アンタッチャブルが「初下ろしのネタ」と称して、おぎやはぎを完コピ(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


『金スマ』

「今年色々あったよ人力舎芸人SP」ということで、総勢43名の人力舎所属芸人が大集合。充実の内容だった。今回主にフィーチャーされたのがアンタッチャブル、東京03、アンジャッシュ児嶋という人選も今年を表していておもしろい。

東京03飯塚は「ずっともう若いうちからホントにまわりに天才が多かったから。それこそアンタッチャブルとか、おぎやはぎとか、ドランクとか、みんな天才だったから。劣等感でいっぱいだったんですね。だからテレビに通用するのはこれぐらいおもしろくなきゃいけないんだなって。だからせめてコントは一生懸命やろうと思って。だからコントライブに専念するようになった」と語る。

アンタッチャブルはなぜ活動再開に10年もかかったのかを振り返る。柴田が突然謹慎になったときは、誰がツッコんでくれるんだ?と不安になったが「優秀なツッコミの方ってこの世にいっぱいいる」と気づき「ギャラとか見てもいい感じだぞ」と思ったと笑う。伊集院の分析を受けてコンビの活動再開は「めんどくさかった」と冗談っぽく言っていたけど、けっこう本音も含まれている気がする。「児嶋さん、今楽しいと思う」とザキヤマ。

今回裏被りのため後半から登場の児嶋は「僕の芸能人生の中で一番忙しい」と言う。中居は「児嶋だよ!」のくだりを飽きずに「大嶋」からやってくれ、浸透させてくれた恩人だと児嶋が言うと、「スターって飽きずにやるんだよね。スターの条件だから」と矢作。こういうひと言が矢作は本当に的確。

「『渡部バブル』って言われてるけど『児嶋フィーバー』だから」と児嶋が自ら言うと、「児嶋だよ!」のノリでザキヤマ「今、渡部バブルですね?」児嶋「児嶋フィーバーだよ!」という新しい流れが誕生。

若手芸人救済企画として真空ジェシカ、吉住、ザ・マミィ、じぐざぐらがネタ見せ。最後にまさかのアンタッチャブルの漫才。だが、始まりしばらくするとざわつくスタジオ。ネタ終わり。「初下ろしです」と帰ってくるアンタッチャブルだが、矢作「俺らのネタを完コピしただけ!」。それができてしまうアンタッチャブルのスゴさ。

『ゴッドタン』

前回はかまいたちが行った「壁ある芸人矯正プログラム」。だが、壁ある芸人は「もっと身内にいるんじゃないか」と、劇団ひとりが行うことに。「納得いかないよ! 13年やってきて、ここで壁があるって言われるのはショックです」とひとり。

おぎやはぎとの間には壁がないが、ゲストはもちろん、そこそこ長く出てくれてる人からまだ壁があると言われるらしい。その代表として3年出てる朝日、野呂が登場。「挨拶しても目を合わせてくれない」「収録終わったあと、何にそんなに急いでいるんだろうって思うほどすぐ帰る」と言う。矢作「ピンマイク外すと同時にハンチング被るもんね(笑)」 。

企画本編では木下彩音相手に“矯正プログラム”を行うのだが、木下のリアクションがとてもいい。特撮ファンの間では「ツルちゃん」として知られているけど、今後はいろいろなところで観られそうな予感。


『カズレーザーの図図図』

さまざまな事象を図にしてわかりやすく提示する番組。ナレーションがオズワルド伊藤。とても聞き心地がよく、この手の仕事増えそう。スタジオのカズレーザー、ホラン千秋とのかけ合いもとてもいい感じ。

最後にホラン千秋の進化図。「戦隊期」の話題になり「出た! 魔法戦隊マジレンジャー」とカズが反応。「ナイとメアが合体して化け物になる」と解説すると「めっちゃ知ってるじゃないですか」とホラン。カズは「めちゃくちゃカワイイ子が戦隊出てるぞってなったの!」と語る。

戦闘中は合体しているため、「2カ月くらいアクションのトレーニングもしたんですけど、撮影が始まったら一切アクションがなかった」と撮影を振り返る。この戦隊時代をまわりから「黒歴史にしてる」などと言われると「すごい腹立つんですよ」とホラン。「めっちゃ出してるし。いろんなところで話してる。戦隊ってめちゃくちゃ楽しかったから」。

これにナレーションの伊藤が「全部の礎になってるわけですもんね」と言うとホラン「……そうかな?(笑)」。

今日観たい番組:『ガキの使い』で「藤原の2020年面白Vベスト10」など

『明石家さんまのご長寿グランプリ』(TBS)。

『爆笑!ターンテーブル』(TBS)すゑひろがりず、ナイツ塙、ゆりやんレトリィバァ、どぶろっく、流れ星ちゅうえい、レイザーラモンRG、アイロンヘッド、ニッチェ、お見送り芸人しんいちら。スペシャルゲストに明石家さんま。

『ビートたけしの知らないニュース 超常現象XファイルSP』(テレ朝)。

『有吉弘行&田中将大のドリィィeeeeeームマッチ』(テレ東)。

『ガキの使い』(日テレ)は「藤原の2020年面白Vベスト10」完結。

『日向坂で会いましょう』(テレ東)は「アンガ田中をメチャクチャにしましょう」完結。

『当確師』(テレ朝)主演は香川照之。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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