ランジャタイがダウンタウンを前に「地下ライブ的空間」を体現(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。


『ダウンタウンDX』

ザコシショウ、チャンス大城、ぺこぱ、モグライダー、ランジャタイ、真空ジェシカ、オズワルドで「地下芸人」特集。番組では「地上波の番組や事務所ライブにはほぼ出られず自費でインディーズライブに出演する芸人」を地下芸人と定義し、「冠番組を持つ芸人」が約70人、「TVに出演できる芸人」が約1700人、「地下芸人」が約7200人とそのピラミッドを解説。

さらに下には「マントル芸人」がいるとオズワルド伊藤が捕捉し、ザコシショウとチャンス大城はかつてマントルそのものだったという。

ぺこぱは地下芸人には珍しく人気があったと証言する芝。「お客さんを呼べればその芸人は勝者なんです」と松陰寺が語る。「おもしろかったの?」と浜田が問うと「いやああ」と一斉に首を振るモグライダー。

「ブラッド・ピット寄席」「忍者が出るライブ」「挙動不審寄席」などの地下ライブエピソードが語られ、ぼく脳による植物と漫才する「みど漫」のVTRが流れる。ボケたあとに植物の種を植え、相方である植物が成長した葉っぱがツッコまれる(身体に触れる)まで、18日間待つという映像に松本「ヤバいな……」。

地下芸人はライブの受付(ファンが多い)に手を出しがちという話から、かつてはファンには手を出しちゃダメという不文律があったが、あるとき、ゴー☆ジャスが地下芸人たちを集め「お前らファンに手を出していいぞ」という大号令で変わったという。

その流れでオズワルド伊藤が元アメリカンB.Bチキンの杉本の話を長尺で話す。少し経つと国崎が「被りますけど杉本くんの話」と話し始める。杉本の別のエピソードだと思いきや、まったく同じ話。

途中で顔を見合わせるダウンタウン。当然まったく同じオチ。松本は「お前、根性バリバリか!」と驚愕。察知して誰もツッコミで止めに行かない、わかり合っていた空間もすごい。

冒頭も「浜田さん好きですもんね、角刈り」と相方・伊藤の角刈りを紹介したり、微妙なボケにオズワルド伊藤から「不思議と国さんがしゃべってる瞳に映るダウンタウンさんが見えました」と言われたりと、いつもどおり自由な言動を繰り返す国崎。

いよいよダウンタウンの前で彼らのパネルを使った「松っちゃん浜ちゃん♪」を観せる流れになると、その前に「トークします?」と言い出し、また「杉本くんってのがいて……」と語り始める。

今度は一斉にツッコまれるも、最後まで話しつづける国崎。「こいつ以外、全員あとで集合」と浜田。芝は国崎の背後でただ見守っていた相方の伊藤を指して「一連見てて思ったけど、一番根性あるのこっちじゃない?(笑)」。

「地下ライブ」を定義するのは難しいけど、ランジャタイはこの日、エピソードよりもその振る舞い、佇まいで雄弁に地下ライブ的空間を体現していた。

『アメトーーク!』

霜降り明星、EXIT、宮下草薙、四千頭身で「第七世代、その後…」。昨今はもう「第7世代」という言葉は使われなくなったと「言い出しっぺ」のせいや。“第7世代のお父さん”陣内は「売れて当たり前のようになったから」ではないかとフォローする。

「第7世代」が番組名、サブタイトルになった(「演歌歌手・第7世代」なども含む)のは今年1月までに250回、2020年だけで184回にのぼるそう。『第7キングダム』や『お笑いG7サミット』など「勝負の番組になると外された」という宮下草薙。

一方、そうした枠組みではぺこぱが一番出ていたのではないかと語る面々。この日の2番組でぺこぱが「第7世代」「地下芸人」と、お笑い界のトレンドを渡り歩いているのがわかる(ぺこぱ同様、ほんこんの名前が怒る先輩の代名詞として両番組に登場していたのが可笑しかった)。

「なんか『vs』ばっかりでした」と草薙が言うように「第7世代vs第6世代」や「第7世代vsニセ第7世代(ニューヨークなど)」に始まり、「第7世代vsでんじろう」、果ては「第7世代vs巨大ピザ」と、対決構造ばかりだったと。

2020年2月27日の『アメトーーク!』「僕らビミョーな6.5世代」あたりを契機に第7世代が「ヒール」のような存在になっていき、6.5世代の「踏み台」になっていく時期に突入したと分析。この企画に出演したジャンポケ斉藤は普段、特に仲がいいわけではなかったが「ここは取りに行かなきゃ」と話し合ったと証言。「ホントに勝負だったから、おたけを外したんだから!(笑)」。

最も若い“本当の第7世代”の四千頭身が「最も叩かれやすい」存在になったと後藤。「なんだコイツら、表で下積みしてんのか?」というセンスのいい批判も目にしたそう。

そんななか、この日は石橋の熱さが光った。「第7世代」という枠組みに当初から否定的だったせいやに「何をなくそうとしてくれてるんだ。言い出しっぺが嫌だって言ってたらダメ。船長なんだから! 船長が何を船を降りようとしてんだって!」と切り込んだり、「僕らやり合うしかないんですよ。全員と!」と噛みついたりと存在感抜群。

ぺこぱ、すゑひろがりず、ナダルへの「第7世代と第6世代どちらを取るか」のドッキリで、第7世代に便乗していたことを認め(というかそれは当初から自分たちでも「便乗」などと言っていたはず)、第6世代を取った彼らを非難する霜降り明星に石橋「さっき『泥舟でも沈むまで乗ってろ』って言ってたけど、一番最初に降りようとしてるのこのふたりですよ! 沈んでる状態からまた浮き上がったらあんたら天下獲れるんだよ!」。

石橋が近々覚醒する予感に満ちていた。


明日観たい番組:『お笑いチームバトル WARAゲーム』など

『お笑いチームバトル WARAゲーム』(日テレ)「オードリーvsロバート秋山!チーム対抗バトル」。

『99人の壁』(フジ)「鬼滅の刃・アニソン・韓流エンタメ…頂上決戦」。

『さんまのお笑い向上委員会』(フジ)「エゴサで悩む女芸人!不仲系芸人流れ星ギャグクイズ」。

『マツコ会議』(日テレ)森山直太朗・後編。

『千鳥かまいたちアワー』(日テレ)「今のテレビにはデュエットが足りない?濱家デュエット企画始動」。

『ゴッドタン』(テレ東)「コンビ大喜利」後編。

『霜降りバラエティX』(テレ朝)イベント「霜バラリベンジャーズ」ちょい見せ。

『ももクロちゃんと!』(テレ朝)に、三宅裕司。

『錦鯉と初恋』(テレ朝)に、高城れに。

『エンディングカット』(NHK)主演・芦田愛菜。

【関連】ランジャタイ伊藤が『相席食堂』で衝撃の角刈り姿に


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    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。