錦鯉『M-1』優勝で仕事量が倍増。最大4番組のカメラ同時密着も(てれびのスキマ)

2022.3.23

テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。


『ロンドンハーツ』

『M-1』が終わって3カ月ということで、恒例の「ファイナリスト中間報告」。が、MCの淳が休養ということで、ザキヤマと亮がMC席に。

「マジで緊張してるじゃね―か!」と言う有吉に、「横が亮さんなのよー」とザキヤマ。「こっちの緊張がこっちに伝わって、こっちの緊張がこっちに伝わる(笑)」。

インディアンスは3位だったにもかかわらず、モグライダーの代役での出演だそうで「お笑い系最強番組に僕らあんま呼ばれないんですよね」と言うきむ。有吉が「(ボケの)パンチは軽いもんね」とサラッと言うと、田渕「優しいトーンでそれ言う?(笑)」。

真空ジェシカの小道具ボケに対して「だって川北くんに付き合ってみんな散々な目にあってるでしょ? うちの相方も死亡したし」と言って付き合わないザキヤマは、まず全部の小道具を先に出すことを要求。すべてを没収された川北「もう、やることないです(笑)」。

このあたりの、真空ジェシカの個性を活かしつつも処理するザキヤマの手法は鮮やか。

決勝前後1カ月の、仕事量(全国ネット・キー局のみ)の増減を比較。オズワルドが16本→23本、インディアンスが12本→18本、ロングコートダディが3本→5本、真空ジェシカが2本→5本と、意外に大きな変化はなし。ただし、オズワルドは伊藤がコロナ濃厚接触者となって20日間仕事ができなかったため。

一方、優勝した錦鯉は22本→58本に倍増。密着も『M-1 アナザーストーリー』『情熱大陸』『深イイ話』『シンパイ賞!!』と最大4番組ついていたそう。

全体的に錦鯉、オズワルドの盤石っぷりはもとより、きむが亮を「指示待ち人間」呼ばわりするなど、インディアンスが持ち味を発揮して光っていた。

『いたって真剣です』

「愛される天才」狩野英孝を特集。

トーク番組などではいつも、オチまで行く途中に言い間違いをツッコまれたりして最後まで言えず、「オチまで行ったらこんなもんじゃないのにな」「自分が思っているのとは真逆に行ってしまって手応えがない」と思っているという狩野。

そんな狩野を「まっすぐでピュア」と評するのは淳。「正直に全部しゃべるけど悪気があるわけじゃないから、狩野がどんなミスをしても『これぞ狩野英孝だよね』と言われるまで持って行ったブランディング力がすごい」と。

狩野はデビュー当時、スベり過ぎて血尿が出るほどだったそう。しかし「ここで辞めたら逃げたみたいになる」と狩野のナルシシズムが刺激され、諦めずにつづけ、初めてウケ始めたのがナルシストキャラを作ったとき。

もともとさくらももこファンで、家には『ちびまる子ちゃん』があり、それを読み直し「花輪くん」のセリフを全部書き出してキャラの参考にし、コントを作ったそう。そのことをさまざまな番組で話したら、さくらももこから手紙と色紙が届いたという。

同じタイミングでブレイクし、「消えそうなタレント」ランキングで1位・2位だった小島よしおとは、このままではいけないと約10年前から現在に至るまでトークライブをつづけている「戦友」。

スキャンダルにより宮城の実家で謹慎中、恐怖で誰にも会いたくない時期がつづいたが、ある日「友達来てるよ」と母親。

学生時代の友人かと思った狩野は「会いたくない」と拒否するが、来ていたのは小島よしお。それがたまらなくうれしかったという。が、10分程度で「そろそろ」という雰囲気に。人との会話に慣れてなかったから、しんどくなってしまったという。

全編、狩野が噛んでしまったり言い間違えたりしても過剰にツッコんでさえぎったりせず、最後まで話を聞いていたから、「まっすぐでピュア」な彼の魅力がよく出ていてとてもよかった。


明日観たい番組:『アメトーーク!』「芸人BESTトーーク」10連発!

『アメトーーク!』(テレ朝)「芸人BESTトーーク祭り」。

『かまいガチ』(テレ朝)「1年ぶりのガチドラマ」。

『オドぜひ』(日テレ)「日本語なのに英語に聞こえる!?」「4等分すると早く食べられる」。

『野田レーザーの逆算』(テレ朝)「意味が分かると怖い話逆算」「駅弁逆算」「大食い逆算」。

『川島・山内のマンガ沼』(日テレ)施川ユウキ。

『王様ランキング』(フジ)最終回。

【関連】「芸人って名乗ってる以上は、笑わせないと詐欺」錦鯉が語る相方の魅力


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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