宮下草薙・草薙が大事にしている、宮下がポロッと漏らしたある言葉(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。


『あちこちオードリー』

若林が欠席のため、「極力頼らないでほしいのよ。頼られるのがしんどいってなってこういう人生になってるから」という板倉を招いて、王林と宮下草薙の「絶望の兆しチェック」。だが、宮下はすでに「絶望後です」という。「上で埋まってて、たぶんこの人たちが寿命をまっとうしない限り、(自分たちの番が)回ってこない」と悩んだのが一年前。だから今は精神が安定しているという。

そんなひと筋縄ではいかない宮下に「彼、壊れるね」と板倉はいつものように決め台詞。「もう一度本心に向き合ってみ」と諭す。本当は「バカ殿になりたい」という夢があった宮下だが、今は目の前の仕事を一つひとつやっていくしかないと語る宮下に「奥さんは将来のビジョンを聞きたいはず」と板倉は言う。これに「奥さん的には僕がやりたいことをやってほしいというスタンス。そこに対して言われる筋合いはない」と反論し、持論を展開する宮下に板倉「不安なやつほどよくしゃべる(笑)」。

宮下は相方の草薙に対して「草薙が絶望しなくなったときに、大丈夫かな?と思ってる」と明かす。「常に悩みつづけていてほしい人」で、その姿がおもしろいため、「解決しそうだなってときに、あえて言葉投げかけないときがあります」と。

そんな草薙は、宮下が以前ポロッと漏らした「おもちゃ屋をやってみたい」という言葉を大事にしていて、今もふたりでやりたいと語る。一方で宮下は「草薙とは一生切れない縁」だとは語る(そのときの草薙のうれしそうな表情がたまらない)が、おもちゃ屋をやりたいという気持ちは薄れているよう。そんな話を聞きながら「その夢は叶わない」とぶった切る板倉。高い目標を設定しないとダメだという板倉に宮下「ひと言も(僕が)おもちゃ屋になりたいとは言ってない(笑)」。宮下が板倉の言葉に揺らがず、プラン通りにならない感じがとてもおもしろかった。

『まんが未知』

宮下兄弟(宮下草薙・宮下と、弟の史久将)が、少年誌で連載を目指すプロジェクト「プロまんが未知」。『うしおととら』、『からくりサーカス』などの藤田和日郎に、宮下兄弟が描いた『潜入勇者』のネームを見せることに。

だが藤田は映画談義に花を咲かせるばかりで、なかなかネームを見ようとしない。実はこれには「好きなものをしゃべってくれるのは第一歩」という藤田の考えが。「こういう会話をしないとネームは見られない。ネームってその人の一番大切でデリケートな部分。見てもらっている人の気持ちは『あんたは俺の何を知ってるの?』。そういう気持ちになったら編集の言ってることが全部、オーダーっていうか命令に聞こえちゃう」と。何度となく編集者と漫画家という立場で対峙してきたからこその哲学に痺れる。

そして、ネームをじっくり読んだあとのアドバイスは漫画のみならず、あらゆるエンタメに通じる金言ばかりだった。

・まず連載の第1回目というのは、ある程度物語が終わっていることが大事。読み切りとして成立させるべき。その読み切りの目的は、主人公を好いてもらうこと。「こいつこんなふうな顔するのね」とか「こういうおもしろいとこ持ってんだ」「このヒロインとどうやって仲よくなるんだ?」そういうのがなければ気にしてもらえない。

・設定で人はおもしろがってくれない。やっぱりキャラクター。

・マンガにおける一番重要なところは、ギャップ。

・キャラクターをどうやっておもしろくしていくのかっていうと、「なんで?」って自分に質問する。なんでこういう性格になったのかを繰り返し質問する。キャラクターを深く掘るというのはそういうこと。たとえば「男勝りのヒロイン」。男勝りなヒロインを描いたら、新人の漫画家はそれで満足しちゃう。「こういうキャラクターなんだからいいでしょ」って。この女の子が男勝りになったのはなんで?って「父親に育てられたから」とか「兄貴がたくさんいたから」とか、キャラの性格とか生活からくるものって必ず自分の中で湧き上がってくる。

