ないね!」と即答していたが、今回も同じ質問をされ「笠のあご紐、あれ、ゴムにしてほしい。以上。それだけ」と答える。小峠「あとは完璧」。

レギュラー化、待ったなしではないか。

『新しいカギ』(4月29日放送)

毎回盛り上がる「学校かくれんぼ」につづき、新企画「学校の先生と漫才グランプリ」。審査員には校長、生徒会長に加えて、本家『M-1』でも審査員を務める山田邦子と本格的。

『M-1』風の煽りVTRで芸人と組む先生が発表されると、大いに沸く生徒たち。ものすごい盛り上がり。

粗品と組んだのは国語教師の出岡先生。おそろいのスーツで正統派の漫才コント。校歌や高校近くのコンビニなどローカルのあるあるネタを盛り込むのもさすがだが、先生の口調も佇まいもちゃんと漫才師のそれ。クオリティが高かった。

ハナコ秋山・岡部と組んだのは数学の小池先生。そしてせいやと組んだのは世界史の染谷先生。声の大きさとそのキャラクターを活かした漫才で、生徒は大喜び。3組共にネタにされた有馬先生がどんな先生なのかがやたら気になった。

霜降り明星は青春バラエティがよく似合う。生徒たちの熱狂っぷりがとても感動的だった。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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