“令和のタモさん”麒麟・川島の“罪”「全部できるせいで共演者が怠慢になっている」(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『お笑い向上委員会』

さんまはこの収録日、67歳の誕生日。麒麟・川島は、お笑いの頂上に長く立ちつづけるさんまを「高山病」にかかっていると評したそう。川島「芸能界の山って、ちょっと登って記念撮影してみんな降りていくんです。あなただけ酸素も薄いのにこうやってしゃべりまくって(笑)」。

向上ゲストは見取り図。さらば青春の光と鬼越トマホークから「川島から足を洗え!」とクレーム。「朝からのお笑い暴走情報番組」と番組が表す『ラヴィット!』で「川島さんが全部でき過ぎて怠慢になってる。大喜利の答えもゆるめになってきて。ゆるくても川島さんが落としてくれるからどんどんゆるくなる。だから川島さんの筋肉だけがついていく」と森田は主張する。盛山が「全力でやってアレなんです」と言うも「川島さんのせいで劣化していってる」と金ちゃん。坂井「さんまさんがいないときの寛平師匠と一緒。何もできない!(笑)」。

一方で『ラヴィット!』ファミリーのニューヨーク屋敷は「『ラヴィット!』のほうが全然『向上委員会』より楽しい」と見取り図を援護射撃。さんまが『ラヴィット!』の代理司会として行くと息巻くと、川島は「僕は『向上委員会』とかさんまさんとか紳助さんの番組観て、こんな緊張感与える番組あかんと思って『ラヴィット!』やってる!」と拒否。ニューヨークらから「令和のタモさん!」の声が上がる。実は全曜日出演のグランドスラムを達成しており「隠れ『ラヴィット!』ファミリー」と指摘された森田は「(クレームを)言ったときは心が痛かったです」とトーンダウン。どっちを選ぶかと問われ、森田「俺さぁ、『向上委員会』選んだ覚えない(笑)」。

ほぼ全編にわたって、事実上の川島賞賛回。本当にすごいところまでのぼり詰めた感じがするし、絶大な信頼が窺える。

『勝手にシンパイショー』

『爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!』が、夕方に初期のロケVTR中心の形式で復活。オープニングトークからせいやが太田の「裏口入学」をイジると、鬼越・坂井も「結局ちゃんと勉強して入らなかったから、自信ないから選挙特番のとき大人しかった」などと口撃するいつものワチャワチャ感。「チャンネルつけて恵さんかと思った」となおも言う坂井に太田「それだけは言われたくない!」。

さらに坂井はせいやのZoom事件をイジり「2年前!」とツッコまれるも「絶対風化させないからな!」。金ちゃん「2年前でみんな止まってる(笑)」。この時間が止まったままかのような変わらない雰囲気がとても心地いい。

坂井のアイドルとの交際話から宮下草薙・宮下の結婚の話題へ。出会いは「道」だという。道で後輩と映画『レディ・プレイヤー1』の話をしていたら「おもしろいですよねー」「めちゃくちゃいいレビューしますね」と入ってきたのが彼女。せいや「そんなドラクエみたいに話入ってくる?」。

宮下が結婚してから「すごい寂しい」と呟く草薙。その宮下草薙のロケは「キラキラネームの子どもの成長後がシンパイ」と題してキラキラネームで成人した人を取材。その中には、4人兄弟の名前が長男:在波(あるは)、長女:紅多(べえた)、次女:紅甘(ぐあま)、次男:出誕(でるた)という一家も。その長女として登場したのが先日『ゴッドタン』「この若手知ってんのか」にも「こいつは天才だ!」部門1位に輝き出演していた「人間横丁」の内田紅多。本当に語りどころのフックがたくさんあるコンビ。次女の紅甘が女優・エッセイストであることを明かしていたが、著名な母親については触れないというのはそういう方針なのだろうか。

VTR明けには、自身もキラキラネームである宮下の地下格闘家である父親の話に。草薙がその父の試合が収録されたDVDのタイトルが『クレイジーサーカス』だと明かすと一同大爆笑。宮下「一番ウケるところ取るなよー(笑)」。


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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