サンド、永野、ランジャタイらの「グレープカンパニー」躍進のキーパーソンとは?(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。


『アンタウォッチマン』

サンドウィッチマンだけが稼ぎ頭だった時代から永野ブレイクまでを追った前週に引きつづき「グレープカンパニーの歴史」を特集。永野のブレイクにより「公園で缶ビール飲んでた仲間がひとりスターになっていくっていうのを見た」というまなぶ。それが大きな刺激になったカミナリは、コントから漫才に転向。永野ブレイク翌年の『M-1グランプリ2016』で決勝進出を果たした。

わずか1年でどつき漫才が完成した裏には、永野からの「頭叩いてバイオレンスに見えるから、カミナリは田舎から出てきてるから、おばあちゃんとかお母さんとか家族がほっこりするようなボケ、セリフを入れてったらバイオレンスが中和されるんじゃないか」という的確すぎるアドバイスがあったそう。

これ以降、2017年、2019年にはわらふぢなるおとゾフィーが『キングオブコント』、2018年にはあぁ~しらきが『THE W』、2020年には東京ホテイソン、2021年にはランジャタイが『M-1』と、毎年大型賞レースのファイナリストを輩出。2022年にはお見送り芸人しんいちが『R-1』覇者となった。東京ホテイソンはカミナリのブレイクが刺激になったと証言するように、刺激が連鎖してブレイクにつながっていった様子がよくわかる。

そんな躍進の影で、ひとりのキーパーソンの存在が明らかに。それは永野のマネージャーも務める「ヒメ」と呼ばれる女性マネージャーの岩橋。永野は「自分の才能を信じてくれた」「ランジャタイは絶対人気者になる、と言っていた」「しんいちのことも買っていた」と証言。

ネタの映像を送るように言われたのに、なぜか自作のヒップホップのPVを送ったカミナリを採用したのも彼女だったそう。サンドウィッチマンとは上京して1年で会っており、もともとはイラストレーターで、ライブのチラシなどを作ってくれていて、その縁で初代マネージャーについたのだという。伊達「彼女の担当する芸人はみんな世に出ている」。

永野、カミナリ、東京ホテイソン、ランジャタイと証言者全員が異口同音に、現状に満足せず「グレープカンパニー=サンドウィッチマンの事務所」というイメージを払拭したいと語っていることに強さを感じる。ランジャタイ伊藤の「『M-1』チャンピオンになって貢献したい」というまっすぐな答えもよかった。

『ここにタイトルを入力』

以前フジの『水曜NEXT!』枠で放送され話題を呼んだ実験番組が、回数限定でレギュラー化。演出はもちろん前作に引き続き入社3年目の原田和実。

初回の企画は「クイズ・ファイブセンス」。MCがマヂラブ村上で、人間の五感をテーマにした斬新なクイズ番組というが、斬新なのはクイズの内容というより、回答者である小峠。『だいじょうぶだぁ』の鏡コントのように、顔半分だけを出しているというシュールな画で時折、番組とは関係のない意味不明のことをつぶやいている。

もちろんこれにはある仕かけが隠されており、番組後半にはその種明かしがされる。おもしろがって番組を作っていることがよく伝わってきてとてもいい。

【関連】サンドウィッチマン、グレープカンパニーの10年を経て思う「休み休み行こう」


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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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