『アメトーーク特別編 雨上がり決死隊 解散報告会』で感じた蛍原の苦悩の深さ「フジモンみたいに、1年半泣いてたんで」(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。

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『アメトーーク特別編 雨上がり決死隊 解散報告会』

冒頭、「気持ちにズレが生じ」「今年の4月、僕のほうから解散しようと切り出しました」と語る蛍原。蛍原のほうから解散を切り出したことに驚くと同時に納得もした。スタジオのゲストは東野幸治、ケンドーコバヤシ、出川哲朗、狩野英孝、そして天然素材時代からの盟友FUJIWARA。ケンコバからフジモンがすでに泣いていたことが明かされる。東野やケンコバを中心に笑いを交えながら解散についての感想を言ったり、話を聞いていくなか、やはり長く苦楽を共にしてきたFUJIWARAの見解が印象的だった。

原西は「蛍原さんって、自分が嫌なことは絶対やらない人」「むちゃくちゃ頑固」と評し、蛍原の決断に理解を示す。その評どおり、「自分だけ残るのはあまりに都合が良過ぎるんじゃないか」と当初はふたりで一緒にやってた番組全部降りると言っていたそう。

特に『アメトーーク!』だけは絶対に辞めると主張。その決断はあまりにも「頑固」な蛍原らしくてカッコいい。けれど誰もが辞めるべきではないと思うように、宮迫も話し合い後半のほとんどは、番組を継続させる説得だったという。もはや『アメトーーク!』は自分たちの番組というよりも、若手が世に出るチャンスを得られる芸人のための番組なんだから、終わらせるべきではない、と。出川も「『アメトーーク!』という番組は、間違いなく、バラエティ史に残る番組だから、それを作ったということを誇りに思ってほしい」と称え、「この番組はあなた(蛍原)が守らないと!」と訴える。

そして、ほかの出演者がふたりの決断に一定の理解を示すなか、「ずっと一緒にやっていくもんやと思って」いたから「未だに信じたくないです」と前半から本音を語っていたフジモンは、最後には「お母さんの泣き方」(コバ)で号泣。「解散までせなダメなんですか?」「やっぱり納得いかないです」と声を震わせ、「宮迫さんのせいですよ! 雨上がり、あなたのせいでなくなるんですよ」「どんだけ迷惑かけるんですか」と面と向かって本音をぶつけるフジモンの姿は胸を打つものがあった。

その言葉を聞いて漏らした蛍原の「フジモンみたいに、1年半泣いてたんで」という言葉に、彼の苦悩の深さが表れていた。当人たちが言うように、一時の感情的なケンカの末の解散ではないだろう。けれど、もはや今は感情が交錯することもないくらい違う方向を向いているのだろうなというのは、番組を通してふたりのやりとりの中で残酷なまでに強く感じた。さまざまな人の想いがあふれた配信だった。

『クイズ!THE違和感』

2時間スペシャルの最後は、このところ必ず盛り上がっている「コンプリート違和感」。20個の中に偽物が3つあり、偽物を誰も引かず本物をコンプリートできたら100万円分の商品獲得。ただし、偽物のうちひとつはノブが考えた「ノブジョーカー」で、それを選ぶとすべての得点が没収という、この問題だけが個人戦から半分チーム戦になるルール。今回はB級グルメがテーマで、松下奈緒は「『どげんかマンゴーハンバーグ』がノブジョーカーっぽい」と予想。これに「そのネーミングがノブやって思われてるのが恥ずかしい」と大悟。ノブが夕方くらいに考えたというと「じゃあ、東国原さん出てるな、(『ゴゴスマ』で)TBSに……」と状況を予測する大悟。一方、デヴィ夫人は本物っぽいと主張し、しきりに「どげんかマンゴーハンバーグ」を選ぼうとするも周囲から止められる。

このクイズで完全にヒール役をやり通したのが、かまいたち山内。山内は前のクイズでも「あんなん認めるんですか!」と机を「バンッ!」と叩いて抗議して見せ、「スゴいね、この人……」とデヴィ夫人を本気で引かせていたが、中盤、本田仁美&小栗有以のAKBチームが解答権を得て「これ、ありそうじゃないですか?」と選ぼうとすると「あのね、今『ありそうじゃないですか?』のレベルじゃない。『あるんだ!』っていうのを言っていく段階!」と厳しく言い放つと、彼女たちは固まり隣の山内から目をそらす。すると山内はバッキバキの目つきでアクリル板を「聞いてますかー?」とコンコン叩くのだ。

さらに本物が残りふたつになり、コンプリート目前となったときに再びAKBチームがボタンを押す。彼女たちが選ぼうとしたものが偽物ではないかと首を傾げるほかの解答者たち。「濱家さん、これはいけるってやつあります?」と聞かれ「たぶん、これはあったなっていうのが1個ある」と濱家が言うと、山内はこの期に及んで自分たちの優勝のために「それは取っておこう」と口をつぐませる。

結果、AKBが選んだものは偽物。コンプリート失敗となってしまう。「やってくれましたね! チーム戦で! チームの輪を乱して!」と狂気の目をしてアクリル板をノックする山内に、「お前を責めたい」と言う大悟。「いろんな現場で勝負せんとあかんときってあるだろうけど、まわり見いよ(笑)」。山内のキャラを活かした完璧な仕事っぷりが見事だった。

残り本物ひとつ。それまで1回も押してなかった大悟が「どげんかマンゴーハンバーグ」を「そんな安易なネーミングをするわけがない」「これがノブジョーカーなら解散や!」と前振りを効かせまくって選択。結果、大方の予想どおりそれがノブジョーカー。楽屋で『ゴゴスマ』を観ていて東国原が映ったから、と予測どおりの思考でつけた名前だったというのがまた可笑しかった。


明日観たい番組:『アメトーーク!』で「上島竜兵 祝・還暦SP」

『クセがスゴいネタGP』(フジ)、アイロンヘッド、阿佐ヶ谷姉妹、あべこうじ&高橋愛、AMEMIYA、井戸田潤&野呂佳代、Everybody、怪奇!YesどんぐりRPG、COWCOW、ジャルジャル、スリムクラブ、せいや、滝音、天山広吉&本間朋晃、ネルソンズ、レインボー。

『アウト×デラックス』(フジ)、黒崎みさ。

『アメトーーク!』(テレ朝)、「上島竜兵 祝・還暦SP」。

『NEWニューヨーク』(テレ朝)、屋敷のスキャンダルを一挙大放出。

『川島・山内のマンガ沼』(日テレ)、高橋ツトム。


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    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。