「亀梨さんの誕生日がもはや私の誕生日」ぼる塾・田辺独特のファン心理(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『刺さルール!』

ゲストはぼる塾・田辺。「人生を変えたお金の使い方」と題し、彼女の推し活を振り返る。

何かを得意でも好きでもない平凡な学生だった16歳のころ、「その人に出会って田辺智加ができた」「そこから人生が輝き出した」と素敵な表現で、亀梨和也との出会いを語る田辺。野球大会でのお辞儀の美しさがきっかけで好きになったというのも独特でおもしろい。

亀梨の誕生日を「亀梨さんの誕生日がもはや私の誕生日」という謎理論を持ち出し、その日に人生で一番高い買い物をすると言って、買ったのは44万円のシャネルのチェーンウォレット。それは亀梨に贈るものではなく「自分から自分へのプレゼント」だという。「亀梨の誕生日に経済を回す」というこれまた謎理論。スタジオの面々も「初めて聞くファン心理」と驚く。『名探偵コナン』の怪盗キッドも好きだという田辺は、2〜3カ月お金を貯めて、物語の舞台であるシンガポールへ旅行したこともあるという。

「どっちが好き?」という愚問には田辺「あんたバカなこと聞いて! 比べるところじゃないよ。なんで……バカー!」

さらに、韓流ブームのころには新大久保に通い詰め、ホストに通う感覚でイケメン店員のいる店に入り浸り、弟から借金してまで3カ月で100万を使ったそう。体重も55キロから85キロに太ってしまう。韓国語でしゃべりたいと思い、韓国語能力試験を受験し資格まで取得。いざしゃべれるようになったときに「僕、国に帰ります」と日本語で言われたという切ない思い出。でも「好き」を全力で謳歌していてひたすら幸せそうなのがとてもいい。

「チョコレートを食べているときには田辺智加ではなくなる」という謎理論も。『失恋ショコラティエ』でチョコを食べる石原さとみの姿が好きだった田辺「思いながら食べたら(石原さとみに)なれました(笑)」。

『不夜城はなぜ回る』

「小峠英二 不夜城を飲み廻る」野毛編。「スゴいだろ、あり得ないから」「気狂ってる」「野毛に降り立ったら血が煮えたぎるんだよな」「レベルが違う」「ヤバいだろ」となんの説明なく同行している後輩芸人の小仲くんに、独特な語彙で問いかけつづける小峠。

2軒目に入った店では「3回くらい来ないと認めてもらえない店」「1回目は完全無視。2回目にちょこっと会話。3回目にやっと『おぉ』みたいな」と客商売とは思えない店主の言動を紹介。常連には「落ち武者」「どん底」「肉××」などヒドいあだ名をつけているそう。すると、どん底さんに遭遇。「お会いしたかった」と上機嫌な小峠。慣れたこともあってか、テンションが上がって前に出がちな小仲くんに「小仲、ちょっと抑えろ」と一転して制す小峠。「お前の映り方があんまりよくない」と冷静に諭す。

「たまらないだろ?」「いいだろ?」「最高だろ?」「ヤバいだろ?」など何度も同じことを確認し「これが野毛なんだよ」「マジでこの店が日本の頂点」など誇らしげに語る小峠。

ライブハウスにも入ると、夫婦バンドがメロウな曲を歌っている。それにロックなリズムで“小峠揺れ”。「ファイト」の歌声には、思わず感涙。

「バケモノみたいな街」「ハーモニカ横丁の景色を見たときに俺は細胞が狂っちゃったんだよ」「野毛が一番ストリート」などと絶賛しつづけ、10軒を飲み歩く。彼のような飲み方のよさは正直まったくわからないが、小峠にはそれが似合っているしカッコいい。スタジオのバカリズムも「キラーコンテンツ」と絶賛。「普通テレビでは放送されないようなところがおもしろい」。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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