指原莉乃とフワちゃんの関係性「こんなに真逆の考え方のやつが親友やってんだぜ!」(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『さしフワご相談ナイト』

フワちゃんと指原莉乃が視聴者などからの悩み相談に答える番組の第2弾。下積み時代のモチベーションを聞かれ、フワちゃんは「売れなかったら区切りつけようとは思わなかった。その環境に満足してたんだろうなって。なんでそうだったのかなって思ったら、たぶん、見てる世界が井の中の蛙過ぎた。すぐ見切りつけて芸人辞める人はここ以外にも世界があって、『同級生、結婚してるな』とか『こんなんやってるな』とかがあって、『自分はいつまで夢を追いかけてるんだろう』って思っちゃうから辞めちゃう。

だけどあたしは芸人としかつるんでなかったし、先輩も後輩も売れてないってなかでその世界しかなくて、その世界ではめちゃ楽しいの。で、信号今日全部渡れたとかちっちゃな幸せもうれしかったからあんまり嫌だとは思わなかった」と答えたり、新米芸能事務所社長からの「売り出し方がわからない」という悩みには、「目の前の仕事にがっつき過ぎることは必ずしもいいことじゃない。売り出すよりも拒否るほうがもしかしたらプライオリティ高いかも」と答えたり、プライベートに近いと思われるテンションで地頭のよさを感じさせる回答を連発。

「学校での自分のキャラを決めるべきか」という相談から、指原が「社会に出たときに学校での姿を切り捨てられるスピードが早い人が出世早い。私は楽しい学生時代を過ごしてなかったし、そういう人がまわりに多い」という話をすると、「あたし嫌だ。学生時代の自分、めっちゃ大事にしてる」とフワちゃんは反論。

「自分の番組に出てくれた芸人さんにひと目惚れしました。演者さんにそんなこと思ってしまってはいけないのに……どうしたらいいでしょうか」という女性スタッフからの相談でも「思ってしまっていけないことないよ」と指原が言うのに対し、「え? いけなくない派? あたし、いけない派」と真逆。フワちゃんが「こんなに真逆の考え方のやつが親友やってんだぜ!」というように、その関係性がおもしろいし素敵。

「それを超えてしまうのが恋じゃん」と指原が主張すると「バカ! お前、マジでダメだよ!」とフワちゃん。スタッフ以上の仲間になってから好意があることを伝えることはアリだが、仕事相手だからといって、まだ友達にもなってない関係性で想いを伝えるのがダメと、指原がフワちゃんの考えを言語化していくと「レールに乗れ」と相談者に真っ当な生き方を勧めるフワちゃん。が、すぐに「レールから外れろって言いそうな奴なのに」と自分で照れ笑い。フワちゃん「レールに乗れなんてこの先の人生で言うと思わなかった(笑)」。

お互いを認め合っている上で遠慮ない親友同士の会話がとてもいい。

『かまいガチ』

「地元じゃ負け知らず俺のツレ王」と題し、かまいたちや野田クリスタル、ライス関町が「地元のツレ」を招いて『ストII』で対戦するという企画。企画の発案は濱家の地元のツレ「澤井」(ずっと呼び捨てなのもツレっぽい)が「ストIIで負けたのを見たことがなかった」ため。

それを聞いて澤井、「オイ、お前ハードル上げるなあ」とツレっぽい会話。山内のツレの「のっつぁん」こと野津も「強さの基準になるような人」、野田のツレの佐々木も「この企画俺のためにあるっていうくらい。そもそも俺がゲームに夢中になったのも佐々木の影響」とそれぞれ自信満々。

ちなみに佐々木は野田が在学中に吉本に入り同級生を「素人」だと下に見てみんなが離れていくなか、「コイツだけは寄り添ってくれた」本当の友達だという。佐々木と野田はよくカラオケに一緒に行ったそうで、野田の十八番が意外にもSHAZNAの「すみれSeptember Love」だということが明かされる。実際歌わされると甘くセクシーな歌声。野田「やっば……」。

そんなふうに学生時代の恥ずかしい思い出などが合間に語られるのもいい。山内は高校のときに1週間で別れた彼女と電話。なぜ付き合い出し、すぐ別れたのかという真相を彼女から初めて聞き「そう……なんだ」と山内。

ツレが『ストII』で対戦すると「めっちゃ懐かしいわ、この感じ」「悔しい」「マジでうれしい」などと自分のことのように興奮。ダブルKOも飛び出す白熱の結果、野田のツレ佐々木が優勝。「ウチのツレが一番じゃい!」と吠える野田。「思ってる以上にうれしい! なんだこの気持ち!」。

地元のツレが誇らしくてうれしくなる気持ちはよくわかるし、途中「トイレ行ってくるわ」などとツレが自由で、本当に地元で一緒に遊んでいる感じでとてもいい企画だった。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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