・あなたの中で一番自信持っているところはどこ?ってこと。一番のショッキングな設定っていうのはつかみに使える。自分の中にある宝物のようなアイディアを一番最初に持ってこれるかどうか。

・新人のときに最初の編集さんから言われたのは、ドラマって人の心が変わること。それ以外はドラマじゃねえからそんなもん観ないよって。主人公には必ず欠けた部分がある。物語を通じてその欠けたところが埋まったってところで大団円になる。

ネームを読んでその真剣さを感じたからこその真摯な助言だったと思うし、途中で宮下が質問すると「いい質問だよ! あなたここに来ただけのことある」とさらにギアが入ったような感じだった。聞いている途中から、「心酔した顔」とはこういうことを言うんだ、という宮下兄弟の表情が印象的。現在、マンガ原作を書いている岩井も「ザクザクに刺さってます」。


『くりぃむナンタラ』

ニヤケ顔、ツッコミ、大袈裟なリアクションなど、バラエティ的な対応はNGでじっくり話を聞く企画「アイツと向き合おう」。有田はクロちゃんに話を聞く。有田とはデビュー当初『笑いの金メダル』(テレビ朝日)で一緒で、その時有田はクロちゃんを「天才」と讃え、かわいがっていたという以外な過去が明かされる。が、相変わらずライバルはパンサー向井、コメンテーターになりたいなど、本気かウソかわからないことを言いながら、ギャグではぐらかすクロちゃん。終了後、「会話にならない」と頭を抱える有田。ノブコブ徳井の採点は500点満点で50点。「有田さんのいいところとクロちゃんのいいところが割り算になって超つまんなかった(笑)」。

上田はダイアン津田に話を聞く。こちらもドッキリなどを警戒してか、まじめな話にならない。そして最後は陣内がコウメ太夫に挑む。「憧れはダウンタウン」とコウメが言えば「松本イズムがあると思う」などと肯定する陣内にコウメは心を開き、子供のことなど私生活の話もしていく。「人間・コウメ太夫に迫った」と一同絶賛のトークに。コウメも「あんなにいっぱいしゃべったの初めてだったのでうれしかった。近寄れた感があった」と感想を述べる。陣内が一緒に飲みに行きたいと言っている、と嘘情報を伝えると「珍しいんで行きたいです」とコウメ。陣内に有田「もう行くしかないです(笑)」。

明日観たい番組:『ロンハー』でアンガ田中×マヂラブ野田、陣内×バカリがそれぞれサシ飲み

『マツコの知らない世界』(TBS)「群馬ラーメンの世界」。

『華大さんと千鳥くん』(フジ)「6連単!ぴったり当てたら100万円」城田優。

『ロンドンハーツ』(テレ朝)「密室検証・もしもこんな2人を飲ませたら」アンガールズ田中×マヂカルラブリー野田、陣内智則×バカリズム。

『マヂカルクリエイターズ2』(テレ東)「漫画チキンレース」。

『作画プレゼン!刺さルール』(テレ朝)佐久間一行vsモグライダー。

『フリースタイルティーチャー』(テレ朝)溝上たんぼvsSAM。

『ホリケンのみんなともだち』(テレ朝)即興コント。

『ぼる塾のいいじゃないキッチン』(テレ朝)「うなぎのタレのポテンシャルを引き出そう」後半戦。

『~凪咲と芸人~マッチング』(テレ朝)蛙亭・中野。

『紙とさまぁ~ず』(テレ東)黒木華。

【関連】オードリー若林が感激した「どう、絶望してる?」。『はねトび』での“理解者”板倉との出会いを回想

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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