“武術翻訳家”岡田准一、またも達人たちを唸らせる解説(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『明鏡止水』

今回のテーマは「甲冑兵法」。これは、戦国時代の甲冑を身につけていることを前提とした武術。

岡田准一も「スタジオに甲冑武者がいるってスゴくないですか」と、日本甲冑合戦之会の師範・丹羽隆行の姿を見て言う。和式馬術のVTRを観て「馬をやって馬から学ぶことも多いと聞きます」「腸腰筋とか仙骨とか、どこで中心を取るか」とさっそく、武術翻訳家っぷりを発揮する岡田に、ケンコバ「この番組、腸腰筋と仙骨、出過ぎでしょ(笑)」。

今回、諸賞流和術の宗家・高橋厚吉の飄々としたキャラクターが印象的。その型を見て「股関節の使い方がすごい」と言う岡田。「下半身でどう物を動かしていくかってなったときに、どう体重を乗せて骨盤を動かして相手のいい位置に乗っていくか。膝の使い方とか正座につながっていった日本の体の使い方の極みがここにある」と。その後の日本拳法への解説も含め、またも達人たちを唸らせる知識と視点を垣間見せる岡田。

さすが甲冑を前提とした和術、高橋の蹴りで、日本甲冑合戦之会の師範・丹羽の甲冑が凹んだのもすごかった。いつもながらなかなか見られない光景を観せてくれる。

『かまいガチ』

山内がプロデュースして濱家を『Mステ』に出そうという企画。「はぁ? なんやねん」と困惑する濱家だが、それに構わず、すでに楽曲を用意しているという。その曲が流れ出すと、「これなんなん?」と笑い出す。なにやら聞き覚えがある様子。そして男性がギターを弾く映像が流れると「えええ⁉」と驚愕、「熊谷!」と叫ぶ。この男性は高校時代の親友で、現在ギタリストの熊谷侑真。15年会っていないそう。

熊谷が初めてのライブで歌ったこの曲「ロボット」は、濱家が特に気に入った曲だという。「どうやって熊谷に辿り着いた?」「お前は今、何をしようとしてるの?」と混乱するなか、熊谷がスタジオに登場し15年ぶりの再会を果たす。

出会いから熊谷にギターを習ったこと、彼女を取り合って疎遠になってしまったことなど思い出話を語り合い「同級生の中で一番会いたかったのが熊谷」「一番多感な時期に夢を語り合ったのが熊谷」などとしみじみ語り、「マジでうれしい」と涙をこらえている様子の濱家。「どういう番組にしようとしてる?(笑)」。

その「ロボット」を一発録りで配信するという。歌詞はカンペがあったのだろうけど、ちゃんとメロディを覚えていて歌えていたところに、思い入れのある曲なのだということがよくわかった。芸人の歌企画はたくさんあるけれど、ここまで青春の思い出をリアルに乗せたものは新鮮で、とても素敵でよかった。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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