「芸歴を重ねれば重ねるほど隙を作れ」テレビを生き抜いてきたフジモンの金言(てれびのスキマ)

2022.10.13
てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『あちこちオードリー』

フジモン、みちょぱ、サンシャイン池崎を招き恒例企画「芸能界が生きやすくなる参考書を作ろう!」。フジモンは以前同企画に出演したずん飯尾とほぼ同じ「先輩からと後輩からの評判がまったく違うやつは危ない」という教訓を提出。「飯尾さんとフジモンさんが言うってことはマジのマジだね」と若林。実際の名前を出そうかと悩むフジモンに「イニシャルトークの番組じゃないんで」と制すのがこの番組らしい。フジモン「バナナの形のカメラない?(笑)」。

さらに「芸歴を重ねれば重ねるほど隙を作れ」という教訓。とはいえ、ベテランになるほど「隙」を作るのは難しい。では、どうやって作るのかと聞かれたフジモンは「話しかけること」と即答。後輩が挨拶に来ると絶対にひと絡みすると。若林も「話しかけてくださった記憶はすごいある」と回想。この日、フジモンは長く芸能界で生き抜いてきたからこその金言を連発していた。

みちょぱが「バラエティの台本を読むと自分の言葉ではなくなるため極力見ない」という教訓を出したのに対し、春日の教訓は「台本トゥースは山を消し飛ばすほどに」。その真意を「これぐらい全開で。大本に『トゥース』って書いてあったら向こうが思っているトゥースよりも5倍くらいのトゥースでお返ししようって」と解説。逆に台本どおりいかない『お笑い向上委員会』でまったく活躍できてなかったとフジモンに指摘されると「外国来たかと思いました」と苦笑いして振り返る。台本どおりで笑いが起こってもうれしくないんじゃないかと聞かれると春日「春日の挙動で笑い声が起これば作った人が誰であれ全然いい!」。

『私のバカせまい史』

6回限定レギュラーの初回は、ずん飯尾がプレゼンする「達川光男のリアクション史」。達川といえば、かつては「ホームベースの芸人」という愛称で呼ばれ、『プロ野球珍プレー好プレー大賞』出演回数が64オンエア中37回、VTRの数は77本、41分10秒にのぼる。それだけで1時間特番ができるレベル。そのうち3回大賞に輝いている、まさに「珍プレー好プレーのレジェンド」。その始まりは1984年。当たっていないのに「当たった!」というアピールが大ウケ。この年の『珍プレー好プレー大賞』のスタジオゲストにも呼ばれると、トークも冴え渡り、西川のりおに「このままだったら『ひょうきん族』出られますよ」と評されるほど。「痛い痛い!」「ちょっと待ってくださいよー!」「いい加減にしろ!」と段階を分けてアピールする様を飯尾が「この方にそっくり」と主張したのは出川哲朗。「達川が吉本興業に入る寸前だった!」との週刊誌の記事も。これを本人に真相を確かめると「ホンマじゃ」という答え。

しかし、87年以降、珍プレーの数が激減。珍プレースランプ期があったという意外な事実。雑誌にも「おもしろい達川とおもしろくない達川、ファンが求めているのは“サァ、どっち”」という見出しが踊るほど。そんななか、1990年、伝説の「コンタクトレンズ落とし」が。1カ月後もまたコンタクトを落とし、珍プレー好プレー大賞に。さらに91年には13個もの珍プレーを記録する。しかも、珍プレーとチームの成績に膨大なデータに基づいた“因果関係“があることが判明。しっかりとしたデータがベースだからこそ、くだらなさがより際立っておもしろい。


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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