小宮「がんばるほど嫌われる人、見たことない」。安田大サーカス・団長のモンスターっぷりが炸裂した『水ダウ』(てれびのスキマ)


昨日観た番組、そこで得た気づきを綴る連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日更新中の“てれびのスキマ”によるテレビ鑑賞記録です。


『水曜日のダウンタウン』

『東大王』とのコラボで「大声×クイズ」「極寒×クイズ」「不眠×クイズ」のMIXルール。

「極寒×クイズ」では気温-12℃の雪山で「ばらまきクイズ」。何度でも答えられるが寒さにたえ切れずロッジに避難した時点で脱落というルール。『水曜日』チームは、フジモン、庄司、小宮、団長。最初の脱落者は『東大王』チームではなく小宮。

そして「体力もピカイチだが、頭脳も悪いほうにピカイチ」の団長が良くも悪くもこのゲームをかき回していく。「団長が頭おかしいんだよ。俺たちが無理って言って終わろうとしても土下座して止めるんだよ」と言う庄司も脱落。

東大生チームは開始から1時間5分で全員脱落。フジモンも、その7分後に「戻ってこいって!」という団長の言葉を背中に脱落。

残りが団長のみに。この時点で460Pvs240P。つまり22問差。ここから団長の驚異的な粘りが始まる。

開始から1時間40分。まだまだ粘る団長に小宮が出てきて「もうやめましょう」と制す。「みんな引いてます。こんなこと先輩に言うのもなんですけど、異常です。こんなにがんばればがんばるほど嫌われる人見たことないです。ブーイングの嵐です」と言うも、「もう1問行くか」と最後の1問という約束でいくも、一向にやめない。

庄司も出てきて「もうやめろ! もうやめてくれよー!」と叫ぶも「オッケーです、がんばります」とまったく話が通じない。

2時間25分。ついに東大王チームと並ぶ。3人が「がんばった、がんばった」と終わらせようとするも、聞かない団長。「団長、今、何時か知ってる? 4時やで」とフジモン。そして、逆転。それでも「差開けよ」という団長を3人が強制連行。フジモンは「本当にすごい」と讃えつつ「ただ団長との共演NGにさせていただきます」。

編集次第で「感動」の逆転劇に仕立て上げられそうなところ、あくまでも団長の「モンスター」っぷりに焦点を当てて描くのがこの番組らしい。スタジオで「TBS帰ってきたの朝の8時ですからね」とフジモンが顛末を語ると爆笑する浜田。松本「安田大サーカスってすげえな」ジュニア「まともなのHIROくんだけ」。

「不眠×クイズ」は48時間連続で、10分に1問出題。寝てしまっても出題はストップしないというルール。問題もモニターに無音で表示されるため、寝てしまっても自力で起きるしかない。いかに起きつづけられるかがカギとなる対決。

これに挑戦するのが、もうひとりの「モンスター」春日。対する東大生チームは猪俣大輝。ふたり共スタート時点で半日起きている状態のため、実質60時間耐久戦に。

9時間後、猪俣がついに寝落ち。春日は得意のジャンル「日本史」を選びポイントを重ねる。けっこうな難易度のクイズも答えられる頭脳も春日の強み。そんな春日も肩もみをされているなか、寝落ちしそうになるも踏み留まり「なんとか現世に踏み留まったぜ」とひと言。

何度か寝落ちを繰り返す猪俣に対し、一度も寝ないという驚異の我慢強さを見せていた春日だが、寝たふりをして油断させようとして、ついに開始から40時間25分で、本当に寝てしまう。

それでも1時間8分で復活。結局、5時間10分寝た猪俣に対し、春日が寝たのは1時間8分だけ。だが、2070Pvs1910Pで惜敗。春日「リベンジしたい。私と団長と猪俣ちゃんでガマン対決したいね」。

『有吉の壁』

「ブレイクアーティスト選手権」で「ネットで出会った3人がフワちゃんのリツイートで人気急上昇」という設定の「ぷらもでる。」による「しょっきんすとっきん」。

扮するのはきつねと空気階段・かたまり。見事なPerfume風。きつねに対し有吉が「すぐかたまり使うな、お前」と言うと「勝手にスケジュールに入ってて」とかたまり。完璧なダンスを褒められるも、かたまりは「でも、おもしろくなくないですか?」と不服そう。

有吉「きつねに関してはおもしろいとかはどうでもよくなってるから。アイデアマンとして捉えてるから」。

「あなたに真理を指南します」というキャッチフレーズの、三四郎による「アイニスタ」で「Don’t give up~覚醒~」。宗教音楽のような荘厳な曲を歌い上げる相田。だが、声が小さく聞こえない。そこにポエトリーリーディングのように小宮の“通訳”が入る。

曲が終わってもそれがつづいておもしろい。「いいねえ、これは。不思議な世界観」と有吉が評すると、みちおは「初めてセックス・ピストルズを聴いたときの衝撃」と絶賛。

「元自衛官の腕だけエクササイズがSNSで大バズリ!」ビート隊長の「マッスルビート」という紹介文を聞き「ヤバそう……」と呟く有吉。だが、ダンサーを引き連れ登場してきたとにかく明るい安村は完璧な仕上がり。有吉「必ずスベると思ったけどねえ。完璧でしたねえ」。


今日観たい番組:ランジャタイ、ニューヨークなどが出演『アメトーーク!』「企画プレゼン大会」など

『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジ) アイロンヘッド、インポッシブル、EIKO&遠藤章造、エハラマサヒロ、COWCOW、賀屋壮也、コウメ太夫&松田元太、ゴー☆ジャス&濱田崇裕、杉本哲太&中尾明慶、スリムクラブ、天竺鼠、友近、原口あきまさ&JP&むらせ、パンクブーブー、5GAP。

『アメトーーク!』(テレ朝)は銀シャリ橋本&囲碁将棋&ランジャタイ&ニューヨーク&ニッポンの社長&コウテイ&吉住による「企画プレゼン大会」。

『夜の巷を徘徊しない』(テレ朝)は「マツコとドライバーとギャルモデル」。

『櫻井・有吉THE夜会』(TBS)にマヂカルラブリー。

『アウト×デラックス』(フジ)に伊原剛志。

『川島・山内のマンガ沼』(日テレ)に森田まさのり。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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