アドリブだけで単独ライブを乗り切る蛙亭・中野。爆笑問題・太田「天才なんじゃないの?」(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2021年のテレビ鑑賞記録。


『シンパイ賞!!』

ゲストは、おいでやすこが。

こがけんに「絶対にバカにされててシンパイ」と小田が主張。「小田さん、要はね……」「そういうことじゃない、つまり……」といった口調で話すのだという。

「小田さんはお笑いのほかはバスケットボールしか興味ない。僕らエピソードまったくないんで、会話して何かしらの糸口を掴んでいこうとしてたんですけど、何も返ってこない」とこがけんが反論すると、「鼻につきますよね?」と同意を求める小田。

「理屈っぽいよね。バカであることを論理的に証明しようとしてる」という太田にこがけんは「どうすればいい!」と小田っぽく叫ぶ。せいや「小田さん、相方が困ってるとき、一回も叫ばない。丸ノ内線乗ってるみたいな顔してる」こが「これがユニットの怖さなんです!」。

こがをよく知る根菜キャバレー・きったんがVTRで「歌に本気過ぎ」とコメントを寄せると、こがけんは「この気持ちはわかると思う」と音楽活動もしている粗品に振ろうとするも名前が出てこないという失態。「根菜キャバレーは出て……? 霜降り明星は出ない?」とこがけんを責める粗品に「おい! こがけんが潰された!」と間違った方向のツッコミをする小田。せいや「ダブルで間違ってる!」。

その粗品が「soshina」名義で行っている音楽活動には、進行の新井が「すごーい世界観ですよねー。絶対笑い1もないですよね」と半笑い。粗品「新井さん……?」今回は特に新井の適度に冷めたひと言がズバズバと決まってた。

ずっとあたふたしている、おいでやすこがのふたり。ついには「宮下さんもおもちゃ好きだけど笑いにしない気持ちわかる?」という新井に向けたカンペをこがけんが読んでしまうほど。小田「オマエのセリフなわけあるか!」。太田「混乱し過ぎだろ」。宮下「こういう現場で僕にすがるって終わりですよ」。

「たぶん、こっから僕が挽回できることないですよね……」と落ち込むこがけんを「こういう経験がふたりの絆を深める」と太田がフォローするも、新井が「またお目にかかりましょう」と「『徹子の部屋』みたいな終わり方」(せいや)でぶった切る。

つづくゲストは蛙亭。

岩倉がすべてネタを作っているが、前回の単独ライブでは、中野は10本中5本の内容を知らされず、設定だけを与えられ、アドリブだけで90分のライブを乗り切ったという。

驚く面々に「やるしかないんです」と言い放つ中野。太田に「天才なんじゃないの?」と言われ「……なんすかねぇ~」と答える中野。

検証を兼ねて、タイトルと設定だけを与えられたメモをもとにアドリブの新ネタを披露。そのメモは以下のとおり。

コント フリーハグ 
岩倉 板付き 
岩:フリーハグしてみたけど、誰も来ないな。もう辞めるか。
中野 下手登場 
中:(変な奴で来る)だるい奴。
~中略~
岩:もう二度とやらない。
岩倉 上手ハケ
中:世界が平和になりますように。
(※「~中略~」もママ)

つまり、始まりと終わりのセリフだけ。それがしっかり蛙亭のコントになっている。先日の『向上委員会』といい、中野のすごさのほうに目を向けられるフェーズに入ってきた感じ。

岩倉「めちゃくちゃおもしろかったんですけど、欲を言うと、起承転結の転の部分で超能力で私の腕を広げて、無理やりハグをしてくるとか入れてほしかった」。中野「わかるか!」。

『有吉ぃぃeeeee!』

「第3回桃鉄王」後編。初心者の井森美幸は、序盤からずっと貧乏神に取り憑かれ、かわいそうなほどさんざんな仕打ちを受けつづけ、ダントツ最下位。さらに貧乏神が「キングボンビー」にもなる不運がつづく。借金帳消しになる「徳政令カード」を手に入れるも、そのターンでボンビーによってそのカードを失うというついてなさ。

「持ち金ゼロカード」を手にすると、ダントツでトップを走る有吉が自分に使われないように言葉巧みに誘導。ほかのチームが必死に説得すると井森は「誰を信用すればいいの?」とパニックに。

やがて、貧乏神が2倍のお金でカードを勝手に買ってくるよけいなお世話なことをするも、それが「銀河鉄道カード」という超レアカード。井森はわけもわからないまま高額のプラス駅に止まりつづけ、一気に形勢逆転。そのまま、まさかの大大大逆転優勝を果たすというこのゲームならではの盛り上がりを見せる。やっぱり「桃鉄」は「見るゲーム」として優秀過ぎる。


『勇者ああああ』

こちらでも「桃鉄」。だが、芸能人の借金や儲けがゲーム内に反映される変則ルールで行う「芸能界貧乏列伝桃鉄」の第2回。今回はオズワルド、ウエストランドがゲスト。伊藤「呼ばな過ぎだよ!」。

モハメド・アリを選び18億、マイケル・ジョーダンで137億と完全にインフレ化した金額を獲得し、ゲームバランスが崩壊。この番組らしく、優秀すぎる「桃鉄」をそっちのけで盛り上がる面々。伊藤「どうにかこれだけやるわけにはいかないですか?」。『有吉ぃぃeeeee!』との違いが鮮明に出ていておもしろい。

最後に伊藤のプチエピソード。父が亡くなった際、母とはすでに離婚していたので、きょうだい3人で遺産を分けることに。区役所に行き手続きを行うと「ひとり6万でした(笑)」。

今日観たい番組:ゲストに麒麟・川島『霜降りミキXIT』など

『ストーリーズ』(NHK)ノーナレ「クイズ 最高の一問」クイズ作家・日高大介、矢野了平に“人生最高の一問”の制作を依頼したら、どんな名クイズが生まれるのか。

『しゃべくり007』(日テレ)に藤原竜也&小手伸也、ハナコ。

『激レアさん』(テレ朝)は「35歳でやっと自分が超大食いだと気づき、どん底人生から一発逆転した人」、「度を超えて人が良すぎるせいで、年間300本以上ニュースのインタビューを受けているスーパーの店主」。

『霜降りミキXIT』(TBS)はゲストに麒麟・川島。

『有田ジェネレーション』(TBS)「有ジェネカップ」第三夜。

『さまぁ~ず論』(テレ朝)に滝沢カレン。

『かまいガチ』(テレ朝)は黒木華出演ドラマの撮影裏側&NG集。

『ファミリーヒストリー』(NHK)はアルフィー高見沢俊彦。



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    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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