「狂言風キャラに苦しむ」すゑひろがりず、爆笑問題を「いちゃもんづけ」「小物」と昔言葉に変換(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2021年のテレビ鑑賞記録。


『シンパイ賞!!』

ゲストは「狂言風キャラに苦しんでいる」というすゑひろがりず。

南條は「こいつ(=鼓)が注目され過ぎて、僕のアイデンティティはどこにあるのか」と悩み、三島は「昔言葉変換が足かせになってる」と語る。“昔言葉変換”は『太田伯山』で太田にムチャ振りされたのが始まりだそう。

そのときは、マリリン・モンローを「襦袢チラ見せ裾めくれ女」、原辰徳を「拳出し指示者」、爆笑問題・太田を「いちゃもんづけ」田中を「小物」と、見事に変換。

だが、スタジオで霜降り明星の変換をすると、せいやを「小立ち回り」、粗品を「手の甲戒め」と微妙な出来。汗が尋常じゃないと三島。そんな中で、かが屋・賀屋に対しては「裕福落武者」と抜群の変換。

シンパイ芸人のもとに、四千頭身・後藤がアウディで駆けつけて話を聞く「突撃DRIVE 黒アウディ」なるトンチキコーナーが始動。最初のターゲットは水川かたまり。

離婚について直撃して、防音がしっかりされているアウディで思いの丈を叫ぶことに。「なんで後輩のアウディの中で想いを叫ばなきゃいけないんだ?」と言うかたまりだが、「幸せになりたいよぉ~! 誰か~、俺を愛してくれよ~!」と車の中から微かに聞こえてくるのが可笑しい。

次のターゲットは鈴木拓。「村西とおるさんに突然ディスられましたね?」と聞かれ鈴木「よくわかんねえ、ジジイだなって(笑)」。

『ザ・ノンフィクション』

53歳のストリッパー・星愛美と彼女のファン「星組」の人たちとの交流を描いた『私が踊り続けるわけ ~53歳のストリッパー物語~』。星は子宮がんを患い、子宮を摘出したためカテーテルを使わないとおしっこができない。股関節痛でまっすぐ歩くことができないほどヒドい状態で、全国を巡業し踊りつづけている。そのファンも、妻が同じ子宮がんで死別したり、自身ががんを患っていたり、「死にたい」と思っていたり、さまざまな事情を抱えながら彼女を応援し支えている。

僕も別のドキュメンタリーをきっかけにストリップを観に行くようになって知ったけど、踊り子さんの労働環境は想像以上に過酷。その一方で、ほとんどの劇場では1回20~30分の時間は、演出・振り付け・テーマ・音楽まですべてが踊り子さんひとりに任されている。

だから、その多様さに本当に驚く。あと、なんとなくジメッとした空間を想像していたけど、本作でも垣間見られるようにとても温かい空間なので、ぜひ1回観に行ってほしい。イメージは絶対変わるので。

星愛美と「星組」、演者とファンが支え合う、本当に素敵な関係性だった。


『麒麟がくる』

ついに最終回。「本能寺の変」というラストは誰もが知っているのに、それに至る過程を丹念に描いて最後までドキドキさせられた。岡村隆史演じる菊丸も最終回にも登場。そして主人公をまさかの「ナレ死」というかたちで、“生存説”を匂わせるラストに。コロナで中断や話数の短縮などがあったけど、最後まで楽しめた大河ドラマだった。

今日観たい番組:「軍団対抗!有ジェネカップ」など

『しゃべくり007』(日テレ)に神尾楓珠&丸山礼&みかん&ミラクルひかる。

『ストーリーズ/100カメ』(NHK)は「家族会議2020冬」。

『激レアさん』(テレ朝)は「死に物ぐるいで魔球を習得したら日本人女性初のプロ野球選手になった人」「奇跡の芸人さん」。

『しくじり先生』(テレ朝)はダイノジ完結編。

『霜降りミキXIT』(TBS)にケンコバ&小峠&RG。

『有田ジェネレーション』(TBS)は「軍団対抗!有ジェネカップ」。

『さまぁ~ず論』(テレ朝)にニューヨーク。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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