錦鯉・長谷川「終わりがない世界は恐ろしい」芸人たちが「もうええわ」を言わない相方にパニック(てれびのスキマ)

錦鯉_長谷川雅紀

文=てれびのスキマ 編集=鈴木 梢
トップ画像=錦鯉インタビューより


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。


『くりぃむナンタラ』

名企画「『もうええわ』を言わない相方たち」。錦鯉は長谷川が妖怪になって「オロローン」と泣き、渡辺に「本当に妖怪になっちゃった!」とツッコまれて終わるネタなのだがツッコミが全然来ない。

最初「オロローン」と泣きつづけるが、さすがにおかしいと思った長谷川はなんとか自分で終わらせようとするも不発。するとなんとかネタを続行しようとボケつづける。自分でツッコんだり、帰ろうとしたり「限界」と言ったりするも終わらせてくれない。それでも怒りの表情を見せないのがすごい。

3分ネタのはずが13分半。舞台袖ではしばらく無言。「最後、言わなきゃなんないワードとかあった?」と自分が間違えたんじゃないかと思ってたよう。ネタバラシされて感想を聞かれ長谷川「終わりがない世界は恐ろしい(笑)」。

予想通りすぐにキレ気味の反応を見せるコロチキ・ナダルに対し、意外にも自分からエピソードトークを話し始めたりなんとかつなげようとするモグライダーともしげ「モグライダーの終わりは芝くんが決めてる。ネタに関しては僕、奴隷なんで(笑)」。

最後は有田が「一番危険だと思う」という、かもめんたる。槙尾はネタ前にすでに怯え気味。モグライダー以上に主従関係がハッキリしており、う大はセリフの内容はもちろん言い方にまで細かくこだわる男。あまり漫才のイメージはないが、今年は漫才に力を入れているそう。

「君(のセリフ)だよ」と最初はセリフを忘れたのだと思っていた様子のう大だが、槙尾が「どうやったら力がつくんですかね?」とそれまでのネタに合わせたことを聞くと「いつも言ってるでしょ? お互いに縄を持ってる気持ちでやるのが漫才。俺がズレた分だけお前が引き戻そうとしろよって」と淀みなく答える。

「力がないっていうのがお笑い界を渡っていくためにはツラい」という悩みには「力がない動物もいるから。力がない人たちの中では目立たないけど、ひょこっと上がっちゃえば逆に力がないものがレアな存在になる。力ないけど、個性がないわけじゃない。力がないのが魅力になることがあるからそういう世界に行こうよ!」とセミナーかのように。有田が「こっちが騙されてるのかな?」というほどう大はまったく動じない。

さらには「みなさんはお笑いにもっと厳しくネタを見た方がいい」「自分の好きなお笑いを突き詰めてもらって」などと客にも呼びかけ「シンポジウム」化。もはやそういうメタ的なネタだと言っても納得できてしまうようなものに。舞台袖では槙尾を責めることなく「お前らしいよ」と気遣う姿も。う大に限らず、前回もそうだったが相方のメンタルを心配する感じが、これまで厳しい世界でそうした事態になった人を見てきたんだろうなと思わせる。

今回もそれぞれの違いが鮮明に出て、おもしろかった。キレるにしても戸惑うにしてもみんななんとか成立させようとしているのがやはりプロだなとも思う。

『午前0時の森』

若林発案で、タレントの挨拶などをよく見ているはずの局の警備員に、芸能人の印象を調査しようとするも「我々の仕事はそういうことを判断する仕事ではなく、警備する仕事だから答えられない」と信用できる警備会社の回答。「俺のゲスさが際立った」と苦笑いする若林。代わりにメイクさんに「印象の良い芸能人」を聞くことに。

そこで挙がったのが、佐藤栞里、ずん飯尾、粗品、ハナコ岡部、ゆってぃ、家入レオ、渡辺徹、宇梶剛士、阿佐ヶ谷姉妹、クロちゃん。意外なクロちゃんのランクインに「営業妨害」ではないかと心配する若林。「誰に対しても対応を変えない姿を見てテレビでのイメージよりとても印象がよかった」「ビルの管理や清掃の方にも気さくに話しかけているのを見ます」という好印象の理由を聞いて若林「困るだろうなあ、クロちゃん(笑)」。

若林は「マジで言いたいけど絶対春日入ってこないよ!」と主張すると確かに、少数意見にも入っていないと伝えられガッツポーズを取る若林。そんな若林に対してはやはり「人見知り」という意見が多数。だが最近は話してくれるようになったと。極度の人見知りだったテレビ出始めのことを振り返り若林「言われたことある。そんな下向かないでください、メイクできないんでって(笑)」。


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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