EXIT兼近“クズキャラ芸人”は「先がない」「幸せになって相手にされなくなる」(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2021年のテレビ鑑賞記録。


『アメトーーク!』

「芸人をなりたい職業ランキング1位にしたい」というEXIT・兼近。

芸人はカッコいいものであってほしいし、夢のある職業だと思ってほしいんですけど、芸人さんはダサいところばっかを見せようとする。ホントは給料も爆裂にもらってるんですよ、特に真ん中のおふたりは。なのに、まるでもらってないかのように番組で振る舞う」と語る。

今の第七世代は比較的“そういう部分”を出しているというと、四千頭身・後藤も「夢、あります。芸人は」と追随。アウディに乗ってタワマンに住んでる後藤は「若手こんなことしてるんだから、先輩もっとスゴいぞっていうのをやりたくてそういうことをしてる」と。粗品もギャンブルに100万を賭ける。先輩がそのことについて陰口を言っていたと知り「ダサッ!」と思ったという兼近。

一方、ラランド・サーヤは「クズキャラ芸人 猫かわいがりの風潮」を指摘。これに兼近は「クズキャラ芸人で残り続けることってめっちゃムズいじゃないですか。売れたらお金も入ってくるわけで。先ねぇなとは思いますよね」「それがかわいそうだなと思って。(サーヤの相方の)ニシダさんのエピソードが紹介されたとき、俺、ほぼひと言もしゃべれなくて。ニシダさんがオモロイ、オモロイって持てはやされてるけど、何年かしたらこの人、幸せになって誰からも相手にされなくなるんだなと思って、哀しくなっちゃったんですよ」と語る。

芸人は客から下に見られるから笑えるんだという考え方は真実のひとつだと思うけど、僕は絶対それだけではないと思うので、兼近や後藤、粗品のような存在が若手にまとまって出てきたのは頼もしさを感じる。

『クセがスゴいネタGP』

霜降り明星はそれぞれピンネタ。せいやは「本番よりボケ数が多いメイクルームの爆笑問題・太田」という絶品のものまね。口調からボケの種類まで完璧で本当にスゴい。

一方、粗品は「学校で人気者になれるピアノの特別講座」。「♭ミ、ソ、レ、♭シ、ド」だけで弾けると解説し、「CRフィーバー『戦姫絶唱シンフォギア』大当たり音」を演奏。さらに「JRA払い戻し確定音」も。

最後は「ボート来てくれ」という大悟の願いを叶えるかのように「ボートレース平和島で舟券発売中にずっと流れてる音楽」を弾く粗品。大悟「あの音につられて買いたくもない舟券買うのよ(笑)」。

本当に霜降り明星はそれぞれがまったく違う方向性で芸達者だからスゴい。 


『イグナッツ!!』

「2021年の『イグナッツ』を考える」ということでライブをしたいとかグッズ展開をしたいとかと熱くなる4人。ふと、りんたろー。が「金の話しかしてない」とツッコむと「夢とか希望だけじゃ番組終わっからよ!」と松永。りんたろーが美容ロケをしたいと希望を語ると何やらカンペが出るが、R-指定はそれを無視して話し続ける。

再度同じカンペが出て、仕方なく読み上げるR-指定。「めちゃくちゃおもしろそうだけどたぶん予算的にムリ。俺たちはスケッチブックとペンで戦ってきたんだから!」と。

そんな低予算ながらも「こんなにがんばってるスタッフはあんまりない」と兼近。りんたろーも「俺ら一人ひとりが言いそうなことを書いてる」「全部読みましょ、カンペ」と言う。最後の締めで、りんたろー。は「まずは目の前のことをがんばってド深夜から這い上がりましょうか!」とカンペを読み上げる。松永「やっぱりスタッフも地の底だと思ってる(笑)」。

今日観たい番組:『タモリ倶楽部』で「オンライン鉄道旅行大試乗会」など

『ダウンタウンなう』(フジ) 安斉かれん、ファーストサマーウイカ、古田新太、又吉直樹で「人志松本の酒のツマミになる話」。

『脱力タイムズ』(フジ)はみやぞん&香里奈。

『ネタパレ』(フジ)金属バット、吉住、ハナコ、キュウ、ランジャタイ、ぼる塾、Aマッソ。

『タモリ倶楽部』(テレ朝)「オンライン鉄道旅行大試乗会」。

『金曜日のソロたちへ』(NHK)パティシエ&芸能マネージャー&車いすトラベラー。

『久保みねヒャダこじらせナイト』(フジ)にファーストサマーウイカ。能町の『脳ベルSHOW』出演に密着。

『A-Studio+』(TBS)に高橋一生。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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