深夜三傑RKS、悪いコNight、おはガク!
まずにじさんじ内で、時間の分散が始まった。
当時穴場だった0時以降に活動を始めたのは、にじさんじの静凛、叶、渋谷ハジメの3人だった。1時間が定番だった配信に対して、3人の配信時間はとても長く、深夜ラジオのテンションでかなり遅い時間まで行われていた。時間帯をずらすことで見てもらいやすくなり、深夜起きている層向けにアプローチする手段としてこれは最適だった。
この3人は夜ふかしな人たちに人気を博し、頭文字を取って「深夜三傑RKS」と名乗るようになる。といっても別にチームを組むわけではないのだが、深夜長時間配信の象徴として、この名前はしばしば挙がるようになる。
夜ふかししない学生・社会人たちでも、0時前後ギリギリにVTuberを見る人が増えてきた時期だ。森中花咲が行っていたのは「悪いコNight」というラジオ番組形式の配信シリーズ。にじさんじライバーからアンケートを取って集計するなど、凝った内容のラジオ風配信だった。2018年ころはまだ0時以降の「夜ふかし」はそこまで多くなかったからこその、「悪いコ」表記だ。
深夜配信が増えつつあるなか、逆に早朝の配信を定期化したのが伏見ガクだ。「おはガク!」配信シリーズは、朝早い時間に起きてみんなで同じ朝食をそろえ、一緒に食べるという健康的なもの。優しい声の伏見ガクのトークがメインで、PCの前のみんなで「いただきます」を言って朝の時間をみんなで一緒に過ごす、という心地よさが人気を博した。
深夜配信ブーム
2018年半ばくらいから個人VTuberがどんどん現れ、主に配信中心の活動者が増えていく。同時に今まで多くなかった深夜配信が、凄まじい勢いで増えていった。
この頃から一気に広まったのがASMR配信だ。耳に心地よい音を聴かせる、いわば子守唄のような内容。周防パトラはASMR配信へのこだわりが尋常ではないひとりで、深夜寝る前のファンにこだわりの音を聴かせてくれる。寝る前がベストなので、ASMR配信者はだいたい0時前後に集中する。
同じように『マインクラフト』『Ark』などの雑談まじりのゲーム配信も0時前後にやられる場合が多くなった。じっくり焦らず作りながら静かに話すことが多いため、こちらも入眠配信としてもってこい。やり始めると長時間になりがちなので、深夜が多いというのもある。深夜そのまま長時間配信がつづき、朝までつづける人も増えてくる。
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