写真を撮ることにこだわりを持つアーティストやお笑い芸人による連載「QJWebカメラ部」。
金曜日はザ・マミィ林田洋平が担当する。『キングオブコント2021』では、準優勝に輝いたザ・マミィの頭脳、林田。そんな彼は、自身のインスタグラムで発信するエモーショナルな写真も話題となっている。林田が日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
全身で感じた夏
先日、ちゃちゃっと「島」に行ってきた。

東京から「島」に行くなんて2~3日の休みがないと不可能だという、僕の中の勝手な固定観念を見事覆すことに成功した。
ちゃっと行ってちゃっと帰ってこれた。ちゃんと最高に「島」だった。
広い空。青い海。濃い緑。優しい人。
人口は200人ほどの島で、港の前に小さい集落がある。島をぐるっと回る途中に、本来歩くべき太めの道路を少し逸れてしまった結果、地図を見ながらだときっと来れなかったであろう小高い丘の上に辿り着いた。そこから見える景色がすごくきれいで、うれしかった。
雲がめちゃくちゃ夏で、それまでのしつこい暑さが一気にアリになった。あの雲があるときだけは、めちゃくちゃ暑くても許せる。突き抜けて夏なんだと諦めがつく。諦めさせてくれてありがとう、雲。

夏を全身で感じながら汗だくで集落の路地を抜けたところに、あまりにも都合のいいタイミングと場所でかき氷の旗が揺らめいていて、まんまと吸い寄せられた。

「うしろにお客さん並んでないから、特別に味を増やしていいよ」と、イチゴにメロンをサービスをしてもらった完璧かき氷を、港の見えるとっておきの場所でグラビア撮影していたら、帰りの船がやってきて、慌てて丸呑み、頭キンキンで帰路についた。
島、楽しかった。
最近「できないと思っていたことがその気になれば案外できる」という体験が増えてきている気がする。
もうすぐ30歳。明日からも、まずはなんでもやってみる。


加賀翔(かが屋)、中山莉子(私立恵比寿中学)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、長野凌大(原因は自分にある。)、林田洋平(ザ・マミィ)、森田美勇人が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。
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